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枝:0=件名、1=先端タイトル、2=章◆、3=節●、4=題名■、5=小見出し▼、51=小見出し▼、52=小見出し●、
6=本文、61=改行、7=テーブル、8=絵図、9=終端タイトル
言葉の森新聞2016年4月1週号 通算第1413号
枝 0 / 節 1 /
ID
印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
■1.
4月1日(金)から新学期
■2.
【重要】暗唱検定5~2級のページ
■3.
日本発の未来の教育(4)のつづき
言葉の森新聞
2016年4月1週号 通算第1413号
https://www.mori7.com/mori/
森新聞
枝 1 / 節 2 /
ID
■
1.
4月1日(金)から新学期
枝 4 / 節 3 /
ID 24029
4月1日から新学期が始まります。教材の説明は、課題フォルダの表紙の裏側に書いてあります。また、勉強の仕方の説明は、「学習の手引」に載っています。
http://www.mori7.com/mori/gate.php
枝 6 / 節 4 /
ID 24030
作者コード:
■
2.
【重要】暗唱検定5~2級のページ
枝 4 / 節 5 /
ID 24031
暗唱検定の5級から2級のページができました。
http://www.mori7.com/mine/as2.php
5級の検定試験は、4月4週に行う予定です。詳細は、追ってお知らせします。
※
今週の言葉の森新聞には4級の暗唱長文を掲載しています。
枝 6 / 節 6 /
ID 24032
作者コード:
■
3.
日本発の未来の教育(4)のつづき
枝 4 / 節 7 /
ID 24033
自学自習のもとでは、親子の勉強はそれほど多くの親の時間を取るものではありません。
親が子供に教え込む形の勉強では、子供の勉強時間と同じ時間だけ親がつきっきりでいなくてはなりません。しかし、自学自習の勉強の体制ができれば、子供は勉強時間のほとんどを自分の力でやっていきます。
親は、勉強の結果を子供に聞き、子供にわかったこととわからなかったことを説明してもらえばいいのです。子供が、わかららないところをは手を抜いてやっているのではないかという不安がある場合は、いくつかポイントを絞って質問し、子供に答えてもらえばわかります。
そして、親は子供が自分の力ではわからなかったところだけ一緒に考えて説明してあげればいいのです。その上で、親にも説明しにくいところがあれば、親が先生に質問し、それをまた次の日に親が子供に説明していきます。これが、家庭における自学自習のスタイルです。
ところで、今の教育方法の多くは、こういう自学自習の形ではありません。
低中学年の早い時期から勉強を外部の機関(塾や通信教育)に任せると、親が子供の勉強の実態が把握できなくなります。親が見ることのできるのは点数という結果だけで、勉強の中身はブラックボックスになっていきます。すると、親がアドバイスできるのは、子供の勉強の取り組み方という外見だけになり、「遊んでいる暇があったら勉強しなさい」などという外側からの強制しかできなくなってきます。
こうなると、子供はポーズとして勉強するようになります。ポーズの勉強とは、簡単にできる問題を手を動かして長時間解くような勉強です。
時間をかけているわりに成績が上がらないというのは、勉強をポーズとしてやっているからであることが多いのです。
勉強を外部の機関に丸投げすれば、それがどんなによい塾や学校や通信教育であっても、同じように親の関与は外面からだけのものになります。
子供の勉強は、いずれ親の手から離れるとしても、少なくとも小学校時代、できれば中学校時代までは、親が子供の勉強の中身にも関与できるようにしておく必要があります。それが家庭における自学自習の体制の土台になります。
このような家庭での自学自習を実現するために、言葉の森が今行っているのが寺子屋オンエアです。(つづく)
枝 6 / 節 8 /
ID 24034
作者コード:
枝 61 / 節 9 /
ID 24035
暗唱長文 4級 の1 千山/偶成/春望/方丈記/田子の浦ゆ
1
千
(
せん
)
山鳥
(
ざんとり
)
飛
(
と
)
ぶこと
絶え
(
た
)
万
(
ばん
)
径
(
けい
)
人
(
じん
)
蹤
(
しょう
)
滅
(
めっ
)
す
孤舟
(
こしゅう
)
蓑笠
(
さりゅう
)
の
翁
(
おう
)
独り
(
ひと
)
釣る
(
つ
)
寒
(
かん
)
江
(
こう
)
の
雪
(
ゆき
)
2
少年
(
しょうねん
)
老い
(
お
)
易く
(
やす
)
学
(
がく
)
成り
(
な
)
難
(
がた
)
し
一寸
(
いっすん
)
の
光陰
(
こういん
)
軽
(
かろ
)
んず
可
(
べ
)
からず
未だ
(
いま
)
覚
(
さ
)
めず
池塘
(
ちとう
)
春草
(
しゅんそう
)
の
夢
(
ゆめ
)
階
(
かい
)
前
(
ぜん
)
の
梧
(
ご
)
葉
(
よう
)
已に
(
すで
)
秋
(
しゅう
)
声
(
せい
)
(
偶成
(
ぐうせい
)
/
朱
(
しゅ
)
熹
(
き
)
)
3
国
(
くに
)
破れ
(
やぶ
)
て
山河
(
さんが
)
在り
(
あ
)
城
(
しろ
)
春
(
はる
)
にして
草木
(
そうもく
)
深し
(
ふか
)
時
(
とき
)
に
感じ
(
かん
)
ては
花
(
はな
)
にも
涙
(
なみだ
)
を
濺
(
そそ
)
ぎ
別れ
(
わか
)
を
恨ん
(
うら
)
では
鳥
(
とり
)
にも
心
(
こころ
)
を
驚かす
(
おどろ
)
烽火
(
ほうか
)
三月
(
さんげつ
)
に
連なり
(
つら
)
家
(
か
)
書
(
しょ
)
万金
(
ばんきん
)
に
抵
(
あた
)
る
白頭
(
はくとう
)
掻け
(
か
)
ば
更に
(
さら
)
短く
(
みじか
)
渾
(
す
)
べて
簪
(
しん
)
に
勝
(
た
)
えざらんと
欲
(
ほっ
)
す (
春
(
しゅん
)
望
(
ぼう
)
/
杜
(
と
)
甫
(
ほ
)
)
33
32
31
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
4
ゆく
河
(
かわ
)
の
流
(
なが
)
れは
絶
(
た
)
えずして、しかももとの
水
(
みず
)
にあらず。
淀
(
よど
)
みに
浮
(
うか
)
ぶうたかたは、かつ
消
(
き
)
え、かつ
結
(
むす
)
びて、
久
(
ひさ
)
しくとどまりたる
例
(
ためし
)
なし。
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
にある、
人
(
ひと
)
と
栖
(
すみか
)
とまたかくのごとし。
5
たましきの
都
(
みやこ
)
のうちに、
棟
(
むね
)
を
並べ
(
なら
)
、
甍
(
いらか
)
を
争へ
(
あらそえ
)
る、
高
(
たか
)
き、いやしき、
人
(
ひと
)
の
住ひ
(
すまい
)
は、
世々
(
よよ
)
を
経
(
へ
)
て
尽
(
つ
)
きせぬものなれど、これをまことかと
尋
(
たず
)
ぬれば、
昔
(
むかし
)
ありし
家
(
いえ
)
は
稀
(
まれ
)
なり。
或
(
あるい
)
は
去年
(
こぞ
)
焼
(
や
)
けて、
今年
(
ことし
)
作
(
つく
)
れり。
或
(
あるい
)
は
大家
(
おおいえ
)
亡
(
ほろ
)
びて
小家
(
こいえ
)
となる。
6
住
(
す
)
む
人
(
ひと
)
もこれに
同
(
おな
)
じ。
所
(
ところ
)
も
変
(
かわ
)
らず、
人
(
ひと
)
も
多
(
おお
)
かれど、いにし
へ
(
え
)
見
(
み
)
し
人
(
ひと
)
は、
二三十人
(
にさんじゅうにん
)
が
中
(
うち
)
に、わづかにひとりふたりなり。
朝
(
あした
)
に
死
(
し
)
に、
夕
(
ゆうべ
)
に
生
(
うま
)
るるなら
ひ
(
い
)
、ただ
水
(
みず
)
の
泡
(
あわ
)
にぞ
似
(
に
)
たりける。
7
知
(
し
)
らず、
生
(
うま
)
れ
死
(
し
)
ぬる
人
(
ひと
)
、
何方
(
いずかた
)
より
来
(
き
)
たりて、
何方
(
いずかた
)
へか
去
(
さ
)
る。また
知
(
し
)
らず、
仮
(
かり
)
の
宿
(
やど
)
り、
誰
(
た
)
が
為
(
ため
)
にか
心
(
こころ
)
を
悩
(
なや
)
まし、
何
(
なに
)
によりてか
目
(
め
)
を
喜
(
よろこ
)
ばしむる。
8
その
主
(
あるじ
)
と
栖
(
すみか
)
と、
無常
(
むじょう
)
を
争ふ
(
あらそう
)
さま、い
は
(
わ
)
ばあさが
ほ
(
お
)
の
露
(
つゆ
)
に
異
(
こと
)
ならず。
或
(
あるい
)
は
露
(
つゆ
)
落
(
お
)
ちて
花
(
はな
)
残
(
のこ
)
れり。
残
(
のこ
)
るとい
へ
(
え
)
ども
朝日
(
あさひ
)
に
枯
(
か
)
れぬ。
或
(
あるい
)
は
花
(
はな
)
しぼみて
露
(
つゆ
)
な
ほ
(
お
)
消
(
き
)
えず。
消
(
き
)
えずとい
へ
(
え
)
ども
夕
(
ゆうべ
)
を
待
(
ま
)
つ
事
(
こと
)
なし。 (
方丈記
(
ほうじょうき
)
/
鴨長明
(
かものちょうめい
)
)
9
天地
(
あめつち
)
の
別れ
(
わか
)
し
時
(
とき
)
ゆ
神さび
(
かん
)
て
高く
(
たか
)
貴
(
とうと
)
き
駿河
(
するが
)
なる
布
(
ふ
)
士
(
じ
)
の
高嶺
(
たかね
)
を
天
(
あま
)
の
原
(
はら
)
振り
(
ふ
)
放
(
さ
)
け
見れ
(
み
)
ば
渡る
(
わた
)
日
(
ひ
)
の
影
(
かげ
)
も
隠
(
かく
)
ら
ひ
(
い
)
照る
(
て
)
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
も
見え
(
み
)
ず
白雲
(
しらくも
)
も い
行き
(
ゆ
)
はばかり
時
(
とき
)
じくぞ
雪
(
ゆき
)
は
降り
(
ふ
)
ける
語り継ぎ
(
かた つ
)
言ひ
(
いい
)
継ぎ
(
つ
)
行
(
ゆ
)
かむ
不尽
(
ふじ
)
の
高嶺
(
たかね
)
は
田子の浦
(
たご うら
)
ゆうち
出
(
い
)
でて
見れ
(
み
)
ば
真白
(
ましろ
)
にそ
不尽
(
ふじ
)
の
高嶺
(
たかね
)
に
雪
(
ゆき
)
は
降り
(
ふ
)
ける (
山部赤人
(
やまべのあかひと
)
)
66
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
39
38
37
36
35
34
枝 7 / 節 10 /
ID 24036
枝 61 / 節 11 /
ID 24037
暗唱長文 4級 の2 天地初めて発(ひら)けし時
1
天地
(
あめつち
)
初めて
(
はじ
)
発
(
ひら
)
けし
時
(
とき
)
、
高天
(
たかま
)
の
原
(
はら
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
名
(
な
)
は、
天
(
あめ
)
の
御中
(
みなか
)
主
(
ぬし
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
高
(
たか
)
御
(
み
)
産
(
む
)
巣
(
す
)
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
神
(
かむ
)
産
(
む
)
巣
(
す
)
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
。この
三柱
(
みはしら
)
の
神
(
かみ
)
は、みな
獨
(
ひとり
)
神
(
がみ
)
に
成り
(
な
)
まして、
身
(
み
)
を
隱
(
かく
)
したま
ひ
(
い
)
き。
2
次に
(
つぎ
)
國
(
くに
)
稚く
(
わか
)
、
浮かべる
(
う
)
脂
(
あぶら
)
の
如く
(
ごと
)
して
水母
(
くらげ
)
なす
漂
(
ただよ
)
へる
時
(
とき
)
に、
葦
(
あし
)
牙
(
かび
)
のごと
萠
(
も
)
え
騰る
(
あが
)
物
(
もの
)
に
因り
(
よ
)
て
成り
(
な
)
ませる
神
(
かみ
)
の
名
(
な
)
は、
宇摩
(
うま
)
志
(
し
)
阿
(
あ
)
斯
(
し
)
訶
(
か
)
備
(
び
)
比
(
ひ
)
古
(
こ
)
遲
(
ぢの
)
の
神
(
かみ
)
。
3
次に
(
つぎ
)
天
(
あめ
)
の
常
(
とこ
)
立
(
たち
)
の
神
(
かみ
)
。この
二柱
(
ふたはしら
)
の
神
(
かみ
)
もまた
獨
(
ひとり
)
神
(
がみ
)
に
成り
(
な
)
まして、
身
(
み
)
を
隱
(
かく
)
したま
ひ
(
い
)
き。
4
次
(
つぎ
)
に
成
(
な
)
りませる
神
(
かみ
)
の
名
(
な
)
は、
國
(
くに
)
の
常
(
とこ
)
立
(
たち
)
の
神
(
かみ
)
。
次
(
つぎ
)
に
豐
(
とよ
)
雲野
(
くもの
)
の
神
(
かみ
)
。この
二柱
(
ふたはしら
)
の
神
(
かみ
)
もまた、
獨
(
ひとり
)
神
(
がみ
)
に
成り
(
な
)
まして、
身
(
み
)
を
隱
(
かく
)
したま
ひ
(
い
)
き。
5
次
(
つぎ
)
に
成
(
な
)
れる
神
(
かみ
)
の
名
(
な
)
は、
宇
(
う
)
比
(
ひ
)
地
(
ち
)
邇
(
こ
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
妹
(
いも
)
須
(
す
)
比
(
ひ
)
智
(
ぢ
)
邇
(
こ
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
角
(
つの
)
杙
(
ぐい
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
妹
(
いも
)
活
(
いく
)
杙
(
ぐい
)
の
神
(
かみ
)
二柱
(
ふたはしら
)
。
6
次に
(
つぎ
)
意
(
お
)
富
(
ほ
)
斗
(
と
)
能地
(
のぢ
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
妹
(
いも
)
大
(
おお
)
斗
(
と
)
乃
(
の
)
辨
(
べ
)
の
神
(
かみ
)
。
次
(
つぎ
)
に
於
(
お
)
母
(
も
)
陀
(
だ
)
琉
(
る
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
妹
(
いも
)
阿
(
あ
)
夜
(
や
)
訶
(
か
)
志
(
し
)
古
(
こ
)
泥
(
ね
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
伊
(
い
)
耶
(
ざ
)
那岐
(
なき
)
の
神
(
かみ
)
。
次に
(
つぎ
)
妹
(
いも
)
伊
(
い
)
耶
(
ざ
)
那
(
な
)
美
(
み
)
の
神
(
かみ
)
。
7
ここに
天
(
あま
)
つ
神
(
かみ
)
諸
(
もろもろ
)
の
命
(
みこと
)
以
(
も
)
ちて、
伊
(
い
)
耶
(
ざ
)
那岐
(
なき
)
の
命
(
みこと
)
伊
(
い
)
耶
(
ざ
)
那
(
な
)
美
(
み
)
の
命
(
みこと
)
の
二柱
(
ふたはしら
)
の
神
(
かみ
)
に「この
漂へる
(
ただよえ
)
國
(
くに
)
を
修め
(
おさ
)
理
(
つく
)
り
固
(
かた
)
め
成
(
な
)
せ。」と
詔
(
の
)
りて、
天
(
あめ
)
の
沼
(
ぬ
)
矛
(
ぼこ
)
を
賜ひ
(
たまい
)
て、
言
(
こと
)
依
(
よ
)
さしたま
ひ
(
い
)
き。
8
かれ
二柱
(
ふたはしら
)
の
神
(
かみ
)
、
天
(
あめ
)
の
浮橋
(
うきはし
)
に
立たし
(
た
)
て、その
沼
(
ぬ
)
矛
(
ぼこ
)
を
指し
(
さ
)
下し
(
おろ
)
て
畫
(
か
)
きたま
へ
(
え
)
ば、
鹽
(
しお
)
こをろ
(
お
)
こをろ
(
お
)
に
畫
(
か
)
き
鳴
(
な
)
して、
引き上げ
(
ひ あ
)
たま
ひ
(
い
)
し
時
(
とき
)
に、その
矛
(
ほこ
)
の
末
(
さき
)
より
垂り
(
したた
)
落つる
鹽
(
しお
)
、
塁
(
かさ
)
なり
積
(
つ
)
もりて
島
(
しま
)
と
成
(
な
)
りき。
9
これ、
淤
(
お
)
能
(
の
)
碁
(
ご
)
呂
(
ろ
)
島
(
しま
)
なり。その
島
(
しま
)
に
天降り
(
あまくだ
)
まして、
天
(
あめ
)
の
御
(
み
)
柱
(
はしら
)
を
見立て
(
みた
)
八尋
(
やひろ
)
殿
(
どの
)
を
見立て
(
みた
)
たま
ひ
(
い
)
き。
33
32
31
30
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28
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26
25
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22
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19
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17
16
15
14
13
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
(
古事記
(
こじき
)
)
66
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
39
38
37
36
35
34
枝 7 / 節 12 /
ID 24038
枝 61 / 節 13 /
ID 24039
暗唱長文 4級 の3 やまとうたは、ひとのこころをたねとして
1
やまとうたは、ひとのこころをたねとして、よろづのことのはとぞなれりける。
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
にある
人
(
ひと
)
、こと、わざ、しげきものなれば、
心
(
こころ
)
におも
ふ
(
う
)
ことを、
見る
(
み
)
もの、きくものにつけて、い
ひ
(
い
)
いだせるなり。
2
花
(
はな
)
になくうぐ
ひ
(
い
)
す、
水
(
みず
)
にすむか
は
(
わ
)
づのこ
ゑ
(
え
)
をきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。
3
ちからをもいれずして、あめつちをうごかし、めに
見え
(
み
)
ぬおに
神
(
がみ
)
をもあ
は
(
わ
)
れとおも
は
(
わ
)
せ、
を
(
お
)
とこ
をむな
(
おん
)
のなかをもや
は
(
わ
)
らげ、たけきもののふの
心
(
こころ
)
をもなぐさむるは、うたなり。
4
このうた、あめつちのひらけはじまりける
時
(
とき
)
より、いできにけり。[あまのうきはしのしたにて、め
神
(
がみ
)
を神
(
おがみ
)
となりたま
へ
(
え
)
る
事
(
こと
)
をい
へ
(
え
)
るうたなり。]
5
しかあれども、
世に
(
よ
)
つた
は
(
わ
)
ることは、ひさかたのあめにしては、したてるひめにはじまり[したてるひめとは、あめわかみこのめなり、
せう
(
しょう
)
との
神
(
かみ
)
のかたち、
を
(
お
)
かたににうつりて、かがやくをよめるえびす
哥
(
うた
)
なるべし、これらはもじのかずもさだまらず、うたの
やう
(
よう
)
にもあらぬことども
也
(
なり
)
。]
6
あらかねのつちにては、すさの
を
(
お
)
のみことよりぞ、おこりける。ちはやぶる
神
(
かみ
)
世
(
よ
)
には、うたのもじもさだまらず、すな
ほ
(
お
)
にして、
事
(
こと
)
の
心
(
こころ
)
わきがたかりけらし。
7
ひとの
世
(
よ
)
となりて、すさの
を
(
お
)
のみことよりぞ、みそもじあまりひともじはよみける。[すさの
を
(
お
)
のみことは、あまてる
おほむ
(
おおん
)
神
(
かみ
)
のこのかみ
也
(
なり
)
、
女
(
め
)
とすみたま
はむ
(
わん
)
とて、いづものくにに
宮
(
みや
)
づくりした
まふ
(
もう
)
時
(
とき
)
に、その
所
(
ところ
)
にやいろのくものたつを
見
(
み
)
てよみたま
へ
(
え
)
る
也
(
なり
)
、やくもたついづもや
へ
(
え
)
がきつまごめにや
へ
(
え
)
がきつくるそのや
へ
(
え
)
がきを。]
8
かくてぞ、
花
(
はな
)
をめで、とりをうらやみ、かすみをあ
は
(
わ
)
れび、つゆをかなしぶ
心
(
こころ
)
、ことばお
ほ
(
お
)
く、さまざまになりにける。
9
と
ほ
(
お
)
き
所
(
ところ
)
も、いでたつあしもとよりはじまりて、
年月
(
としつき
)
をわたり、たかき
山
(
やま
)
も、ふもとのちりひぢよりなりて、あまぐもたなびくまでお
ひ
(
い
)
のぼれるごとくに、このうたも、かくのごとくなるべし。
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32
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13
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
(
古今集
(
こきんしゅう
)
序文
(
じょぶん
)
)
66
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
39
38
37
36
35
34
枝 7 / 節 14 /
ID 24040
枝 9 / 節 15 /
ID 24040
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