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鳩と烏
イチゴの広場
荻野あつ高3
 動物園にキリンを見に行くのとキリンと一緒に住むのとでは大違いである。
それと同じように、サファリパークのなかに車で行って窓越しに動物を見るの
とサファリパークで動物と一緒に住むのも大違いである。私たちが普段、動物
をかわいいと思えるのはそこに一定の距離があるからである。しかし現代の人
達は距離を取り過ぎているように思える。そのため、本質が見えない。そこが
問題である。
 
 では、動物との関係に限らず、その距離を適度に保つためにはどうしたら良
いのだろうか。それにはまず、対称との間に距離をまったくおかないようにす
る事である。距離をまったくおかないと対象の醜い所も見えてくるだろう。最
初に距離をおいていないのだから後は離れて模索していくだけである。それが
、最適な距離を保つ上で一番手っ取り早い方法である。
 
 「舌きりすずめ」では糊を食べたために意地悪なお婆さんに舌を切られてし
まうという話であるが、距離を取らずに近づき過ぎると利害が対立してしまう
 
 確かに距離を保ち客観適に対象を見るということは大切であるが距離を保ち
過ぎると本質が見えなくなってしまう。
 
 そうならないためにも適度な距離を自分で計れる能力が大切である。
 
 先進国では安全を重視するあまり距離を長くとって遠くから眺めるというこ
とが多い。そのため、本質に触れずに表面的なことだけで判断してしまう傾向
がある。近づき過ぎず、離れ過ぎずという距離は人間同士でも難しい。まして
動物となると意志が通じないため更に難しい。動物園で檻の外から動物を見て
いる程度では動物の本当のかわいさはわからない。動物の本当のかわいさを知
っているのは飼育員ぐらいであろう。
 
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