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現代のアニメ
イチゴの広場
酔月あも高3
 現代のアニメ化というものは、ワンパターン化しており、悪役との心の距離
は一向に縮まらず、問題を根っこから解決しようという場面がない。悪役はい
つでも悪いままである。問題を掘り下げて考えず、強い力によって解決しよう
とする考えが、テレビという頻繁に使用するメディアによって広められている
のである。
 
 現代のアニメというものが、子供への善と悪の認識を単純化された、誤った
ものにしてしまうような効果をもっていることが問題である。
 
 私も昔はアニメの時間にはテレビにかじりついていた方だが、なんだかここ
数年で、アニメーションはより暴力的になったと実感する。昔の「タイムボカ
ン」などは、悪役はどろんちょさまのお仕置きを受けて、黒焦げになって自転
車をこいでいったし、悪を倒すと我に帰って善人になるなんてうアニメもあっ
た。ところが、今はどうだろう。悪を倒す−すなわち殺す−ことができれば、
平和が来るということが、骨組みとなって作られているようだ。この単純な構
造は、悪を滅ぼすことが、善であるという印象を与えしまっているのである
 
 やっつけることとは、敵を滅ぼすことではなく、悪を滅ぼして善を増やすこ
とである。
 
 日本のアニメーション至上最大のものとなった、もののけ姫の作者宮崎駿は
、悪を特定の人物に設定せず、人間の愚かさというものに、その矛先を向けて
いる。これが、彼の作品を安物に仕上がっていない秘訣なのかもしれない。
 
 確かに敵をばったばったとなぎ倒して行く主人公は、格好いいのかもしれな
いが、こういったアニメは現実と混同しない時期が訪れてから見ても遅くはな
いのではないだろうか。
 
 悪書を読まない事は、良書を読むための最初の条件なのだから、子供のとき
には、単純化したアニメを見る事をさけるべきなのであろう。
 
 善と悪は、表裏一体となっている事を認識させるようなものを見させること
が、最良の方法である。