先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
「一九九九年という年は」を読んで
アジサイの広場
山口晃弘あう大2
 現在、「投機化」が、何も対策がないまま、世界中に流布しているという指摘
が一部でされている。しかし投機は市場経済自由経済体制の中に組み込まれて
おり、投機そのものを禁止することは出来ない。したがって投機を禁止するの
ではなく、投機が一定以上の範囲を超えないように抑制するべきであり、その
ために投機の狙っている現実と制度のずれを作らないように常に制度を見直さ
なくてはならない。
 
 昨年ロシアで始まった株価の暴落を契機に世界中の市場が混乱に陥ったこと
や、ヘッジファンドと呼ばれている投機機関により、タイのバーツが暴落し東
アジアの経済は、大きな損害を被ったことは、記憶に新しい。また、インター
ネットの普及によりアメリカにおいて、いわゆる「デイトレーダー」が注目さ
れている。この「デイトレーダー」によって、大きな利益を得た人もいる一方で
、大きな損害をだし、莫大な借金を抱えた人も少なくないため、社会問題の一
つになっている。
 
 このように「投機」には、一般的に良いイメージよりも悪いイメージのほうが
強いが、本文においても述べられているように、投機そのものは、自由経済の
中に組み込まれている。もし「投機」という形で資金が流れなければ、資金さえ
あれば大きな利益を生み出すことのできる企業は利益を出すことが出来ず、ま
た多くの資金を保有している個人、機関はその資金を運用して利益を生み出せ
なくなり、一国全体の経済は収縮してしまうと言われている。したがって、資
金を必要としている機関と、資金を運用して利益を生み出したい機関の橋渡し
の役目を果たしていると言える。
 
 問題は、「投機」が本来の目的から逸脱してしまっていることにある。ほんの
数秒の隙を狙って、資金を右から左へ移しただけで莫大な利益を得たり、一国
の経済が壊滅寸前までに追い詰められることが本来の目的とは考えにくい。し
たがって、国家や国際機関が何らかの形で常に軌道修正してかなくてはならな
いのではないだろうか。 
 
 確かに、現在はしばしば規制緩和が主張されており、政府はできるだけ経済
に介入するべきではないといわれている。しかし自由に競争が展開できるよう
にするためには、それなりの環境が整備されなくてはならない。したがって、
政府にもとめられるのは、「口は出さず、されど目は離さず」という態度ではな
いだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ホームページ