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言葉の意味と名前 エンジュの広場
たぬきのと中1

 方言で「つるべ」のことをツブレ、「ちゃがま」のことをチャマガ、「つごもり」をツモゴリと言うところがある。ある地方でこのような誤りが
定着したのも、本来「釣瓶」  

 「茶釜」「月隠」であるという言葉意識が薄れてしまっているのだろう。語源が分からなくなると元の語の発音や意味に変化を来すことがある。
言葉の正しさを論ずる時にとかく語源が引き合いに出されるが、語源の通りでは社会状勢の変化の為に会わなくなるものが多い。電車の「つりかわ 」は現在では皮ではなくビニールを使っているからこれを「つりかわ」と称すのは不当である。枕木も良い例である。結局言葉は各人の言語意識に よって動いていくようだ。その意識を作り上げるのは学校で受けた教育などだ。言葉の規範意識もそこから生まれるようだ。  

 僕は、「つりかわ」がビニールで作られていても名前は「つりかわ」という名前のままで良いと思う。理由は、いちいち名前を変えていても意味
がないと思うからだ。「つりかわ」というものは作る材料が変わっても「つりかわ」だ。「つりかわ」を見て「あ・つりビニールだ」という人も少 ないと思う。それより「あのひと、変な人」といわれてしまうだろう。  

 確かに、いちいち名前が変わるのは意味がよく分かって良いかもしれない。しかし、僕は「つりかわ」は「つりかわ」として意味が通っているか
ら名前を変える必要は無いと思う。僕は「つりかわ」をみて「つりビニール」といっていたというような体験はしたこと無いがそれは「つりかわ」 のままで通用するだろう。  

 モノにはモノの名前がある。すこし、書く言葉と意味が違っていても名前を変える必要は無いとおもう。
 

 
                                               
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