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歴史は繰り返される べきではない
アジサイの広場
横浜太郎あわか高1


 先日、まさに「映画のような」テロ事件があった。イスラム教徒過激派が飛行機をハイジャックしてニューヨークの世界貿易センタービルに突っ
込んだのである。アメリカをはじめ多くの国が衝撃を受け、ある種の悲しみに沈んだが、その一方で何千人もの人が亡くなった(おそらく)のを喜
んでいる国もある。そう考えると、人間はなんて愚かなのだろうかと情けなくなるが、どうしてこのような“争い”が起こるのだろうか。また、起
こさないためにはどうすればよいのだろうか。
 


 個人にしろ国家にしろ、人として思考能力が備わっている以上、争いはつきものである。度が過ぎれば、個人間であればケンカ、国家間であれば
戦争へと発展してしまう。恐ろしいのは、ケンカや戦争で、人を傷つけたり殺したりするのが、楽しいとまではいかなくても正しい、と思ってしま
うことだ。また、今回のようなテロでも、彼らには彼らなりの理由があったはずだと思うが、全く関係のない民間人を巻き込んだことは許されない
し、もし彼らが「イスラムの教えだ」などというのであれば、それは宗教ではなく、ただの殺人集団であろう。
 


 アメリカの新聞に今回のことが「『カミカゼ』攻撃」などと出ていたようだが、日本の特攻隊と違うのが、望んでそれを行ったか否かということ
だ。特攻隊の人が「お国を守るため」と仕方なく(この言葉が適切であるかはわからないが)いったのに対して、彼らは望んでやったのだろう。恐
らく世の中で一番怖いものというと、命を投げ出して攻撃するものであろう。自分の命と引き換えにでもにくい相手に痛手を負わす、どうして人間
はこのような原始的な発想をいまだにしているのだろうか。
 


 我々は、自分の所属を相手に言うときに、一番大きなものの所属として何というだろうか。恐らく大抵の人は、「日本人です」とか「アメリカ人
です」などと国を一番大きな所属体と考えているのではないか。しかしそれは、20世紀的発想である。21世紀を生きる我々は、もっと大きな所属体
として「地球」、あるいは「世界」を選んでいいと思う。オノ・ヨーコが「一人で見る夢は、ただの夢です。けれど、みんなで見る夢、それは現実
になります」とワン・ステップ・フェスティバルで感動的メッセージを語ったが、まさにその通りであると思う。「あいつめ…」や「あの国の奴ら
め…」という時代はもう終わった。これからは、世界共同体、いや一世界として活動していく、そういう姿勢、努力が非常に大事であると思う。
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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