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先進国としての日本 イチゴ の広場
Lisa あいす 高2

 途上国は、自らのオリジナルな技術や知識を創造する必要性がそれほど高くない。先進国の真似をすれば、経済は発展していくからだ。しかし、先進国は
自らの行く先を自らの創意工夫で切り開かなければならないという宿命を背負っている。戦後、明治維新をとげ先進国となった日本は、まだこの先進国とし ての創意工夫に富んだ教育方針を確立していない。日本は教育システムを本質的な意味で変えていくべきである。  

 そのためには、まず学校の教育を、受験のための教育から人生のための教育、日本のための教育に変えなければならない。現在の進学校の授業は受験体制
を第一と考えている。そのため、芸術系の科目の時間数が非常に少ない。音楽か美術かどちらかを選択して、高校一年生の間だけ学ばせている学校が多いよ うだ。しかし、人間の独創性、創造性というものは、芸術を学ぶことによって培われていく場合が多い。うちの学校では美術の時間に油絵を描いている。油 絵を描く学校は珍しいようだが、この油絵を描くことによって生徒一人一人の創造性が表れてくるように思う。また、油絵を描いた経験を生かして美大に行 く生徒も何人かいる。気づかなかった自分の可能性を広げてくれているのだ。このような、いわゆる知識の詰め込みだけの勉強ではなく、創造性を養うよう な勉強をもっと積極的に行なっていくべきなのだ。  

 また、あらゆることに疑問を持つ姿勢が大切だ。先生の与えてくれる知識を正直に受け入れるだけでは、自分で考える力が養われない。アメリカの授業は
、生徒が意見をいいかうことで成り立っている。私がアメリカに短期留学した時、初めてアメリカの高校の授業を体験したのだが、授業に活気があふれてい た。ホワイトボードを使っての授業はほとんどなく、先生が話したことに対して生徒が自由に疑問をなげかけ、その疑問に対して他の生徒が意見をいうよう な形の授業だった。日本もこのような授業体制を整えていくべきなのだろう。  

 確かに、知識という下積みが無い限り創造性というものは身につかない。しかし、知識だけが積み重なって、一番の目的である創造性というものを養わず
に終わってしまうのは、非常にもったいない。旅にいく準備だけをして、結局旅にいかずに終わってしまうようなものだ。日本は知識を積むという準備段階 は充分に整っている。その次の段階である創造性をいかに身につけていくかが、これからの日本の課題であるのだ。この課題をいかにこなすかで、日本の未 来が決まってくる。  

 
                                                 
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