-
● 高校入試ハイパー作文5.4週 (843字) 森川林 2018年05月15日 14時07分
8934 (受験作文小論文の岸)
高校入試ハイパー作文5.4週
英語の公用化についての是非
都立小金井北高校 2013年 600字 50分
説明
第一段落は、説明。「英語の必要性は、ますます高まっている。2020年にオリンピックが開催されるが、そこで問題になっているのは、英語を話せるタクシー運転手や、英語で用の足りる宿泊施設などが不足していることだ。日本の企業の中でも、世界を相手に仕事をしているところで、ユニクロ(ファーストリテイリング)や楽天に見られるように、社会の公用語を英語にしているところもある。この英語公用化の是非について考えてみたい。……」など。
第二段落は、意見A。「確かに、英語の公用化にはよい面がある。アジアの諸国でも、国内でさまざまな言語が使われているところは、英語を共通の言語とすることで統一が保たれている。例えば、インドがその例だ。英語を公用化することによって、国内の統一が図られるというのは、日本の場合は利点にはならないが、海外で仕事をしたり、海外からの人と協働で仕事をするときには役に立つ。……」など。
第三段落は、意見B。「しかし、同時に英語の公用化には根強い反対意見もある。その理由のうち大きなものは、日本の文化が破壊される可能性についてだ。言語は、文化と高い相関を持っている。英語が日常的に使われているところでは、英語的な発想が行われる。その点、日本は世界でも珍しい自然との調和を保つ文化を持っている。そういう日本の文化のよさが失われるのではないかというのだ。……」など。
第四段落は、総合化の主題。「このように考えると、英語の公用化には、長所も短所もあることがわかる。だから、大事なことは、単に英語の公用化の是非にとどまるのではなく、私たちがこれからどういう文化を目指していくのかを考えることだ。世界はこれかれあますます狭くなる。しかし、それによってますます多様性を許容することも必要になってくる。その文化の選択をするのは、学者や政治家ではなく、私たち自身なのである。」など。
-
● 中学入試ハイパー作文5.4週 (622字) 森川林 2018年05月15日 14時07分
8933 (受験作文小論文の岸)
中学入試ハイパー作文5.4週
学校に一番早くつかなければならないのに、道に迷っているおばあさんに出合った
太田市立太田中 2013年
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/10311405390.jpg
説明
美化委員長として朝一番に学校に行くとみんなに約束したものの、通学の途中で道に迷っているおばあさんに道順を教えてくれるように頼まれた。このとき、私は次のように行動したいと思う。
まず第一は、通学路の近くにおばあさんに道順を教えられそうな人がいないか探してみることだ。その人が詳しい道順を知らない場合でも、私がその人に教えてあげることによって、その人がお坊さんの道案内をしてくれるかもしれない。
しかし第二に、そのような人がいなかった場合、私は美化委員長として学校に遅れることを覚悟の上で、おばあさんの道案内をしてあげたいと思う。なぜなら困っている度合いは美化委員長がいないときの学校の友達より、道順に迷っているおばあさんの方がより重要で緊急だと思うからだ。その結果学校の美化活動に遅れることがあったとしても、その理由を説明すればみんなは理解してくれると思う。また、たとえ自分のとった行動が理解されなかったとしても、自分なりに正しいと判断して行なったことは後悔しないと思う。
確かに自分の責任を果たすことは大切だが、それを果たせる条件との兼ね合いで何が最も重要なのかを判断することが必要だと思う。
-
● ハイパー作文高校入試用5.3週の予習 (659字) 森川林 2018年05月09日 14時17分
8932 (受験作文小論文の岸)
ハイパー作文高校入試用5.3週の予習
「身近なもの」を情報通信技術と組み合わせることによる新しいサービスのアイデア
都立産業技術高専 600字
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/9291035151.jpg
説明
第一段落は、説明。
情報通信技術は、これから身近なものに生かされ、新しい便利な生活を提案する可能性を秘めている。
私は、そのアイデアを二つ提案したい。
第二段落は、実例1。
一つは、スーパーなどの生鮮食品の売れ残り防止策だ。それぞれの店で、どの食品がどれだけ売れ残っているかということが、家庭のテレビのような端末ですぐにわかるようになれば、それを見て買い物をする人も増える。このことによって、廃棄される可能性のあったものを利用することができる。
第三段落は、実例2。
もう一つは、ネットワークを利用した習い事だ。既に、MOOCなどで勉強面のインターネット利用は進んでいるが、これからは立体的な映像を使って、運動系の習い事も家庭でネット利用でできるようになると思う。これを発展させれば、海外の人や文化との交流もできるようになる。この庶民のレベルでの交流が、世界の平和の一つの土台にもなると思う。
第四段落は、まとめ。
情報科学技術は、これまでは専門家の仕事のように思われてきた。
しかし、これからは誰もがその技術を自分の身近な生活の中で生かすことができるようになる。
情報科学技術を使って、よりよい生活を作るとともに、よりよい社会を作っていきたい。
-
● ハイパー作文中学入試用5.3 (744字) 森川林 2018年05月09日 14時17分
8931 (受験作文小論文の岸)
ハイパー作文中学入試用5.3週の予習
読書する習慣を持つことのよい点
2015年 大阪市立咲くやこの花中 360-400字
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/9281548290.jpg
説明
第一段落は説明。
読書力とは読書の習慣のことで、日々の習慣が人間の生き方を確かにする。
私は、読書の習慣を持つことは良いことだと思う。
第二段落は理由と実例。
その理由は第一に、自分の内側に外の世界では別の豊かな世界を持つことができるからだ。
毎日の生活の中には、苦しいことや面倒なことも多い。
しかし、自分の好きな本を開きその本を読んでいると、外側にあるわずらわしい世界とは別の落ち着いた世界に戻ることができる。
そして、その読書によって自分の生きるエネルギーを補給してまた元気に生活していけるようになる。
第二段落は理由2と実例。
第二の理由は、読書によって友達といつも新しい話題で話をすることができるからだ。
私は、週に1回近所の読書サークルで読んだ本を紹介する会に参加している。
そこでは、自分が読んだ本を紹介するとともに、他の人の読んでいる本を教えてもらうことができる。
毎週新しい本を読むと、同じ人と会っていてもいつも新鮮に接することができる。
家族で話をするときも、本を読んでいるといつも新しい話題が出てくる。
これも読書の良い点だと思う。
第三段落はまとめ。
確かに世の中には、読書以外の大切なものも多い。
例えば、毎日の勉強や仕事だ。
しかし、そういう外側の行動だけに流されていると、自分らしい生き方を忘れてしまうような気もする。
読書の習慣は、自分が自分らしく生きるために欠かせないものだと思う。
-
● 中学入試ハイパー作文5.2週の予習 (871字) 森川林 2018年05月01日 14時41分
8921 (受験作文小論文の岸)
■問題
宿題を出した方がよいか出さない方がよいか
学芸大附属国際中 外国語受験 2016年 9月
生徒に出す宿題の量は、学校によって違う。
大量に出すところもあれば、ほぼ宿題を出さない学校もある。
いくつかの学校では、宿題を出さない方針ができ、いろいろな意見が出されている。
「家族や友人と触れ合う時間が多くなる」「ストレスが減る」「いろいろな体験ができる」などの賛成の意見もあれば、「復習ができない」「勉強しない生徒が出てくる」「責任の重要性がなくなる」など反対の意見もあった。
あなたはこの宿題を出さない方針について、よいかよくないかをはっきりと書き、そこにあなたの経験と根拠に基づいた意見を書きなさい。
また意見の理由が本文と同じ場合は、あなた自身の根拠も書きなさい
■解説
私は、学校で宿題を出さない方針にすることに【1】賛成だ。その理由は【2】二つある。
第一の理由は、勉強は自らするものだという自覚を持つことが大切だと思うからだ。宿題が出されると、宿題をすることが義務のようになり、自分で学ぶという意識が薄くなる。【3】私は子供のころ、毎日やる勉強をサボって親には黙っていたことがあった。それが分かったとき、母から勉強は何のためにするのかという理由をじっくりと聞かされた。【4】その後、私は人が見ていようといまいと、自分の向上のために決めたことはしっかりやろうと思うようになった。
第二の理由は、【5】家庭にはそれぞれの方針や文化があると思うからだ。私の家では読書をする習慣を大切にしていて、学校の宿題と読書が両立できないときは、宿題は休んでも読書の方を先にするようにしている。同じようにそれぞれの家庭にはその家庭ごとに大切にしているものがあるはずだ。だから、勉強は宿題に任せるのではなく、家庭の方針に任せることが大切だと思う。
【6】確かに宿題を出されなければ勉強をしなくなるという弱さも人間にはあるかもしれない。しかし、それを外側からの強制で補うのではなく、あくまでも本人の自覚を促す方向で補っていくべきだと思う
-
● 高校入試ハイパー作文5.2週 (881字) 森川林 2018年05月01日 14時41分
8920 (受験作文小論文の岸)
■問題
ガラパゴス化をどう理解すべきか
都立小金井北高校 2014年 600字 50分
■解説
第一段落は、説明。【1】「日本人は、細かいところにもよく気を配る。自動販売機からお礼の音声が出たり、タクシーのドアが自動的に開閉したり、電車の出発前のアナウンスがくどいほど頻繁に行われたりするのは、日本だけの特色らしい。それがよい面でもあると同時に、日本で作られた製品が、世界のオープンな開発速度についていけず、日本だけの閉鎖的な進化をしてしまう例も多い。その典型的な例が、ガラバゴス携帯と呼ばれる、日本でしか通用しない高機能が盛り込まれた携帯電話だった。」など。
第二段落は、意見A。「【2】確かに、ガラバゴス化によって、日本が世界の標準についていけなくなることは問題だ。経済がグローバル化するにつれて、技術開発もボーダーレスになってきている。そういう時代には、自社だけ自国だけの特殊な技術を持っていることは、かえって開発のスピードを落とし、コストを高めるマイナス要因ともなる。1億2千万人の日本だけでしか通用しない技術は、70億人いる世界のマーケットでは不利に働くことも多い。例えば、先の携帯の機能では……」など。
第三段落は、意見B。「【3】しかし、ただ世界の標準に合わせていくだけでは、日本独自の文化の発達は望めない。世界標準が最優先されるならば、日本語よりも英語を標準語に、元号よりも西暦を基準に、道路も車を右側通行にするなど、多くの変更が必要になるが、その変更は単に技術的な問題ではなく日本の文化の根管に関わる問題になる。【4】世界がグローバル化する時代だからこそ、それぞれの国が独自の文化を持つことが必要なのだ。……」など。
第四段落は、まとめ。「このように考えると、【5】ガラパゴス化の是非を論じるよりも大事なことは、自分たちがどういう社会を望んでいるかという未来のビジョンを持つことだということがわかる。ガラパゴス化にしても、グローバル化にしても、大事なことは、その流れに流されるの【6】ではなく、その方向を意識的に選択することである。……」など。
-
● ハイパー作文5.1週 (1581字) 森川林 2018年04月23日 03時55分
8912 (受験作文小論文の岸)
悩んでいる友達へのアドバイス
太田市立太田中 2016年
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/10311407360.jpg
私は、目標を決めて何かを始めるのにいつもそれが長続きしない【1】マサオくんに声をかけます。
私にも【2】決心して始めたことが続けられなかった経験はいくつもあります。最近あったことは早起きしてランニングを始めようと決心したことです。最初の3日間はいつもより1時間早く起きて早朝ランニングをすることができたが、4日目に雨が降ったことを理由にランニングをやめてから、次の日も次の日もその流れでランニングをしないことになり結局早起きてのランニングはあきらめることにしたということがありました。私はこの経験から何かを始めて長続きさせるために大事なことは【3】二つあると思いました。
第一は、自分にとって無理な決心はしないことです。何かを始めるときは理想の状態を考えて始めてしまうことが多いが【4】最初から大きな目標を立てるのではなく簡単にできる小さな目標を続けていき、それに慣れてから少しずつ目標を大きくしていくことだと思います。
第二は、何かを始めるときは自分一人で決心するのではなく、その決心を他の人にも宣言するとか、【5】紙に書いて張り出しておくとか、同じことをする友達を作って励ましあうとか、自分の心の中の決心だけでなく外にもその決心を続けられるような仕組みを作っていくことです。
決心が続かないことは決して悪いこと【6】ではなく決心をしたこと自体が尊いことなのだから私はこれからもできるだけ上手に自分の決心と付き合っていきたいと思います。【7】まさお君も、この私の考えを参考にして少しずつ決心が長続きするようになってもらいたいと思います。
高齢者の生活を支援する身の回りの道具を作るとしたら
都立産業技術高専 600字
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/9291035154.jpg
日本は、諸外国よりも【1】一足先に高齢者中の社会になる。この高齢者は、高齢者でない人とは違った肉体的知的条件を持っている。私は高齢者が使いやすい便利なものとして次のようなものを考えている。
それは、その高齢者のそれまでの会話を蓄積し、【2】人工知能によってその高齢者個人に合った対話やアドバイスをするロボットである。人間と同じような動作をするロボットはまだ技術的に難しいが、内容のある言葉を交わすという点ではすでに人工知能は実用化のレベルに達している。この個人対応の対話型ロボットによって、高齢者が話し相手の不足に悩むこともなくなる。またちょっとした聞きたいことや調べたことがあったとき、若い世代であればインターネットを検索することができるが高齢者はネットの活用にはまだ慣れていない。そこで、その人工知能ロボットが情報を検索して教えるというようなことが考えられる。また高齢者の健康管理にも気を使い、生活上の様々なアドバイスをすることができるようになる。
このような個人対応の対話型ロボットで【3】工夫すべき点は。高齢者の邪魔にならないような配慮をすることである。機械は決められた通りの行動しやすいが。人間は時には無駄なことをしたり遠回りをすることに楽しみを感じることもある。人工知能のアドバイスの方が正しいように見えても、【4】高齢者の人間的な好みを優先するような配慮をすることが必要だ。また【5】耳の遠い老人には大きな声で話をしたり。目の悪い人には大きい文字を見せたりと言う細かな個人的対応も必要になる。
高齢者問題は単に高齢者だけの問題【6】ではなく、いずれ高齢者になる【7】私たち自身の問題でもある。そう考えて、誰にとっても使いやすい技術を作っていく必要がある。
-
● ハイパー作文4.4週 (1491字) 森川林 2018年04月16日 03時39分
8904 (受験作文小論文の岸)
ハイパー作文4.4週
▼中学入試
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/11101016075.jpg
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/11101016076.jpg
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/11101016077.jpg
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/11101016078.jpg
「米の消費量について」
説明
お米は、おいしく栄養のバランスがよく、しかも日本で自給できる数少ない食物の一つである。しかし、日本では朝食にパンをとる家庭が多いように、米の消費量は年々減っている。
米の消費量が減ることによる問題点として考えられるのは、稲作中心に成り立ってきた日本の文化と伝統が失われることだ。よ日本では地域のお祭りなどの行事も稲作と深く結びついている。また水田が作る景観や自然環境は、米作りと結びつかなければしだいに失われていく可能性がある。
米の消費量を増加させるための解決策として考えられるのは、次のようなことだ。まず米を使った料理をさまざまな形で工夫することである。例えばハンバーガーでも、パンではなくコメを使う例があるがこのような形を広げていくことが考えられる。もう一つは、米の消費を国内だけで考えるのではなく日本の安全でおいしい米という特色を生かして海外にまで市場を広げていくことだ。
米は単なる食品の一つではなく、日本の文化や自然環境と深く結びついていたものだということを私たちが自覚していく必要がある。
▼高校入試
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/9291032570.jpg
「行事の係をくじ引きで決めることについて」
説明
第一段落は、説明と意見。
行事の係を、未経験者の中からくじ引きで決めるというのは、私はあまりよいやり方ではないと思う。もっとみんなが納得し、更によりよい行事を企画できるような決め方があるはずだ。
第二段落は、理由。
係や委員の未経験者の中からくじ引きで決めるやり方がよくないと思うのは、第一に、行事の係を、みんなが嫌がるもの、避けたがるものであるという考えを前提にしているからだ。
行事の係とは、もともと、クラスをよりよく運営するために作られたものだ。と考えれば、クラスの全員が、行事の係を価値あるものだと考えるような決め方にしていく必要がある。
第二は、未経験者の中から選ぶことによって、新しい企画ができる可能性もあるが、逆に経験不足から不十分な企画になる可能性も高いと思うからだ。
第三段落は、方法。
私は、次のような方法で係を決めるのがよいと思う。
第一は、係を決める前に、これまでの行事の経験からどういう行事が必要かということを論議することだ。
行事のイメージがはっきりしてくれば、自主的に係をやりたいという人が出てくることもあると思う。
第二は、係がなかなか決まらない場合でも、できるだけ話し合いの中で決めるようにすることだ。時間はかかるかもしれないが、逆に時間をかけて決めたものほど、みんなの協力が得られると思うからだ。
第四段落は、まとめ。
学校のクラスとは、ただ勉強するだけの場所ではなく、私たちがその中で人間的にも成長していく場だと思う。
係を決めるような一見小さなことでも、私たちの決め方によって、いろいろなことを学ぶことができる。
私はこれから(……などとまとめる。)
-
● ハイパー作文4.3週 (1692字) 森川林 2018年04月09日 10時28分
8868 (受験作文小論文の岸)
ハイパー作文4.3週
▼中学入試
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/9271701470.jpg
2016年 千葉県共通(千葉県立千葉中 千葉県立東葛飾中)
説明
放送による問題が省略されているので、2番の文章を読み作文を書いていく練習とする。
第一段落は、最初のペンギンについての説明。
「ペンギンは面白い生態を持っていて一羽のペンギンが水の中に飛び込むまで他のペンギンは飛び込もうとしないそうだ。しかし、一羽が飛び込むと他のペンギンたちも次々と飛び込む。つまり、初めてやる人がいれば、続く人は出てくる。難しいのは誰もやっていないことを始めてやることだ。
、私は自分も将来の生き方として、まだ誰もやったことがないようなことについても、勇気を持ってチャレンジしていけるような人間になりたいと思う。」
第二段落は、方法1。
「そのためには第一に、自分の行動に自信を持つことだ。初めてのことは確かに不安も多いが、やりきるという気持ちがあれば勇気も湧いてくる。昔小学校の遠足で一人だけ迷子になって道が分からなくなったことがあった。しかしそこで途方にくれるだけでなく、周りの人に次々に聞いて行くことにした。すると、遠足の集団の行っている道が分かり元に戻ることができた。途中で諦めていたら、いつまでも解決することができなかったのではないかと思う。」
第三段落は、方法2。
「第二は、勇気を出してチャレンジするためには、事前の調査や準備も必要だということだ。準備不足なのに勇気だけで飛び込んでいくのは無謀ともいえる。先日学校のみんなの前で発表しなければならないことがあり不安だったが、父に聞いてみると、話す内容をしっかり準備していれば自信を持って臨めると言われた。その言葉を参考に、話す範囲以上のことも下調べして臨むと確かに安心して発表することができた。勇気の裏付けになるのは確実な準備なのだ。」
第四段落は、反対理解とまとめ。
「確かに自分がまだ得意でないことやよく知らないことについては、先に行く人のやり方を参考にすることも大切だ。しかし、いつもその他大勢のペンギンのように、みんなのあとに飛び込むようでは自分らしい生き方をしているとは言えない。私もこれからの中学校生活で、いろいろな問題に直面したとき、まず第一に飛び込めるようなペンギンになりたいと思う。」
▼高校入試
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2016/9301435071.jpg
早稲田大学高等学院(高校) 2015年度 901~1200字
説明
問題文の内容は、科学には世の中の役に立つという価値もあるが、それ以上に、科学自体が知的な喜びという価値を持つ、ということだと推測される。その考え方に沿って。
第一段落は、説明。「科学の発達は、人間社会の進歩に大きな役割を果たした。時に、それは科学の悪用による弊害ももたらしたが、その弊害を克服するのもまた科学の力だった。
しかし、科学は、世の中の役に立つとい価値だけで成り立っているのではない。科学が発展したきたのは、役に立つという価値観以上に、科学の進歩自体が人間の知的な喜びであったからである。……」など。
第二段落は、科学を学ぶ意味その1。「私がこれから、学校で学ぶことも、科学の価値になぞらえて考えることができる。それは第一に、社会の役に立つことである。科学者になる人ばかりでなく、ビジネスで活躍する人にとっても、学問は必要である。それは……」など。
第三段落は、その2。「学ぶことの第二の意味は、その学ぶこと自体が人間の喜びであるということだ。だから、例えば、入試に出る科目だけを重点に勉強するというのではなく、自分の関心のあるものを幅広く学んでいくことだ。それによって、自分自身が成長し……」など。
第四段落は、まとめ。「現代の社会は、科学に支えられている。だから、科学を専門の学者の仕事と考えずに、私たち自身もひとりの当事者として考えていく必要がある。そのためには……」など。
-
● ハイパー作文4.2週 (695字) 森川林 2018年04月02日 13時28分
8860 (受験作文小論文の岸)
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2017/9291020440.jpg
人に伝えることを目的とする文章なので、敬体で書く方がよい【8】。
第一段落は説明。
私が、美しいと思う日本語は、「いただきます」と「ごちそうさま」という言葉です。
第二段落は、詳しい説明。
「いただきます」は、食事の前にする挨拶のような言葉ですが、こういう挨拶は日本以外の国にはないと聞いたことがあります。【1】「ごちそうさま」は、同じく食事が終わったときにする挨拶ですが、これも習慣になっていて、誰も深い意味など考えずに使っています。それぐらい、日本の文化の中に定着している言葉です。
第三段落は、理由。
私が、この二つの言葉が美しいと思う理由は【2】、この言葉の中に、食事を作ってくれた人に対する感謝の気持ちがあるととともに、食事の材料やその材料を生み出した自然に対する感謝の気持ちがあると思うからです。【3】
私たちは、社会の中で【4】助け合って生きています。しかし、日々の生活の中では他人と競争するようなことも数多くあります。
そういう自分の利益だけを考えがちな生活から【5】、感謝の気持ちに戻してくれるのが、この食事のときの挨拶の言葉ではないかと思います。
第四段落は、まとめ。
言葉は、その国の文化を反映しています。【6】
日本の言葉は、日本の長い歴史の中で生まれてきた言葉ですから、ただ意味を伝えるだけでなく【7】、私たちの生きる姿勢も伝えていると思います。
これからも、こういう美しい言葉を大切にし、それを外国の人にも伝えていきたいと思います。
-
● ハイパー作文クラス3.4週 (3746字) 森川林 2018年03月24日 06時02分
8852 (受験作文小論文の岸)
■あかいじどうしゃ
第20回文部大臣賞 小学1年生
「プップッー。」
つくばのお山のほうから、またあかいじどうしゃが、はしってきました。せんとうのたけしくんが、
「あかいくるまだぞー。」
と、大きなこえでいったので、ぼくはびっくりしました。みつおくん。ゆきおくんもあおちゃんもすすむくんも、まっすぐになって、しんかんせんのようにあるきだしました。あかいくるまは、すうーと、ぼくたちのれつのわきにとまりました。まどから大つ先生のめがねのかおがでて、キョロ目がめがねの中でくるくると、ぼくたち六人のかおをみました。
うしろのまどから、ながつか先生、しば先生、よしわら先生の三つのかおがくびをだしました。ぼくは、びっくりしてとまってしまいました。くるまがとまるときまって四つのかおが、いちどにくびをだします。
「よく一れつにならんでいるな。」
「あるきかたが、とてもじょうずね。」
「えらい、えらい、りこうだなあ。」
「きをつけてかえるのよ。」
先生たちは、くちぐちにいろいろいいます。くるまからおりて、まえから、たけしくん、みつおくんと、あたまをなでてから先生たちは、ひとりずつあたまのてっぺんに、大きなまるをかきました。たけしくんは、手でかおをかくして、
「うふふふ。」
と、くびをひっこめました。ぼくも、
「くっくっくっ。」
と、わらってしまいました。みんなかめのこみたいに、くびをひっこめてわらいました。先生たちは、手をふりながら、くるまはまたはしりだして、とおくに小さくなっていきました。
あかいじどうしゃは、大つ先生がうんてんして、まい日、わたしたちのまちをひとまわりします。ぼくたちが一ねんせいにはいってからいままで、がっこうがえりのあるきかたをみてまわっているので
どこをはしっていても、ぼくたち一ねんせいのれつをみつけると、きまって
「プップッー。」
と、あいずしていきます。あかくてかっこいいので、どこからでもすぐ目だってわかります。
「あっ、あかいくるまだよ。右がわ一れつ。」
と、みつけた人が大ごえでいうと、ばくたちは、まっすぐまえをみて、さっさとあるきます。よそみなんかする人はひとりもいません。
「プップッー。」
と、ならして、手をふりながらとおりすぎたとおもうと、とおくのほうにとまって、ぼくたちがいくのをみていたりすることもあります。
このまえ、二十五ごうたいふうのとき、と「ちゅうのさくら川が大水になって、ルる田んぼも、水がいっぱいになりました。いねのほが、あたまだけだして、みちだけがみえていました。そのときも、あかいじどうしゃは、水じょうじどうしゃのようにはしっていきました。川のはしのところにとまって、四人の先生が、ぼく「たちのことを、みていてくれました。雨がやんでも、川の水は、うずをまいてながれ、はしの上にとどきそうになっていました。ぼくたちは、こうもりをもって、「ながぐつをブッカ、ブッカならしながら、がんばってあるきました。やっとはしのところまでくると、大つ先生が、
「たにしくん、うまいぞ。」
と、大きな手で、たけしくんのあたまをなんかいもなでまわしました。たけしくんは、がっこうがえり、たにしとりばかりしていたので、たにしくんというなまえを、もらってしまいました。たにしのように目をほそくして、くびをひっこめたので、みんなが、あははとわらいました。ながつか先生が、
「あめかぜの日は、みちのはしはあぶないから、このへんをあるくのね。」
と、あるいてみせました。あぶないところをとおりすぎると、あかいじどうしゃは、手をふりながらはしっていきました。ばくは、くるまが小さくなるまで、手をふってさよならしました。
あかいじどうしゃは、ぼくたちがかえるのをみて、うれしそうにはしるときと、おこったようにはしるときがあります。ぼくたちが、かえりにランドセルをほうりなげて、たにしとりにむちゅうになったり、くわがたむしを、ぼうしの中にいれて、あたまのてっぺんをあるかせたりして、みちくさしていると、おこったようにおそろしく大きく、
「ブッブッブッ。ブッブッブッ。」
と、ならして、とまってしまいます。
一れつになって、さっさとあるいてかえるときは、うれしそうに、
「プップー。たいへんじょうずですよ。」
と、きもちよくはしっていきます。そんなとき、ぼくは、あかいじどうしゃはいいな、だいすきとおもいます。きょうもあしたもそのつぎも、あかいじどうしゃははしります。
■「木材」の写真
都立桜修館中 2014年 500-600字
右の「木材」の写真を見てあなたが考えたことを分かり やすく書きましょう。 字数は,五百字以上, 六百字以内とします。
(書き方)
○ 題名,名前は書かずに一行目から書き始めましょう。
○ 書き出しや段落をかえた時は、ますを一字あけて書きましょう。
○ 文章全体の組み立てを考え,適切に段落がえをしましょう。段落がえをしてあいたますも一字と数えます。
○ 読点→や句点→・かぎ→「などはそれぞれ一ますに書 きましょう。ただし,句点とかぎ→ 。」は、同じますに書きましょう。
○ 読点や句点が行の一番上にきてしまうときは,前の行の 一番最後の字といっしょに同じますに書きましょう。
○ 文章を直すときは,消してから書き直しましょう。
●解説
生き方の主題で。
第一段落と第四段落で木材の写真に関連したことが書いてあれば、展開部分の第三、第四段落は、木材から離れてもよい。
第一段落は、説明。「形も大きさも少し違う木材が、少しずつずれて並んでいる。私は、この写真を見て、大きい子の上に小さい子が乗り、少しずれ落ちそうになりながら遊んでいる様子を連想した。木材と同じように、人間もそれぞれ似ているが違うところがある。木材は、その違いをうまく組み合わせることによって家を作る材料になる。人間も、違いをうまく組み合わせることによって、社会が成り立つのではないかと思った。……」など。
第二段落は、方法1。「だから、ひとつには、その違いを認めることだ。今の社会は、人間を同じような規格に合わせてしまうことがある。例えば、流行なども、みんなが個性的に思っているようなことがかえって同じような行動になってしまうことがあると思う。私たち一人ひとりが、互いの違いを尊重することが、より豊かな社会を作っていくもとになると思う。……」など。
第三段落は、方法2。「もうひとつには、規格からずれていることが、進歩のもとになると考えることだ。日本の歴史を見ても、新しいことを始める人は、ほとんど常に周囲との摩擦を覚悟しなければならなかった。私は、昔、『おじいさんのランプ』という短編を読んだが、そこに出てくる主人公の巳之助さんは……」など。
第四段落は、書き出しに戻ってまとめ。「木材は、もともと生きている木から切りだされたものだ。だから、性質も違うし、大きさや形も違う。しかし、その違いやずれをうまく組み合わせることが、丈夫な建物を作る土台になる。私も、これから中学生になり、いろいろな人に出会うと思う。そのとき、……」など。
■自然は曲線を創り、人間は直線を創る(湯川秀樹)
東京都立西高校 2006年度 600字 50分
●解説
一見難しそうなテーマに見えますが、実は簡単(笑)。
象徴的なテーマは、生き方の主題で考えると書きやすくなります。そこに、現代の社会的な問題を加えれば更に優れた内容になります。
第一段落は、状況実例と意見。「時間というものの自然な姿は、区切りなくゆるやかに流れていくものだ。それはひとつの曲線のように滑らかに流れていく。しかし、人間は、その曲線にカレンダーという形で階段状の直線をつける。その直線化した時間の区切りによって、日常生活を送ることができるからだ。私は、人間の持つ直線性を生かしながら、それを自然の曲線にできるだけ近づけるような生き方をしていきたい。」など。
第二段落は、その方法1と実例。「そのためには、第一に、逆説的に見えるかもしれないが、直線の科学を更に発展させることだ。例えば、ディジタルという区切り方についても、昔のコンピューターのフォントは、ぎざぎざの文字でいかにも人工的な感じがしたものだ。しかし、ディジタルの度合いが更に細かくなると、それは次第にアナログのなめらかさに近いものになった。直線性ときわめることによって曲線にかぎりなく近づくということだ。数学で言えば、円の面積を求める発想も、もともとを円を無数の三角形に分割するころから生まれた。……」など。
第三段落は、方法2と実例。「第二には、自然に学ぶことだ。人間の創った直線は確かに、社会に大きな恩恵をもたらした。例えば、医療における手術や薬のようなものだ。ある病気には、直線的にある薬が対応するという発想で、医学は発展してきた。しかし、今、見直されているのは、自然治癒力をたかめるというような曲線的な考え方だ。……。」など。
第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、直線は世界を人間化することに役立ってきた。しかし、人間自体がひとつの自然の存在だ。直線と曲線を対立的に考えるのではなく……。」など。
-
● 10.22の保護者セミナーに参加された方への連絡 (1238字) nane 2016年10月23日 15時43分
8318 (受験作文小論文の岸)
以下のご連絡を、お申し込みいただいたときのメールアドレスにお送りしました。
///////////////////////////////////////////////////////
10.22保護者セミナー参加のお礼
このメールは、10.22保護者セミナーに参加された方にお送りしています。
このメールに対するご返信はなさらないようにお願いいたします。
ご連絡などがある場合は、掲示板「受験作文小論文の岸(HP)」からお願いいたします。
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=109
====
先日は10.22保護者セミナーにご参加いただきありがとうございました。
セミナーの講義部分はホームページに公開しましたので、有料でご参加いただいた方は、12月までに行われる今後のセミナーについて1回分無料でご参加いただけるようにしました。
次回は11月5日(土)10:30~10:55で、テーマは、作文を書き終えたあとの家庭での関わり方を中心に話して行きます。
また、受験作文を既に書いているお子様をお持ちの方でその作文についてのアドバイスを希望される方は、掲示板の方から作文の画像をお送りください。前半の講義のあと、質問相談の時間に説明します。
次回の予定は、下記のページをごらんください。
https://www.mori7.com/as/2724.html
====
11.5のセミナーでは、作文が返却されたあとに、どういう関わり方をしていくかという話をします。
また、生徒本人が書いた作文をアップロードしていたたければ、それをもとにしたアドバイスもします。
●テーマ
「公立中高一貫校の受験作文、作文返却後の関わり方」
●講師
中根克明(森川林 作文教室言葉の森代表)
●日時
11月5日(土)10:30~10:55(25分間)
●会場
googleハングアウトで行います。(スマホ、タブレット、PCのいずれからでも参加できます。)
ハングアウト会場のリンク先は、当日の15分前に、言葉の森のホームページの上部に表示します。
(10分前から入れます。入室する際は、マイクをミュートにしておいてください。ウェブカメラはオンでもオフでもどちらでもかまいません。ウェブカメラがなくても参加できます。)
●参加費
・言葉の森受験作文コース受講中の生徒の保護者………………無料
・受験作文コース以外の言葉の森の生徒の保護者…………500円(受講料と合わせての自動振替)
・言葉の森の生徒の保護者以外の方……………………2,000円(銀行口座からのお振込み)
▽銀行からお振込いただく場合の言葉の森の口座
三井住友銀行 港南台支店 普通 6599615 株式会社言葉の森
●定員
7名まで(先着順)
●お申し込み
参加予約は、下記のフォームからお願いします。
▼参加予約フォーム
https://www.mori7.com/kform.php?k=1105
-
● 受験作文です (150字) ケイイチ 2016年10月21日 19時46分
8317 (受験作文小論文の岸)
思考国算講座でお世話になっています
ケイイチ母です。受験作文、三回目
振替分が、ちょうど書き終えたので、
アップロードさせてください。
字数が450字~500字を目指しています。自分の意見が大半で、体験実例や
親の話がなく、これでいいのかな、と
気になっています。
よろしくおねがいします。
(字が薄くてすみません)
-
● 受験作文コースがスタート。会員向けには「受験作文コミュ」も (949字) 森川林 2016年08月21日 06時22分
8224 (受験作文小論文の岸)
ホームページの記事からの引用です。
なお、この「受験作文小論文の岸」は一般向けの公開ページです。
受験作文コースを受講する人向けには、このほかに限定ページとして、「受験作文コミュ」がありますので、そちらもご利用ください。
====
https://www.mori7.com/index.php?e=2633
公立中高一貫校の受験作文コースがスタートします。
志望校の過去問の傾向に合わせた作文課題を、週1回のペースで学習します。
言葉の森の作文指導の特徴は、事前指導で書き方をわかりやすく説明する点にあります。
ここが、書いたあとの添削が中心になる他の作文指導とちがうところです。
作文は、書く前に構成の仕方の説明があると、その説明を参考にそこに盛り込む実例や感想を考えることができます。
また、事前に両親に取材して、自分が考えついたものとは異なる実例や感想を聞くという準備ができます。
作文の力がつくのは、この事前の準備によってです。
事前の準備をして書いた作文が10本ぐらいたまると、試験の本番でどのようなテーマが出されても、何らかの形で自分がこれまで書いた作文の材料に関連させて考えることができます。
作文試験というものは、一般にそのときの出来不出来が大きいですが、この事前の練習によって自分の実力がそのまま発揮できるようになるのです。
言葉の森の指導の特徴は、単なる紙ベースの通信指導ではなく、そこに毎回の電話指導が加わることです。
先生との電話によるやりとりの中で、自分の考えを更にはっきりさせて書くことができるようになります。
例年、受験する生徒のほとんどが言ってくれる言葉が、「作文は自信を持って書けた」です。
試験当日は気合いが入るせいもあって、どの生徒も、それまでに練習した作文のいちばんいい面を出してくるようです。
中学入試の受験作文コースは、試験の4ヶ月前からスタートできます。
なお、受験作文コースとは別に、小4~小6の生徒を対象にしたオンエア講座「思考国算講座」もありますが、こちらは現在定員になっているため、新たな受付はできません。ご了解ください。
題名:
公立中高一貫校向けの受験作文コースがスタート。会員向けには「受験作文コミュ」も