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題名 国語の勉強法(その3) 64
名前 森川林
時刻 2005-04-11 10:52:16
 それでは、実際の国語の問題を見てみましょう。
 2004年のセンター試験国語1の評論文の最初の問題です。

 ――略――学問とは人が何かについて問い、(他の人から学ぶことを含みつつ)答えを得ようとする活動である。その答えは当然ながら当の何かについての知識の資格で求められ、知識からは、問うた人、それから答えるために考えたり観察したり実験をしてみたりした人の活動は消えさせられている。或る事柄についての知識とは、その事柄の在るがまま、すなわち人がそれを知ろうと知るまいと無関係にそれ自身として在るがままの発見の内容であり、従って、知識をもたらした人は、それを発見した、知ったという関わりの後では、知られた事柄だけを自分とは独立のものとして残して知識の中身からは消え去る、こういう建前がある。そうして、様々な学問の対象とは、それについて知識の獲得が目指される相手であり、知ろうとする人の向こう側に位置する何かである。ところが(A)哲学では事情が違う。
 何かについて問い、答えを得ようとする活動である点で、それは諸学問に通ずる。けれども、哲学では、問う人、答えを得る人が消去されることは決してない。なぜなら、哲学のイトナみにおいて人は必ずや己との関わりにおいて何かを問うからである。そして、それゆえにまた、哲学では、己とはその何かとだけでなく諸々の一切のものと関わって生きている存在である限りで、何かを中心に問いつつ一切を問題にするよう誘われる。対象が限定されないのである。
  ――略――

問2傍線部(A)「哲学では事情が違う」とあるが、どのように違っているのか。その説明として最も適当なものを、次の1〜6のうちから一つ選べ。
1、一般に学問では対象についての知識を得ることが重要であるが、哲学の場合は、それだけでなく対象へのアプローチの仕方をも人々に説得できることが重要である。
2、一般に学問では知る側の活動を消去して対象についての知識を得ようとするが、哲学の場合は、自分とのかかわりにおいて問いを立てつつ、一切の対象を問題にする。
3、一般に学問では対象と自分とのかかわり方をより望ましい方向へ持っていくために知識が求められるが、哲学の場合は、自分とは独立したあるがままの知識が求められる。
4、一般に学問では特定の対象と自分とのかかわりを知るために考えたり観察したりするが、哲学の場合は、対象を限定せず自分とかかわる一切のものを知るために考えたり観察したりする。
5、一般に学問では知ろうとする人の向こう側に知られるべきものがあると考えるが、哲学の場合は、知ろうとする人が自分自身を知ることを目的として問いを立てる。

 問題文自体が悪文です。もっと易しく分かりやすく書ける内容を、このように分かりにくい言い回しで書いているので、国語の問題として取り上げられたということです。
 このような文章を問題として出さないと点数の差がつけられないというところに、現在の国語試験の末期的症状があります。

 さて、(A)「哲学では事情が違う」の内容は、このすぐあとの段落に書かれています。
 五つの選択肢のうち、どれを取っても、それ自体の内容としては間違っているとはっきり言えるものはありません。すべて、問題文との関連で正しいかどうかが決まるということです。
 実際の問題文は、ここに載せた文章の6、7倍あります。普通の高校生でこういう文章を読むと、大体最後の方には意識が朦朧(もうろう)としてきます。設問を見て、問題文を読み直す気力が失せた状態で選択問題を解くので、合っていそうなものに○をつけてしまうのです。
 設問を一つずつ見ていきましょう。
 1は、「哲学の場合、対象へのアプローチの仕方を説得できることが重要」などとどこにも書いていないので×です。
 2は、特に間違っているところはないので保留です。
 3は、「学問は自分とのかかわり方をより望ましい方向へ持っていくために知識を得る」などとどこにも書いていないので×です。むしろ、その反対のことが書かれています。
 4は、「学問は、自分とのかわわりを知るために考える」などとどこにも書いていないので×です。これも、その反対のことが書かれています。
 5は、「哲学は、自分自身を知ることを目的として問いを立てる」などとどこにも書いていないので×です。これは、この設問自体について言えば、合っているとも合っていないとも言えませんが、問題文との関連で当てはまらないということです。
 したがって、正解は、特に間違ったことを言っていない2ということになります。
 国語の選択問題はすべてこのような発想で解いていきます。ですから、難しいことは何もありません。ただし、大量の文章をこのように読みこなしていくためには、まず問題文自体をすらすらと読める力が必要です。そのためにも、問題文を繰り返し読む勉強法が有効なのです。
 
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