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題名 森リンにカオス理論を応用 58
名前 森川林
時刻 2005-03-04 12:44:38
 世の中にあるさまざまな現象の中で、はっきりした関係があるわけではないのに、何となく関連がありそうなものがあります。
 例えば、あくびの伝染。クラスの中で、ひとりがあくびをすると、必ずその周囲にあくびをしそうな人がいます。
 歌もそうです。心の中で歌を口ずさんでいると、近くの人が同じ歌を歌いだすということはよく経験すると思います。
 グリセリンは、かつて結晶しない物質でした。ところが、あるとき結晶したグリセリンが発見されてから、世界中のグリセリンが結晶するようになりました。
 これらの現象をシンクロニシティと呼ぶ人もいます。場の形成という言い方で呼ぶ人もいます。
 あくびや歌やグリセリンの中に、線形の関係があれば話は簡単です。例えば、あくびをするA君の近くにいるB君のあくび度は、気温に比例し距離の2乗に反比例するというような関係があれば、問題は解決します。これまでの科学の延長で考えると、たぶんそこにはまだ網羅されていない複雑な関数があるはずだということで話は終わっていたと思います。
 しかし、自然の本当の姿はそうではなかったようです。あくびをするA君とB君の間に、まだ見つかっていないあくび関数(笑)があるのではなく、A君とB君を含む全体の何かが、二人のあくびを引き起こしていると考えられるようなのです。
 都市の人口と順位の間には不思議な関係があります。人口をy軸に取り順位をx軸に取ると、yとxが反比例するグラフの線上に、東京、横浜、大阪、名古屋……と、順位どおりの都市がきれいに並ぶのです。日本の年間輸入額の順位も、同じように反比例するグラフの線上に、アメリカ、サウジアラビア、オーストラリア、インド……と順位どおりの国名がきれいに並びます。英語の文章における単語の出現頻度も、同じような反比例のグラフの上に、The、Of、And、To……と順位どおりの単語がきれいに並びます(ジップの法則)。
 東京と横浜が話し合って、人口の調整をしているわけではありませんから、これは東京と横浜の間に何か関係があるのではなく、東京、横浜、その他すべての都市を含むより大きな何かがあって、その何かの結果が東京や横浜やその他の都市の人口になっていると考えられます。
 この新しい学問分野は、カオス理論とか、1/fのゆらぎとか、複雑系の科学とか、非線形(ノンリニア)科学などと呼ばれています。学問の名前からしてカオスなので、まだはっきりした成果として出ているものはほとんどありません。しかし、このカオス的な発想を応用していくと、これまで複雑すぎてできなかったことが、かなりシンプルに処理できそうだということがわかってきました。
 日本のロボット研究の第一人者である五味氏が開発する第5世代ロボットの発想もそうです。第5世代ロボットは、いくつかのシンプルな動作原理を作り、場面の変化に応じてそれぞれの原理が独自に動作を行い、その結果生じる場面の変化に対しても、それぞれの原理が独自に対応するという仕組みになっています。(たぶん^^;)
 それまでのロボットは、障害物との距離、速度、角度、一定時間後の位置などをすべて計算してから動き出すという非実用的なものでした。これは、対象と行動の間に線形的な関数があり、その関数をすべて網羅して高速に計算すれば行動が処理できるという旧来の科学の延長にある考えでした。しかし、ある行動は必ず、場面を変化させます。場面の変化も盛り込んだ関数を作ることは、理屈の上ではできそうですが、生物の実際の行動はそのような原理で行われているのではありません。
 アメリカの小論文自動採点ソフトe-raterの基本原理も、やはり、旧来の科学の延長にあるもののようです。上手な文章と測定する文章の間にある多数の関数をすべて網羅して高速に計算すれば、文章の評価ができるという考え方です。ニュートン力学が等身大の力学系では有効なように、この発想もある程度は有効です。しかし、この発想をつきつめて、正確なソフトを作ろうとすればするほど、複雑さは級数的に増加し、しかもある限界以上には正解にならないという結果になると思われます。
 森リンは、カオス理論の考え方を応用して、文章のリズムの中に指数関数の関係があると仮説を立てました。
 人間の言葉の音声の波形には、そのときの感情を反映するリズムがあります。楽しい感情で出すときの声には、同じ波形が繰り返される傾向があると言われています。たぶん、気持ちのいい感情のときには、結晶作用のように同じ方向を指向する力が働くのだと思います。この原理を利用して、音声による感情判断が既に実用化されています。
 これを文章に当てはめて考えると、気分が乗っているときの文章はリズミカルではないかということが推測できます。そのリズム度を、指数関数で算出したものを文差分布としました。
 森リンに作文を入れると、点数の中に文差分布の得点が出てきます。今のところ、文差分布が80点以上の作文は自然なリズムを持っており、90点以上の場合はかなりリズミカルであるという感じです。(感じというところが今ひとつですが^^;)
 今後、更に、森リンのカオス化を進めていきたいと思っています。
 
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