森の編集室(削除修正追加 / /▼ダウンロード /▲アップロード
削除 修正 追加
枝:0=件名、1=先端タイトル、2=章◆、3=節●、4=題名■、5=小見出し▼、51=小見出し▼、52=小見出し●、
6=本文、61=改行、7=テーブル、8=絵図、9=終端タイトル

言葉の森新聞2020年1月1週号 通算第1593号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.令和2年 新しい年に向けて
  ■2.1月1日~7日、13日は休み宿題(再掲)
  ■3.創造力、思考力、発表力などの見えない本当の学力を育てる創造発表クラス――新しいオンライン教育3
  ■4.新しい読解練習の方法――間違えた理由を文章として書かせる
  ■5.20年以上前の生徒の作文が載っている「作文の丘から」
 
言葉の森新聞
2020年1月1週号 通算第1593号

https://www.mori7.com/mori

森新聞
枝 1 / 節 2 / ID
1.令和2年 新しい年に向けて 枝 4 / 節 3 / ID 29469
 言葉の森の目標は、引き続き新しいオンライン教育を広げることです。
 形式はオンラインの教育で、内容は創造の教育です。

 これからの教育は、四つの方向で進むと考えています。

 第一は、受験から実力へという方向です。
 試験に受かることを目的とした教育から、真の実力をつけることを目的とした教育への転換です。

 第二は、学校から家庭へという方向です。
 学校でしか学べないものはありませんが、家庭でしか学べないものには本質的なものがあるからです。

 第三は、点数から文化へという方向です。
 点数のつかないようなものにこそ本当に大事なものがあり、それが人間の成長につながるからです。

 第四は、競争から創造へという方向です。
 競争に勝つための教育ではなく、世の中に新しいものを創造する教育が必要になってくるからです。

 そのために、言葉の森のオンライン教育で、家庭との連絡を密にしながら、子供たちの知的な交流を生かした創造的な教育を行っていきたいと思います。

 言葉の森が現在行っている教育は、個別の電話通信作文、少人数オンラインの作文読解クラス・創造発表クラス・自主学習クラスの四つですが、今後はこのほかにさまざまな企画を追加していきます。

 当面、通学クラスでは、1月からプログラミング教育を行います。これはいずれオンラインでもできるようにする予定です。

 自主学習クラスでは、小中学生が塾に行かなくても家庭で充実した勉強ができるように、全教科の指導を更に充実させます。

 また、学校に行かない生徒も参加できるように、午前中からのオンラインクラスも開催していく予定です。

 春休みや夏休みの長期の休みには、自然の中での読書・勉強・感想文の合宿も引き続き行っていきます。

 読解検定、暗唱検定、読書紹介などは、それ自体を目的としたオンライン授業を行っていく可能性があります。

 これらの企画を、森林プロジェクトに参加する多くの方と協力しながら進めていきたいと思います。

 新しい年を希望の年にするようにがんばっていきましょう。
枝 6 / 節 4 / ID 29470
作者コード:
 
枝 61 / 節 5 / ID 29515
2.1月1日~7日、13日は休み宿題(再掲) 枝 4 / 節 6 / ID 29471
 1月1日(火)から7日(月)までは、休み宿題です。
 先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時-午後7時50分。年末は28日まで。電話0120-22-3987)
 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
 課題の説明の動画「授業の渚」http://www.mori7.com/nagisa/
 オープン教育の掲示板「森の予習室」に学年別の予習のヒントが載っています。

 また、1月第2週の13日(月)も、成人の日の祝日となり、お休みです。
 カレンダーの関係で、月曜日はお休み宿題の日が長く続いてしまいますが、よろしくお願いいたします。
枝 6 / 節 7 / ID 29472
作者コード:
3.創造力、思考力、発表力などの見えない本当の学力を育てる創造発表クラス――新しいオンライン教育3 枝 4 / 節 8 / ID 29473
 創造発表クラスは、創造力、思考力、発表力を伸ばすクラスです。

 子供たちの創造力というものを考えた場合、主に理科系の分野で、創造力を必要とする機会が多くなります。
 理科系の分野は、自然科学に結びついているので、人智を超えた予想外の出来事や、奥の深い因果関係などがあり、子供の創造力を刺激することが多いのです。

 したがって、創造発表クラスの教材は、理科実験や自然観察や自由工作などが中心になります。
 しかし、もちろん実験、観察、工作以外の、算数数学や英語や国語や社会の分野での自由な研究発表もできます。

 創造発表クラスが、創造力を育てるとともに子供たちの思考力を伸ばすのは、自分の行った実験や観察や工作のあとに、なぜそうなったかと考えることが自然に生まれてくるからです。
 自然科学における「なぜ」という疑問は、その子の年齢を超えた難しいレベルのものも当然ありますが、それが逆に子どもの思考力と知的好奇心を刺激します。
 人文科学や社会科学の分野での「なぜ」という疑問は、多くの場合あらかじめ存在している答えが子供の年齢に合わせて用意されていることが多く、子供の思考力を伸ばすことがかえって少ないのです。

 創造発表クラスの学習では、子供たちが行なった実験や観察や工作をレポートという文章化された形で仕上げることが多いので、表現力や発表力も自然に育ちます。

 ところで、この創造力、思考力、発表力などは、評価の枠に入りにくい学習です。
 これに対して算数数学、英語をはじめとする受験型の学力は、評価を数値で表せる学習です。数学と英語は、正しい方法で時間をかけて学習すれば、誰でも必ず成績を上げることができる教科なので(しかし、もちろんある程度の時間はかかりますが)、塾や予備校の授業の中心もほとんどが数学と英語で行われているのです。

 しかし、現在、子供たちの教育で問題になっているのは、受験型の学力の成績はよいが、考える力がない子が増えているということです。
 考える力とともに、創造力も弱く、人間関係力にも問題がある場合があり、共感力や倫理観でも問題を感じる子供が増えているという話をよく聞きます。。
 しかし、これらの創造力、思考力、共感力などは、ペーパーテストでは測れない「非」受験型の学力です。

 今後行われる教育改革の中で、大学入試の記述の問題が延期されるという話が出ていますが、これは当然です。
 120字程度の記述で測れる学力など何もありません。
 逆に、120字の記述のコツを身につける技術だけが残る学習になるでしょう。

 子供たちの本当の学力を見るために大事なことは、一つは1200字の小論文を何本か書かせることです。
 記述力は、1200字以上書かせなければ、誤差が大きすぎて使い物にならないからです。
 もう一つは、長時間の口頭試問という形で面接を行うことです。

 つまり、人間が直接関与しない限り、子供の本当の学力である、創造力、思考力、共感力などは評価できないのです。
 もちろん、人間が評価するのも完全なものではありませんが、機械的に採点するものよりもずっと本質に近い評価になるはずです。

 そして、それらの本当の学力は、人間だけが評価できると同時に、学習の意欲もまた、人間との関わりの中で生まれてくるのです。

 英語、数学などの受験型の学力は、点数を上げることが学習の動機になります。
 創造力や思考力や発表力は、点数を動機とする学習ではありません。
 では、どこで学習の意欲が出るかというと、それは子供たちが互いの発表を聞くことによって刺激を受け、自分もよりよい発表をしようとすることによってなのです。
 しかしもちろん、これは逆もあり得ます。レベルの低い発表が増えると、全体のレベルが低下するという問題もまたあるからです。

 だから、創造発表クラスの先生の仕事は、子供たちに何かを教えることではありません。
 子供たちが意欲的な発表ができるように、子供たちに働きかけ、また、子供だけでなく保護者の協力も促すことが重要な仕事になるのです。

 保護者の協力が必要な学習というのは、受験型学力ではほとんどありません。
 せめて、家庭で宿題をきちんとやらせるぐらいです。
 学習塾によっては、家庭では何もする必要がなく、すべて塾に任せてもらえば学力を上げるとうたっているところもあります。
 受験型の答えのある学力については、そういうことが可能です。

 しかし、「非」験型の創造力、思考力、発表力を育てる学習は、子供の意欲的な取り組みがすべてすから、それを支える保護者の協力は欠かすことができないのです。

 今は共働きの家庭がほとんどで、保護者の帰宅も夜7時、8時になり、日曜日もなかなか時間が取れないという家庭も増えています。
 しかし、子供の小さいころに、親が仕事に専念するために子供との対話や協力の時間を取れなかったとすると、それは、あとになって親にとっても子供にとっても小さな後悔として残ることになると思います。
 子供の幸福な人生というところから大きく考えた場合、学力以外に家庭力というものもまた重要な要素になっているからです。

 子供が親との対話を楽しみ、一緒に実験や工作をしたりすることに熱中するのは、小学校の数年間だけです。
 この短い何年間かを、保護者は多忙な仕事と並行して子供との関わりを維持していく必要があります。
 創造発表クラスは、家庭における親と子供の対話と協力のきっかけにもなっていくと思います。
枝 6 / 節 9 / ID 29474
作者コード:
4.新しい読解練習の方法――間違えた理由を文章として書かせる 枝 4 / 節 10 / ID 29475
 もう十何年も前になりますが、作文の勉強をしている生徒の中に読解力をつけたいという生徒が多かったので、読解の学習ができるように読解検定問題を作りました。
 この読解検定で問題文を緻密に、読み選択肢と照らし合わせて読むことによって、文章を読み取る力がついてきます。
 真面目に読解問題に取り組んでいる生徒は、全員国語力が上昇しました。

 しかし、ただ問題を解いているだけでは力はつきません。
 読解力をつけるためには、読解問題の選択肢を感覚ではなく理詰めに選ぶ必要があります。
 感覚や勘で選んだものが、○になっても×になっても読む力はつきません。
 理詰めに考えて○になったり×になったりしたのであれば、それは×になった場合であっても読解力を伸ばす勉強になるのです。

 そこで、今考えているのは、読解問題を解いたあと、×になったところがあればその理由を文章として書いて提出するようにすることです。
 この解説の書き方は、「読解・作文力の本」に書いてあるような短いものでかまいません。
 その文章化によって、その生徒がどのくらい深く問題文を読み込んだかが分かります。

 作文読解クラスでは、読解問題を解くだけではなく、この間違えたところの説明を文章として書く練習をこれからしていきたいと思います。
枝 6 / 節 11 / ID 29476
作者コード:
5.20年以上前の生徒の作文が載っている「作文の丘から」 枝 4 / 節 12 / ID 29479
 先日、小学5年生の生徒と作文の話をしているとき、「昔の生徒が書いた作文も参考になるんだよ」と言って、「作文の丘から」というページを見せました。
https://www.mori7.com/okap/

 ここには、1998年からの生徒の作文が載っています。
 いちばん古い作文は、21年前に小学6年生や中学1年生だった生徒の作品です。
 昔の生徒のパソコン入力の作文を見ると、どの生徒もなかなか立派なことを書いていました。

 言葉の森は、1996年からホームページを作り、当時の中学生からパソコンで作文を書くようにしていました。
 やがて、ローマ字を習う小学4年生以上の生徒は、ほぼ全員がパソコンで作文を書くようになりました。

 しかし、その後、構想図を書くときなど、考える作業をするときは、手書きの方がいいとわかったので、今は手書きで書いている生徒の方が多くなりました。
 ただし、中学生以上になると、能率よく勉強したいという生徒が増えるので、そういう生徒はパソコンで書いています。
 パソコンで入力すると、森リンの点数が出るので、それがひとつの目標になるところがあるのです。

 言葉の森のホームページの上部に、「日本最大級の作文小論文情報サイト」と書いてあるのは、誇大広告でも何でもありません。
 実際に作文、小論文、国語、読解、記述などに関して、表面に出ていない大量の記事や情報がホームページの中に入っているからです。
 ですから、作文や小論文に関しては、どんな質問にもすぐに答えられます。

 今後この作文の蓄積を活かして、森リンのAI版を作っていこうと考えています。



                                     
枝 6 / 節 13 / ID 29480
作者コード:
枝 6 / 節 14 / ID 29481
作者コード:
枝 6 / 節 15 / ID 29482
作者コード:
枝 6 / 節 16 / ID 29483
作者コード:
枝 6 / 節 17 / ID 29484
作者コード:
枝 6 / 節 18 / ID 29485
作者コード:
枝 6 / 節 19 / ID 29486
作者コード:
枝 6 / 節 20 / ID 29487
作者コード:
枝 6 / 節 21 / ID 29488
作者コード:
枝 6 / 節 22 / ID 29489
作者コード:
枝 9 / 節 23 / ID 29489
 
ホーム