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言葉の森新聞2007年3月4週号 通算第976号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.新学期の教材を発送します
  ■2.3月29日(木)・30日(金)・31日(土)は休み
  ■3.3月の作文送信及び読解マラソンの記録は28日(水)までに
  ■4.3.4週は清書
  ■5.中学生から受講料が変わります(再掲)
  ■6.言葉の森を低学年から始める意義
  ■7.司馬遼太郎のこと(うさぎ/きら先生)
  ■8.フランス人に、なれるかな?(ほたる/ほた先生)
  ■9.博士の愛した数式(もんぴぃ/おのぴ先生)
 
言葉の森新聞 2007年3月4週号 通算第976号

https://www.mori7.com/mori/

森新聞
枝 1 / 節 2 / ID
1.新学期の教材を発送します 枝 4 / 節 3 / ID 10857
 新学期の教材は3月22日(木)と23日(金)に発送予定です。体験学習中の方にもお送りいたします。
 国内の生徒で28日になっても届かない場合はご連絡ください。
★項目住所シールは、4月1週の山のたよりと一緒に送ります★
枝 6 / 節 4 / ID 10858
作者コード:
2.3月29日(木)・30日(金)・31日(土)は休み 枝 4 / 節 5 / ID 10859
 3月29日(木)・30日(金)・31日(土)は第5週でお休みです。先生からの電話はありません。振替もお休みとなります。 枝 6 / 節 6 / ID 10860
作者コード:
3.3月の作文送信及び読解マラソンの記録は28日(水)までに 枝 4 / 節 7 / ID 10861
 3月29日(木)から、ホームページのデータが一斉に入れ替わります。インターネットを利用して作文を送っている方は、3月の課題を3月28日(水)までに「作文の丘」から送信してください。それ以降は正しく送信できなくなります。
 また、今学期の読解マラソンの記録も3月28日(水)までにお願いします。
枝 6 / 節 8 / ID 10862
作者コード:
4.3.4週は清書 枝 4 / 節 9 / ID 10863
★作文用紙の題名名前の欄の下3分の1には、先生がバーコードシールをはりますので、何も書かないようにしてください。★

 毎月第4週は清書です。担当の先生の説明を参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、作文用紙に清書してください。(一度清書したものは、清書しないように注意してください。また、ほかの人の作文を写して清書にすることのないようにしてください)
 清書の意義は、次のとおりです。
(1)これまでに書いた作品をよりよいものに仕上げること(字数を増やす、表現を更に工夫するなど)
(2)他の生徒の清書を読む機会を持つこと(自分の清書を他の生徒に読んでもらう機会を持つこと)
(3)新聞社に投稿する機会を作ること
 清書はできるだけペンで書いてください。ボールペンが滑って書きにくい場合は、サインペンなどで書いてください。低学年でペン書きが難しい場合は鉛筆書きでもかまいませんが、できるだけ筆圧が同じになるように書いてください。(一つの原稿で濃い部分と薄い部分があるときれいに読み取れないことがあります)
 低学年で、文章を書き写す形の清書が難しい場合は、直接新しい作文を清書として書いてもかまいません。
 絵を作文用紙の裏に描く場合は、表に作文を書かないでください。(つまり用紙は1枚の裏表を同時に使わないようにしてください)
 新しく教室に入ったばかりの人は、返却されている作文がない場合もあります。また、返却されている作文の中に清書するものがない場合もあります。そのときは、自由な題名で作文を書いて送ってください。
 清書の作文は返却しません。ホームページの「生徒の里」で見ることができます。小2までの全員の作品及び小3以上の入選作品は、プリントされます。
 用紙の空いているところには、絵などを書いて楽しい清書にしてください。 感想文を清書する場合は、最初の「三文抜き書き」や「要約」はカットするか、簡単な説明に変えておく方が作品としてまとまりがよくなります。
 中学生以上の人が清書を新聞社に送る際の字数の目安は、500字程度です。長すぎる場合は、新聞社の方でカットされて掲載されることがあります。字数を縮めるときは、いろいろなところを少しずつ縮めるのではなく、段落単位でまとめて削るようにしていきましょう。第一段落の要約と第三段落の社会実例は削除し、名言や書き出しの結びなどの表現の工夫も削除し、第二段落の体験実例と第四段落の意見だけでまとめるようにするといいと思います。(ただし、新聞社に投稿しない場合は、長いままでも構いません。)
 清書は、ホームページから送ることもできます。作文をホームページから送るときと同じように送ってください。
 よく書けた清書は、自分で新聞などに投稿してください。二重投稿になる可能性があるので、教室の方からの投稿はしません。
 手書きで清書を書いている人は、その清書をコピーして、原本を投稿用に、コピーを提出用にしてください。
 パソコンで清書を送信している人は、その清書をワードなどにコピーして投稿用にしてください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(ペンネームで書いている場合は本名に訂正しておいてください)
(2)学年
(3)自宅の住所
(4)自宅の電話番号
(5)学校名とふりがな
(6)学校所在地(町村名までで可)
●朝日小学生新聞の住所
 104−8433
東京都中央区築地3−5−4
朝日小学生新聞
「ぼくとわたしの作品」係 御中
●毎日小学生新聞の住所
 100−8051
東京都千代田区一ツ橋1−1
毎日小学生新聞
さくひん係 御中
枝 6 / 節 10 / ID 10864
作者コード:
5.中学生から受講料が変わります(再掲) 枝 4 / 節 11 / ID 10871
 小学生までの受講料は8,200円でしたが、中学生からは受講料が9,100円になります。4月の引き落とし分から受講料が変わりますので、ご了承ください。 枝 6 / 節 12 / ID 10873
作者コード:
6.言葉の森を低学年から始める意義 枝 4 / 節 13 / ID 10865
 父母の広場に、低学年から始めるのがいいかどうかという質問がありました。
 以下、そのお返事です。(いくつか加筆しました)

 作文を書くこと自体は、それほど早くから勉強する必要はないと思います。
 しかし、日本語を豊かに身につけることについては、どの習い事よりも優先させて取り組んでいくべきだと思います。
 日本語の勉強をする場所は、基本的には家庭です。家庭で、豊かな言葉の環境があれば、特に何かを習うことがなくても大丈夫です。
 ところが、現在の文化状況を見ると、テレビもゲームも漫画も読書も、いずれも外見上の豊かさに反比例して内容的には軽いものになっています。親の力だけで、この文化状況に対峙することは、可能ですが難しいと思います。
 低学年から言葉の森の勉強に取り組むいちばんの利点は、長文音読などの日本語の勉強の習慣が身につくということです。
 もう一つの利点は、長文音読や作文の勉強を通して、親子の知的な会話ができるということです。
 更に、もう一つの利点として、子供の作文の成長の記録が残るということがあります。
 これまで、多くの生徒を見てきた経験では、小1から小2の前半ぐらいまでは、長文音読などの勉強の習慣が比較的楽に身につきます。しかし、小3以降は学年が上がるにつれて、音読などの習慣をつけることが難しくなります。
 ということで、作文の勉強というよりも、日本語の勉強の習慣を身につけるという点で、小1の間に言葉の森の勉強を開始していくとよいと思います。
 しかし、もちろん焦って始める必要はありませんから、子供さんの様子を見ながら機会を見てスタートしていってください。
 最近、作文教室がほかのところにもできています。塾で作文教室を開いたり通信教育を行ったりしているところもあります。しかし、小1から高3まで継続して指導できるという点で、やはり言葉の森で勉強するのがいちばんだと思います。
 
枝 6 / 節 14 / ID 10866
作者コード:
 
枝 61 / 節 15 / ID 10876
7.司馬遼太郎のこと(うさぎ/きら先生) 枝 4 / 節 16 / ID 10867
 またまた、愛媛松山の話題から入りますが、来る4月28日に「坂の上の雲ミュージアム」なる施設がオープンします。司馬遼太郎氏の長編小説「坂の上の雲」の舞台が松山、活躍する登場人物たち(秋山兄弟、正岡子規ら)がみな松山人であることから、松山市は「『坂の上の雲』のまちづくり」をスローガンにしてきました。その結晶がついに完成ということだそうです。
 ここでは、松山の観光案内がしたいわけではありませんので記念館の話題はこれまで。「坂の上の雲」は読み始めるのにちょっと戸惑いを感じる長編小説です。(じつは、まだ読破していません。)2006年に某放送局でスペシャル大河ドラマとして映像化される予定になっていたそうですが、計画が延期されているようです。映像化も困難で頓挫しそうなほど壮大な作品であるということなのでしょう。
 そういった作品を残した、エネルギッシュな作家に興味を持ちました。司馬氏の作品といえば「竜馬がゆく」などの歴史小説や「街道をゆく」といった歴史紀行文が思い浮かびます。どうしたって、大人向きの作家のように思います。ところが、少し以前の大阪書籍の「小学国語」の教科書に、書き下ろしで子どもたちへのメッセージを残されているのです。現在の教科書にはもう見られないそうで、朝日出版から「21世紀に生きる君たちへ」というタイトルで単行本になっています。
 内容は「21世紀に生きる君たちへ」と「洪庵のたいまつ」のふたつの文章になっています。要約することもかなわぬくらい洗練された、子どもたちへの語りかけになっています。もともと、教科書に採用された文章ですから、分量的にはあっという間に読み果せるのですが、それを何度読み返しても新しい気がするのです。
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「人間は、自分で生きているのではなく、大きな存在によって生かされている。」
……
 この自然へのすなおな態度こそ、21世紀への希望でもあり、君たちへの期待でもある。……
 そうなれば、21世紀の人間は、よりいっそう自然を尊敬することになるだろう。そして、自然の一部である人間どうしについても、前世紀にもまして尊敬しあうようになるのにちがいない。
 21世紀にあっては、科学と技術がもっと発達するだろう。科学・技術が、こう水のように人間をのみこんでしまってはならない。川の水を正しく流すように、君たちのしっかりした自己が、科学と技術を支配し、よい方向に持っていってほしいのである。
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 助け合うという気持ちや行動のもとのもとは、いたわりという感情である。
 他人の痛みを感じると言ってもいい。
 やさしさと言いかえてもいい。
 「いたわり」
 「他人の痛みを感じること」
 「やさしさ」
 みな似たような言葉である。
 この三つの言葉は、もともと一つの根から出ているのである。
 根といっても、本能ではない、だから、私たちは訓練をしてそれを身につけねばならないのである。
        (いずれも「21世紀に生きる君たちへ」より)
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 いかがでしょう。1999年、21世紀に入る前に記されたこの文章は、見事に今の「環境問題」「科学の問題」また「心の問題」「いじめの問題」を言い当てているように思えます。

 この単行本は、司馬氏の美しい文章を、ドナルド・キーン氏監訳による日英対訳にしたものになっています。英語の勉強にもなります。小学生以上のみなさんも、一度読んでみてはいかがでしょうか。
                 きら
枝 6 / 節 17 / ID 10868
作者コード:kira
8.フランス人に、なれるかな?(ほたる/ほた先生) 枝 4 / 節 18 / ID 10869
 少し前、宮崎県の新知事に、元タレントのそのまんま東(東国原 英夫[ひがしこくばる ひでお])さんが当選しました。彼は、大学で真面目に勉強もしたようですし、元タレントということを売りにする様子もないので、まずは「お手並み拝見」、といったところでしょうか。私の住んでいる長野県でも、昨年まで数年間、元作家の田中康夫氏が知事を務めていました。その間には、よかったことも、よくなかったこともありました。結果的には、また違う人が知事になりましたが、そういう変わった人が新しい風を吹き込んでくれる、というのはとてもよかったことなのではないかな、と感じました。

 ところで、その東国原知事誕生の時の新聞記事を読んでいて、面白いものをみつけました(朝日新聞)。彼が小学校の時、「将来の夢」に、「フランス人になりたい」と書いたのだそうです。それは彼なりのギャグだったのか、それとも何か意味があったのか、それは本人のコメントがないのでわかりません。ですが、その「夢」に対する先生の言葉に、私は感動を覚えました。先生は、こう書いてくださったのだそうです。「がんばれば、なれます。」

 どんなに努力しても、フランス人にはなれないことは明らかです。あるいは、こんなことを書くなんてふざけている、真面目に書きましょう、と指導する先生もいるでしょう。場合によっては、書き直しを命じられることもあるかもしれません。そこにあえて、こんな気の利いたコメントを書いた先生が、すばらしいと思うのです。

 入試もそうですが、結果が出れば、それはすばらしいことです。ですが、たとえ結果が出なくても、フランス人にはなれなくても、そこに至る「がんばり」には、次の何かを生む力がある。私も、人生の半分を過ぎて、そのことがよくわかるようになってきました。

 ある目標に向かって、がんばって、山道を登っていく。ある程度登ると、その先が見えてきます。時には、向かっていた目標は違う山の頂上だということがわかるかもしれない。いつのまにか、目標が見えなくなることもあるかもしれない。でも、少し登ると、また別の道が見えてくるのです。下にいた時には見えなかった、いくつもの道が。その中には、最初の目標よりもいい目標につながる道が、あるかもしれない。だから、努力は常に無駄にはならないのです。

 そんなことを、「がんばれば、なれます。」という短いコメントの中に見ることができました。

枝 6 / 節 19 / ID 10870
作者コード:hota
9.博士の愛した数式(もんぴぃ/おのぴ先生) 枝 4 / 節 20 / ID 10874
 最近、小川洋子さんの書いた「博士の愛した数式」という本を読む機会がありました。この本は昨年、映画にもなったようです。
 事故の後遺症で八十分しか記憶がもたなくなった博士とその家に家政婦として働きに来た女の人とその息子の三人が主な登場人物です。本の題名からわかるように、博士はもともと大学で数学の研究をしていた人なので、数字に関する話がたくさん出てきます。算数や数学の苦手な人は題名を見ただけで読む気がなくなるかもしれません。ストーリーは博士が八十分しか記憶がもたないことをキーポイントにしながらいろいろなアクシデントとともに進んでいきます。そして最後には感動のクライマックスが待っています。ですから数字や数学のことがわからなくても十分に感動を味わえます。
 しかし私が本を読みながら考えたことは、もし自分が数字についてもっと興味を持って理解できればさらにこの本と楽しむことができたのではないかということでした。
「君は三角数を知っているかね。」
「実にエレガントな数字なんだ。」
本の中に出てくるこんな会話文に共感しながら読むことができたらどんなにいいかと思いました。
 このようなことから考えられることは、本を楽しむためにはいろいろな知識を持っていたほうがいい場合もあるということです。本の楽しみ方は千差万別だという内容が書かれた課題を読んだ人はわかるでしょうが、読書の楽しみ方は自由です。ですから時として直感にたよる読み方をするのもいいと思います。しかし私にとって今回のことは自分が数字についての知識がないことをとても残念だと思わせました。あれはいやだ、興味がないとえり好みをせずにとにかく目の前にあることに興味を持ってみる。そうすると、どこかでそれが役に立つ機会があるということがよくわかりました。
 さまざまなことに興味を示す方が人生を楽しく過ごせそうです。皆さんもぜひ食わず嫌いにならないで、柔軟な感性を持っていろんなことにチャレンジしてみましょう。

 
枝 6 / 節 21 / ID 10875
作者コード:onopi
枝 9 / 節 22 / ID 10875
 
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