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言葉の森新聞2006年4月4週号 通算第932号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.読書の習慣をつけるには
  ■2.連休中の予定
  ■3.4.4週は清書
  ■4.たとえ話(うさぎ/きら先生)
  ■5.キラリと光るビー玉(モネ/いとゆ先生)
  ■6.毎日がうれしい、楽しい、おもしろい!(メグ/じゅん先生)
 
言葉の森新聞 2006年4月4週号 通算第932号
文責 中根克明(森川林)

枝 1 / 節 14 / ID
1.読書の習慣をつけるには 枝 4 / 節 2 / ID 9549
 言葉の森に来ている生徒は、読書好きの子が多いと思います。しかし、どんなに読書が好きな子でも、新しいジャンルの本に取り組むときにはやはり抵抗があるようです。読書をあまりしない子の場合は、本を読むことそのものに抵抗があります。
 読書をする際に、いちばん大事なことはこの抵抗感をなくすことです。抵抗感をなくすためには、
(1)毎日読むこと
(2)最後まで読むこと
の二つが重要です。
 本というものは、読む力がつけば次第に面白くなります。読む力のないうちは、つまらなく感じます。子供が(大人でもそうですが)、「この本、つまらない」という場合、本が子供の実力を超えているのでつまらなく感じるというケースが多いのです。
 親が読書好きである場合、いつの間にか自然に本が好きになっていたという自分の経験から、どうしても「毎日読む」「最後まで読む」という人為的なやり方になじめないことが多いようです。しかし、読書でも勉強でもスポーツでも、最初のアプローチがいちばん退屈な部分ですから、ここは半ば強制的に取り組むようにして、楽にできるようになる状態まで早く持っていくことが大切です。
 読書は、最後まで読むと、読み切ったという充実感が生まれます。途中までしか読んでいない本は、読んだという気持ちになれません。また、長い時間をかけて読んだ本もやはり、全体像がつかめません。一般の予想とは違って、早く読み終えたものの方が内容を把握しやすいのです。
 具体的にどのくらいの時間をかけて読むかというと、一区切り50ページというのがわかりやすいと思います。これは単純に計算しやすいからです。大人の人がやや難しい文章を読む場合のスピードは約1ページ(600字程度)1分です。子供の本は字が大きく易しいものが多いので、子供が読む場合は50ページを30分ぐらいで読めます。30分も読んでいると、内容に引き込まれるので、ページ数のことなどは忘れてしまいます。ページ数のことに気づいたときに、50ページという区切りだとすぐにどこまで読めばよかったのか思い出せます。
 50ページ読書の習慣がつけば、生活のいろいろな場面で応用できます。子供がどこかに遊びに行きたいと言ったときには、「よし、読書50ページしてから、どこかに行こうか」などと言えます。「よく学びよく遊べ」です。
 勉強の時間と読書の時間の組み合わせ方には、コツがあります。子供にとって読書は半分遊びのようなもので、気楽に取り組めます。また、読み始めると熱中してそのままずっと読み続けるということもよくあります。だから、読書を先にして勉強を後にすると、勉強の時間が取れなくなります。勉強が一通り終わってから読書という形にしておけば、勉強と読書が両立します。
 小学生のころは、勉強よりも読書を優先するぐらいの方が力がつきます。漢字を書き方を覚えたり計算の練習をしたりすることは、あとからいくらでもできますが、読書の習慣だけはあとからでは間に合いません。ところが、漢字や計算のように結果がすぐに出るものは、子供も大人もつい優先してしまいがちなのです。親は遠い展望を持って、今すぐには結果の出ない読書を、すぐに結果の出る勉強よりも優先させていくべきです。
 自分の力ではなかなか読み進められないやや難しい本に最初に取り組むときは、親が読み聞かせをしてあげるのも一つの方法です。本にはもともと子供を引きつける力があります。最初は退屈そうに聞いていた子も、その本が終わりに近づくころには熱心に聞き入るようになります。そして、興味を持てば、自分でその続きをひとりで読むようになります。親が「自分で読みなさい」などと言うのではなく、一緒に楽しく読み聞かせをしているうちに、子供が自然に読むようになると仕向けていくのがコツです。
 また、この場合大事なのは、楽しく読むということです。読んだあとに問題を出すなどという勉強的な仕方は、長い目で見て読書から子供を遠ざけます。親自身がその本に面白さを感じているということも重要です。有名な本でも、親が読んで楽しくなければ、子供にもその退屈さは伝わります。私の家では、子供が小学校低学年ころ、中村うさぎの「ゴクドーくん漫遊記」や清水義範の「永遠のジャック&ベティ」を読んでいました。小学生に読むような本ではありませんが、読みながら親も笑いっぱなしでした。
枝 6 / 節 3 / ID 9550
作者コード:
2.連休中の予定 枝 4 / 節 4 / ID 9551
教室の休みは、課題フォルダに書いてあるとおりです。
 4月29日(土)は休みです。
 5月1日(月)2日(火)はあります。
 5月3日(水)4日(木)5日(金)は、休み宿題です。先生からの電話は ありません。
 5月1週の言葉の森新聞と山のたよりは、4月末に発送する予定です。
枝 6 / 節 5 / ID 9552
作者コード:
3.4.4週は清書 枝 4 / 節 6 / ID 9553
 毎月第4週は清書です。担当の先生の説明を参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、作文用紙に清書してください。(一度清書したものは、清書しないように注意してください。また、ほかの人の作文を写して清書にすることのないようにしてください)

 清書は、次の月の4週の「山のたより」に掲載されます。
 清書の意義は、次のとおりです。
(1)これまでに書いた作品をよりよいものに仕上げること(小学生の場合は字数を増やす、表現を更に工夫するなど、中学生以上の場合は字数を短くまとめるなど)
(2)他の生徒の清書を読む機会を持つこと(自分の清書を他の生徒に読んでもらう機会を持つこと)
(3)新聞社に投稿する機会を作ること
 このほかに、(4)パソコンで入力する練習をする、(5)他の生徒の前月の清書に対して感想を書く、などに取り組むこともできます。
【注意事項】
◎清書は、黒いペンで書いてください。
(鉛筆だと薄すぎたり、濃すぎたりして、うまく読み取れない場合があります)
◎左上に、バーコードシールをはってください。
◎バーコードシールは、その月のものを、ページ順に、まっすぐにはってください。
◎絵や感想だけの用紙にも、バーコードシールをはってください。
◎1枚の用紙の裏表を同時に使わないでください。
◎独自の用紙を使う場合は、作文用紙と同じサイズにコピーを取り直してください。
(バーコードシールのないものや間違ってはられているものは、印刷日程の関係で翌々月のプリントになりますのでご了承ください)

 新しく教室に入ったばかりの人は、返却されている作文がない場合もあります。また、返却されている作文の中に清書するものがない場合もあります。そのときは、自由な題名で作文を書いて送ってください。
 清書は、2〜5人のグループ(広場のグループ)ごとにプリントして、翌月の4週に、「山のたより」と一緒にお渡しします。この清書は、インターネットの山のたよりでも見ることができます。
 用紙の空いているところには、絵などを書いて楽しい清書にしてください。色はプリントには出ません。
 感想文を清書する場合は、最初の「三文抜き書き」や「要約」はカットするか、簡単な説明に変えておく方が作品としてまとまりがよくなります。
 中学生以上の人が清書を新聞社に送る際の字数の目安は、500字程度です。長すぎる場合は、新聞社の方でカットされて掲載されることがあります。字数を縮めるときは、いろいろなところを少しずつ縮めるのではなく、段落単位でまとめて削るようにしていきましょう。第一段落の要約と第三段落の社会実例は削除し、名言や書き出しの結びなどの表現の工夫も削除し、第二段落の体験実例と第四段落の意見だけでまとめるようにするといいと思います。
 清書は、ホームページから送ることもできます。作文をホームページから送るときと同じように送ってください。

 よく書けた清書は、自分で新聞などに投稿してください。二重投稿になる可能性があるので、教室の方からの投稿はしません。(港南台の通学生徒の場合は、教室から投稿します)
 手書きで清書を書いている人は、その清書をコピーして、原本を投稿用に、コピーを提出用にしてください。
 パソコンで清書を送信している人は、その清書をワードなどにコピーして投稿用にしてください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(ペンネームで書いている場合は本名に訂正しておいてください)
(2)学年
(3)自宅の住所
(4)自宅の電話番号
(5)学校名とふりがな
(6)学校所在地(町村名までで可)
●朝日小学生新聞の住所
104−8433 東京都中央区築地3−5−4 朝日小学生新聞 「ぼくとわたしの作品」係 御中
●毎日小学生新聞の住所
100−8051 東京都千代田区一ツ橋1−1 毎日小学生新聞 さくひん係 御中
枝 6 / 節 7 / ID 9554
作者コード:
4.たとえ話(うさぎ/きら先生) 枝 4 / 節 8 / ID 9555
 三寒四温で、春の足音が聞こえます。「進級テスト」では、みんなよく頑張りました。最終学期の目標字数はちょっと高いハードルでしたね。飛び越した先は、新しい課題にまた一歩からの挑戦です。
 さて、学年が進み、学校がかわると、俄然力の入るのが、見守っているお母さんです。(私もそのひとりです。)いろいろなものに「新」の文字がくっついて、子どもたちが緊張している事をついつい忘れてしまいがちです。そこで、ひとつ「たとえ話」をおとどけします。ホームドラマ仕立ててどうぞ。

 とある、主婦のつぶやき。
 今日の夕食は何を作ろうかしら。毎日毎日、考えるのが大変。
 お友だちがおしゃべりに来て、今日の特売を教えてくれた。ついでに、おすすめメニューも。とてもありがたい。さっそく、今晩試してみるね。
 夕方になって、忙しく支度していると、子どもがおやつの催促をしてきた。まるで、はらぺこ怪獣だ。おまけに、私の手元をのぞきこんで
「ママは、包丁でとってもゆっくり切るんだね。○○くんちのお母さんは、もっとぱぱっと切っていたよ。すごいんだよ。」
と、一言。腹が立つなあ。おいしく作れたらそれでいいの! はやく、宿題すればいいのに!
 やっと、一家そろって夕食タイム。今日も、一日がんばったなあ、私。
「なんか、今日のおかず、おいしいね。」
「うん、ママの味つけはいつも最高だね。」
よおし、明日も頑張るぞと、力がわいてくる。

 この現場を、そっくりそのまま、作文を書くお子さんに置き換えます。

 今日の作文、何を書こうかなあ。課題は「わたしの宝物」かあ、何にしたらいいんだろう。困るなあ。
 あ、そういえば、きのう、お母さんが「これは、お母さんが小さいころ読んでいた絵本なのよ。」と見せてくれたっけ。ずうっと大事にしていると、うれしそうだった。なるほど! 宝物って、そういうことなんだ。サンキュー、お母さん。その話を書かせてね。
 一段落目がおわって、二段落っと。今日は調子がいいなあ。おっと、お母さんが来た!「あらあ、もっときれいに書けるでしょう? ここのとこ、ママにはわかりにくいなあ。」
もう! あっち行っててよ。頑張ってるんだから!
 先生から、この前の作文が返ってきた。わあ、いっぱい丸がついている、よかった。
「この作文、おもしろいね。」
「さいごの文が、かっこいいね。うまくなったなあ。」
お父さんもほめてくれた。よおし、今週もバッチリ書くぞ!

 いかがでしょう? 投げかけた一言は、タイミングと内容によって、ひじょうにプラスになる場合と、足をひっぱるだけになる場合があるのです。
 わが身に置き換えると、その場の情況はぐっとうまく把握できるものです。(言われていやなことは、同じなんですね。)作文で「似た話」「前の話・聞いた話」を書くことは、実はこういった意味合いがあるのです。立場をかえて考えてみる練習にもなりますね。
 作文で字数が伸びない場合は、まずテーマについて、事前にたくさん家族で話してみることです。中高生は、関連の記事を読んだり本を読んだりしておくことです。そうして、自分の体験を書いたあとに、それをそっくり「たとえ話」にたくして書いてみる事です。
 そうして、ほめてほめられて、楽しく書くことです。明るくいきましょう。

                   
枝 6 / 節 9 / ID 9556
作者コード:kira
5.キラリと光るビー玉(モネ/いとゆ先生) 枝 4 / 節 10 / ID 9557
 先日、息子の学年最後の授業参観に行ってきました。授業の内容は、「みんな、大きくなったね」という題名で、自分が生まれてから今まで、どのように成長してきたかをまとめて、一人ずつ発表するというものでした。
 みんな、お父さん、お母さんから生まれたばかりのころの話を聞いたり、初めて歩けた時にはいていたくつや身につけていた洋服、今までのアルバムなどを元にして、紙しばいや絵本などにまとめて発表しました。

 ある生徒の発表の中に、こんなにかわいらしい文章がありました。
「ぼくは、大きくなって一人でおるすばんができるようになりました。一人ぼっちはこわくてさみしいけれど、大好きなゲームがやりたいほうだいなので。おるすばんは、うれしいのかうれしくないのかよくわかりません。」

 他にも素晴らしい発表はたくさんありましたが、なぜかこの文章だけが心に残ってはなれませんでした。子供らしい心の中に、大人の気持ちがちょっと見えかくれしている様子が素直に表現されていて、キラリと光るビー玉を見つけたようにうれしく感じられました。

 みなさんの作文を読んでいても、時々こんな宝物のような表現を見つけてうれしくなることがあります。どこか一カ所だけでも、このような表現が入れられたら、その作文は読み手にとって印象に残るものとなりますね。
 もちろん、作文全体に心を配ってていねいに文章を考えることは、とても大切だと思います。でも、どの文も力の入ったものばかりでは、読んでいて少しつかれてしまうかもしれませんね。

 低学年の人は、「会話」や、「たとえ」、高学年の人は、「書き出し」や、「結び」などの中に、「ここ一番!」と思えるような表現を使ってみましょう。むずかしい言葉やうまい言い回しを使わなくてもいいので、「一番伝えたい何か」を心をこめて書いてみてください。きっと、そこからは、ピカピカに光ったビー玉がコロンとこぼれ落ちて、読み手の心に届くと思いますよ。
                     
                 
枝 6 / 節 11 / ID 9558
作者コード:itoyu
6.毎日がうれしい、楽しい、おもしろい!(メグ/じゅん先生) 枝 4 / 節 12 / ID 9559
 「毎日がさびしい、悲しい、つまらない」になっている人はいませんか。人間、誰でも一つや二つ、多い人なら十個や二十個、悩みをかかえているものです。悩みの大きさや深さは、時と場合によって違うと思いますが、そのほとんどは、過去の出来事をひきずっていたり、まだ起こっていない出来事を先取りして心配したりすることによって引き起こされているなのではないでしょうか。私たちが生きているのは、「過去」でも「未来」でもありません。「今」なのです。大切なのは、今、この瞬間を明るい気持ちで過ごすことです。確かに、人生には、つらいこと、悲しいこともあるけれど、時の流れが点の連続だとしたら、つらい時間、悲しい時間は、そのうちのわずかな点に過ぎないのです。

  

 気持ちの持ち方次第で、悩みの重さは変わるものです。明るく前向きな気持ちを常に忘れずに、少しぐらいの悩みは放っておきましょう。ちょっとぐらい嫌なことがあっても、「毎日がうれしい、楽しい、おもしろい!」の精神で明るく笑っていれば人生の色も変わるはずです。灰色の点は、ばら色のたくさんの点にかくされて見えなくなってしまうでしょう。もう過ぎてしまった出来事をいつまでもくよくよと考えたり、先のことをあれこれ心配していると、せっかくの「今」が色あせてしまいます。

  

 いくら気持ちの持ち方次第とは言っても、確かに人生にはつらいことがあります。そんなつらいこと、悲しいことがあったときは、それをありのままに受け止めて、過ぎ行くのを待つことです。嫌だなあと思う気持ちをどんどん濃くしていったり、どうしてこんなことになってしまったのだろうとあれこれ理由を追究したりしても、心の傷を深くするだけで、解決にはつながりません。できる限りさらりと受け流し、前向きで動じない自分でいることがマイナスの出来事に対する最善の対処法です。

  

 「毎日がうれしい、楽しい、おもしろい!」、こう思って毎日を過ごしていると、不思議と感謝の気持ちがわいてきます。ほんのささいな出来事がうれしく思えたり、楽しく思えたり、おもしろく思えたりしてきます。最初のうちは、意識して、ちょっとした出来事に「わあ、うれしいなあ。」「すごく楽しいね。」「なんておもしろいんだろう。」と感動してみましょう。きっと、心の中で何かが輝き始めると思います。

                                                  
枝 6 / 節 13 / ID 9560
作者コード:jun
枝 9 / 節 15 / ID 9560
 
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