三年生からは、決まった題名で作文を書く練習をしていますね。十一月の三年生の課題の中に、「たまご焼きを作ったこと」というテーマがありました。実は、これは先生(すぎ)が楽しみにしている題名の一つです。
なぜ楽しみにしているかというと、この題名でみなさんが書いてくれた作文を読んでいると、とてもおいしそうでおなかがすいてくるからです。(笑)先生は子どものころ、おいしい食べものが登場する小説が大好きでした。『アルプスの少女ハイジ』に出てくるチーズと白パン、『小公女』の屋根裏部屋(やねうらべや)でのパーティーの場面、これは読んだことのある人も多いでしょう。
読者に「おいしそう!」と思わせるには、それなりの工夫が必要です。ただ、「おいしいたまご焼き」と書くだけでは、「ふーん、そうか。」と思うだけでしょう。でも、みなさんが書いてくれる作文には、たまご焼きが焼ける音、におい、きれいな色などがちゃんと入っていますね。それが「今すぐ食べたい!」と思わせる力になるのでしょう。
もう一つ、この題名を楽しみにしている理由があります。それはこのテーマが、みなさんが家の仕事を手伝う、いい機会になっているということです。この作文を書くためには、どうしてもたまご焼きを作らなくてはなりませんね。自分でお料理をしてみると、毎日お料理する人のたいへんさがよく分かることでしょう。簡単(かんたん)そうに見えたたまご焼きの、意外なむずかしさも知ることができます。先生が小学生のとき初めて作ったたまご焼きは、チョコレート色にこげたたまご焼きでした。(まずそう!)「お料理は、やってみたらおもしろかった。」「むずかしくて、失敗した。でも自分で作ったのはおいしかった。」そんな話を聞くのが先生の楽しみです。
たまたま「たまご焼きを作ったこと」という題名がテーマになっていますが、それ以外にも、家の手伝いをすることは作文のいい題材になります。お父さんやお母さんに喜んでもらえるし、学校では習わないすばらしい勉強ができることでしょう。「今週は書くことがない。こまったな。」と思ったら、進んで家の手伝いをしてみてはいかがでしょうか。
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枝 6 / 節 18 / ID 7355 作者コード:sugi
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