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言葉の森新聞2004年7月2週号 通算第846号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.プレ作文検定終わる
  ■2.父母の広場から
  ■3.円周率九九(ねこバス/なおこ先生)
  ■4.言葉の持つ力(くりくり/くり先生)
  ■5.物語文(いろは/いた先生)
  ■6.梅干しパワーで乗りきろう(スズラン/おだ先生)
 
言葉の森新聞 2004年7月2週号 通算第846号
文責 中根克明(森川林)

枝 1 / 節 2 / ID
1.プレ作文検定終わる 枝 4 / 節 3 / ID 6348
 6月27日に、プレ作文検定が終了しました。
 通信生・通学生合わせて197名が参加しました。
 この検定試験の結果は、参加賞と一緒に後日郵送します。
枝 6 / 節 4 / ID 6371
作者コード:
2.父母の広場から 枝 4 / 節 5 / ID 6370
1.週一回の指導を楽しみにしている 枝 51 / 節 6 / ID 6349
 先生にほめられると、とてもうれしそうです。他人からの言葉に敏感な年頃なので、週一回の指導を楽しみにしています。 枝 6 / 節 7 / ID 6350
作者コード:
2.具体的な基準で褒める指導 枝 52 / 節 8 / ID 6351
 作文指導というと、直す指導が多くなりがちですが、言葉の森の作文指導は、褒める指導を中心にしています。
 褒める指導が可能なのは、指導と評価の基準が具体的になっているからです。今後も更に、具体的でわかりやすい指導を目指していきたいと思っています。
枝 6 / 節 9 / ID 6352
作者コード:
3.他のことにも積極的に  枝 51 / 節 10 / ID 6353
 学校から二年生なのに作文を長く書けるという評をいただきました。作文で自信がついたためか、他のことにも積極的になっています。 枝 6 / 節 11 / ID 6354
作者コード:
4. 小2は長さに燃える時期 枝 52 / 節 12 / ID 6355
 小2のころは、長さに燃える時期です。(笑)
 長さを目標とすることによって、かえって中心が分散してしまうこともありますが、発達段階の一つとして長く書きたくなる時期もあるととらえておくとよいようです。
 本人が長さでがんばっているときは、その長さをたっぷり褒めてあげるということが大切です。学校の先生の褒め言葉で自信がついたのだと思います。
枝 6 / 節 13 / ID 6356
作者コード:
5.わかりやすい指導でとてもよいが一つだけ疑問点が  枝 51 / 節 14 / ID 6357
 指導がわかりやすく、子供の状態に合ったアドバイスをしてくださるので、とても良いと思っています。課題の量、ペースも適切で、適度な緊張感を持ちながら続けられるよう、よく考えられていると思います。
 一つだけ疑問に思っていることがあります。「言葉の森新聞」の中の文に(笑)が多用されていること。友達言葉の部類を感じているので、この場には適切でないような印象を受けましたが、皆様のような言葉の専門家の方たちにも認められている書き方なのですか? なくても文意は伝わるし、かえって中途半端な印象を受けます。親しみをこめて力を抜いて読んでほしいという意図ならごめんなさい。
枝 6 / 節 15 / ID 6358
作者コード:
6.ニュアンス語 枝 51 / 節 16 / ID 6359
 それは、私(森川林)のせいです。(笑)

 文章に、文章以外の記号をできるだけ使わないというのは、文章力を上達させる点で大切なことです。
 しかし、現代は、インターネットの環境が広がったことにより、以前よりもはるかに頻繁に文章を書く機会が増えてきました。手紙や葉書の時代では決してわざわざ文章として書かなかっただろうということが、インターネットの世界では気軽に書けるようになりました。
 そのため、文章に文字として伝えられる内容以外のニュアンスを、顔文字などの形で付け加える必要が生じてきました。ヾ(〃^∇^)ノわぁい♪(これはちょっとちがう)
 この顔文字や(汗)(笑)(涙)などのニュアンス語の付け加えは、まだ過渡期にあるために不自然な使い方がときどきあります。しかし、今後だんだんとコミュニケーションの要素として定着し、多くの人が認める自然な使い方が広がってくると思います。
枝 6 / 節 17 / ID 6360
作者コード:
 
枝 61 / 節 18 / ID 6372
3.円周率九九(ねこバス/なおこ先生) 枝 4 / 節 19 / ID 6361
 ユーモアはだいじです。話の中にユーモアがあると、読む人はリラックスできて、書いてあるないようもよく頭にいれることができます。こうもく表にダジャレのある学年もありますが、先生はダジャレ(おもしろいごろあわせ)のおうようとして、こんなものを考えてみました。

☆☆☆ 円周率(えんしゅうりつ)九九 ☆☆☆
3.14×2=6.28 (さんにが、ろく、には)庭が六個あるイメージ
3.14×3=9.42 (さざんが、く、しに)くしにささったイメージ
3.14×4=12.56 (さんし、じゅうに、ごろ)12回ゴロを打ったイメージ、または12時ごろという語感で
3.14×5=15.7 (さんご、じゅうご、な〜)○○だなぁという感じで
3.14×6=18.84 (さぶろく、じゅうはち、はし)はしが18本あるイメージ
3.14×7=21.98 (さんしち、にじゅういち、きゅっ、ぱ)198円の語感で
3.14×8=25.12 (さんぱ、にじゅう、ゴー、イチ、ニ)スタートダッシュのイメージ
3.14×9=28.26 (さんく、にじゅう、パチップロ)パチンコのプロ、または、はちさんがふろにはいっているイメージ

 これは、九九と連想記憶法と、ごろ合わせをミックスした暗記方法です。3.14は全部3に読みかえていますが、それは頭から計算結果を書くとき、早く最初の数字を出すために九九を利用しているのです。
8の段と9の段は、一の位がくり上がっているので、正確には九九とちがいます。そこで、一の位を強調した表現にしました。15.7を「イチゴが七個」とおぼえないのは、すでにおぼえている九九の速さをいかすためです。円周率のかけ算をしなくても、何回も言っているうちに自然に計算結果がおぼえられて左から書けるようになるので、円周率の計算がたし算だけで速くできるようになります。なれてくれば、ごろ合わせをしなくても数字が思い浮かぶようになります。
 受験勉強をしている人は、試してみてください。みなさんも、ダジャレを使って、暗記物を得意分野にしてくださいね。
枝 6 / 節 20 / ID 6362
作者コード:naoko
4.言葉の持つ力(くりくり/くり先生) 枝 4 / 節 21 / ID 6363
 日差しが明るくまぶしい季節になりましたね。もうそろそろアジサイが咲こうとしています。皆さんも元気に学校に通っていることと思います。

 先日、先生は『ビッグフィッシュ』という映画を見ました。日本語に訳せば『大きな魚』という意味です。どんな映画かというと、あるところに一組の親子がいます。お父さんは、お話のとても上手な人で、町の人気者でした。お父さんがお話を始めると、誰もが聞きほれてしまうのです。というのもそのお話が本当に面白いお話ばかりで、身長五メートルの巨人や、腰から下が一つになっている双子や、狼男や人魚、魔女--この魔女が面白恐くて、彼女の左目はガラスの義眼なのですが、その目を覗き込むと、自分がどんな風に死ぬかが見えるというのです--が、ざくざく出てくるのです。ところが息子はそれが気に入りません。お父さんはほら話ばっかりで、現実の姿を息子に見せてくれたことがない。本当の気持ちが全然見えないと思っているのです。

 息子の結婚式の日、二人は、大喧嘩をしてしまいます。というのも、息子の人生最大の晴れ舞台の日に、またしてもお父さんがお話を始めて、みんなの注目を浴びてしまい、その日の主役であるはずの息子が、かすんでしまったからです。
 それから、三年後、お父さんが余命いくばくもないと知った息子は実家に戻ってきます。お父さんは相変わらずほら話ばかり。ジャーナリストの息子は、それが許せません。事実を知りたいと思っているのです。けれど、お父さんの古い書類を整理し、知り合いをたずねていくうちに、まるきりのうそだと思っていた話の裏側に隠されている真実に気づき始めます。そして、最後。お父さんは前々から、
「自分はベッドの上で普通に死なない。魔女に教えてもらった自分の死に方はみんなが想像もつかないものなのさ。」と言っていたのですが、その最後の物語を息子がお父さんに語って聞かせます。その物語がどのようなものだったかは見てのお楽しみ。それは、本当に想像もつかないもので、けれどお父さんの最期にふさわしい美しいお話でしたよ。


 先生は、この映画を見て、言葉の持つ力を強く感じました。言葉は、人を幸せにもするし、不幸にもします。皆さんもほめられればうれしいし、叱られれば悲しくなるでしょう。言葉は生きています。一度口から発した言葉はもう消すことはできません。何気なく言った言葉が相手の心を切り裂くこともあるでしょうし、限りない慰めを与えることもあるでしょう。どうかその力を皆さんの周りの人を明るくするために使ってください。そうしたら、自分もきっと明るい気持ちになれると思います。先生はそう信じていますよ。
枝 6 / 節 22 / ID 6364
作者コード:kuri
5.物語文(いろは/いた先生) 枝 4 / 節 23 / ID 6365
 みなさん、こんにちは。いよいよ六月、梅雨の時期が来ましたね。
学校へ行く時の荷物がまた一つ増える時期でもあります。大変だろうけれどもがんばって通いましょうね。
  
 さて今月のテーマは「読書」についてです。やっと到達しました。(笑)私は中学入試を視野に入れている小学五年生、六年生を対象とした過去問題の添削、解説作りをしています。そこであることに気がついたのです。それは「最近の受験生は物語文が苦手だな」ということです。添削をはじめた当初は「物語文は点を取りにいくところです」と書いたものですが今ではその認識が違ってきていることがわかりました。
今は「物語文で国語のよしあしが分かれます」という認識です。
  
 「物語文」が苦手な子は質問用紙に必ず「なぜですか?」「どうしてですか?」と理詰めの答えを求めてきます。ここで私は少しため息がもれてしまいます。なぜなら物語文の答えは理詰めでは答えられないことがあるからです。
「論説文」と言われるものは筆者の「意見」がしっかり出ており、また答えも文中に書かれています。ですから文体が難しいので「だめかも」という気後れを乗り越えれば答えは見つけやすいものです。しかし「物語文」というのは答えが文中にしっかりとした形で出ていないことが多々あります。人の心を雲の動きなどで表したりします。「これじゃあ、わからないよ!」(笑) と思うかもしれませんが、わかる子はわかるのが「物語文」の答えです。
  
 どうして答えのはっきりしない物語文の試験があるのでしょうね。それは「行間を読むことができる子」かどうかを見極める目的があるからだと思います。
 国語問題は「漢字、慣用句などの知識問題」「論説文」「物語文」この三つで構成されることが多いですね。これは国語にとってどれも欠かすことの出来ない分野です。では「物語文」から何を見ようとしているのか。それは先ほども書いたとおり「行間を読む」=「相手の気持ちを読み取る」ということにほかならないのではないでしょうか? 人の心は理詰めで説明はできません。その人の立場に立ち、ものごとを見つめる視点はいつまでも生きていく上で必要なことです。それを見たいがための「物語文」問題だと思うのです。
 斎藤孝さんの著書(名前を忘れてしまってごめんなさい)の中で「できるだけ物語文に触れておくのがいいでしょう。なぜなら物語文に出てくる人物は癖のある人が多いものです。そこで読み手は疑似体験ができるので社会に出た時に有利です」という内容のものがありました。社会に出た時に有利かどうかは別にして、この「疑似体験」は大切なことだと思います。
  
 相手の気持ちを考え、理解できる人間に育って欲しい、これはどの親にもある共通の思いではないでしょうか? 感性豊かな小学生のうちにたくさんの物語文にふれておきましょう。ゆとり教育の影響は接する物語の量にも影響を及ぼしています。私たちが知っていて当然の物語は教科書から姿を消しているというのが現実です。意識してふれさせなければなかなか読書はできないのではないでしょうか。物語文から論説文への移行は比較的スムーズにできます。それは「解き方」を知ればいいことだからです。しかし、論説文ができるからといって物語文ができるということにはなりません。それは小手先のテクニックでは通用しない人の心が関わってくるからです。
  
 たくさん、たくさん本を読みましょう。そして「私だったら」となりきって読んでいきましょう。「私だったら」は主人公でなくてもいいんですよ。「主人公の友だち」「主人公をいじめている男の子」なんでもいいんです。いろいろなものになりきることで想像力豊かになります。そして相手の気持ちがわかる人間にもなっていきます。慣れてくると国語問題を作っている人がどう答えて欲しいのかもわかってきます。(そんなことわかっても……)毎日の読書で手に入れることは大きいのです。
 大人になったあなたたちが図書館へ行ったら、きっと小さいころ読んでいた本を自分の子供に読ませるはずです。「お母さんはねえ、これを暗唱していたのよ」「お父さんはねえ、絶版になっていたのでここまで通ってきていたんだよ」そんな会話をしながら懐かしく思うでしょう。自分が喜んで読んだ本は自信を持って子どもたちに教えてあげられますよ。楽しみだなあ〜、なんて遠い話をしていますね、先生は。(笑)たくさんの感動を本から受けてください。そしてそれを先生にも教えてね!
                
枝 6 / 節 24 / ID 6366
作者コード:ita
6.梅干しパワーで乗りきろう(スズラン/おだ先生) 枝 4 / 節 25 / ID 6367
 6月は梅雨の季節ですね。
 この季節になると食べ物がいたんだり、食欲が少しなくなったり、普段の生活に変化がでてきます。そんなとき、私のご飯の友はあの酸っぱい梅干しなのですが、皆さんはいかがでしょうか。
 昔から「梅干しは三毒(食べ物の毒、血の毒、水の毒)を断つ」と言われるほど梅干しにはすごいパワーがありそうです。このパワーの秘密は梅干しのなかにあるクエン酸、これがたっぷり入っている梅干しは抗菌作用、整腸作用、解毒作用のある優れものなのです。

 そこで今月は梅干しの話題です。
 梅干しは古くからの日本の伝統食品の一つですし、皆さんの遠足のおにぎりや、この季節のお弁当にはたいてい梅干しが入っていますよね。6月は梅の実が熟して、そろそろ梅干しを漬ける季節ですから、皆さんのおばあちゃんやお母さんも自慢の梅干し作りに腕を振るっている姿を見かけるでしょう。
 ところで、私は、梅干し作りにはちょっと自信があります(自慢)。シソの葉をたっぷり入れたとたん、真っ赤に染まっていく梅干し、土用干しの効果で一段と赤くなっていく梅干し、今は亡き姑や母から「これは絶品」と褒められた梅干しです。いままで、毎年漬けていますが失敗したことはありません。梅干し作りに失敗した年は何かいやなことがあるという言い伝えを聞いていて、失敗は出来ないぞと、気合いを入れているのです。
 熟した梅を塩漬けにしてからできあがるまでの一ヶ月間、梅の様子を見ながら「おいしく漬かるように」と祈るような毎日です。それがまた楽しいのです。今年は申年で、申年の梅干しは一段と体に良いということですから(理由は分かりません)、今月はいつもの年よりも念入りに漬けようと思っています。ちなみに、我が家には梅干しが入っているかめが、ワインの何年物というようにならんでいます。何年たっても味が変わらない優れものですよ。
 書いているうちに口の中が酸っぱくなってきましたが、先日、この梅干しには「梅干しのうた」という歌があることを知ってびっくりしました。明治時代の国語の教科書に載っていたそうですが、このごろのスローフードブームでひそかなヒット曲? なのだそうです。
 新聞にその歌詞が出ていましたので書いてみますが、メロディーがわからないのが残念です。だれか知っている人はいませんか?でも、いろいろな所で「うめぼしのうた元気体操」なども作られているそうですから、この歌を耳にしたときは覚えてみるのも楽しいかもしれませんね。

それでは歌詞をご紹介しましょう。
  二月・三月花ざかり、うぐいす鳴いた春の日のたのしい時も          ゆめのうち。
  五月・六月実がなれば、枝からふるい落とされて、近所の町へ持ち出され、何升何合はかり売り。  もとよりすっぱいこの体、塩につかってからくなり、しそにそまって赤くなり、七月・八月暑い頃  三日三晩の土用干し、思えばつらいことばかり、それも世のため人のため。
  しわはよっても若い気で、小さい君らの仲間入り、運動会にもついて行く。 
  まして腹痛(はらいた)のその時は、なくてはならぬこのわ           たし。

(今は、何升ではなく何キロの表示ですね。また、最後の「腹痛」になっているところは、明治時代は「いくさ」になっていたそうです。)
 この歌詞のとおりの梅の実の一生ですが、こういう作業が進めばおいしい梅干しができそうです。総合学習で作っている学校もあるそうですから、皆さんも一度梅干し作りに挑戦してみてはいかがでしょう。
 自家製の梅干しは風邪をひいたとき、お腹の具合が悪いとき、お薬の役目もしてくれそうです。「医者を殺すに刃物はいらぬ、一日三食梅を食べ」ということわざもあります。梅干しを食べることが健康維持につながるようです。

 梅雨のじめじめとした季節は「おお、すっぱい。でも、おいしい。」と言いながら、元気で梅雨を乗りきりましょう。
枝 6 / 節 26 / ID 6368
作者コード:oda
枝 9 / 節 27 / ID 6368
 
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