海外で受講している生徒のお母様から、カタカナ表記をどこまで指導するかというお問い合わせをいただきました。ご本人の承諾を得た上で紹介します。
====
海外で生まれた9歳と7歳の息子達が、日本語で喋る時も、どうしても英語を混ぜてしまうので、何とかきちんとした日本語を話せるように、書けるようになって欲しいと、無料体験を申し込んだところなのですが、本日作文を書かせたところ、弟の英語のセリフを日本語に訳して書いている箇所(「兄は、がんばってる。」)があり、苦笑してしまいました。
その他にも、日本語としては(少なくとも、私が習った限りでは)不自然に思える、「テクニーク」、「プレイヤー」という書き方をしており、気になりました。日本では、やはりそれぞれ、「テクニック」、「プレーヤー」と訂正されてしまうのでしょうか。普段英語を話しておりますと、後者の表記の方がよほど不自然に思えるのですが、現在教育の現場では、カタカナでの表記はどのようになっているのでしょうか。息子達には私が習った昔のカタカナ表記を教えるべきでしょうか。
====
さて、私の考えですが。
作文で最も大切なことは、筋道の通った分かりやすい文章を書くことです。そのことによって思考力も深まります。
そう考えると、表記の正確さは分かりやすさの条件にはなりますが、表記を正確にすることそのものが作文の目的ではありません。また、表記の正確さというものは、歴史的・文化的なものですので、小さい子供が理屈で理解できる性格のものではありません。
ですから、カタカナ表記を現在の日本で通常使われているカタカナ表記に合わせるように指導することは、子供に、勉強の内容以前の負担を強いることになります。
表記の正確さは、子供が大きくなって自覚的に勉強するようになればすぐにできるようになることですので、今は、あまりこだわらずに、構成と主題と題材と表現の力を伸ばすという大きな方向をしっかりさせておけばよいと思います。
ただし、せっかく勉強をしているのですから、日本の文化を理解するという点から「テクニークは日本ではテクニックと書く」という指摘はした方がいいと思います。しかし、「テクニーク」を間違いだとする指導はしないということです。
|
|
枝 6 / 節 11 / ID 4662 作者コード:
|