言葉の森新聞2016年12月4週号 通算第1448号
文責 中根克明(森川林)
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■■amazon第1位! 小学校最初の3年間で本当にさせたい「勉強」
「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」(中根克明著 すばる舎)が、amazonの家庭教育部門で第1位になりました。(2016年12月18日)
ご購入くださった方、レビューを書いてくださった方、ありがとうございました。
この本に書かれている、読書、作文、勉強、受験、遊びなどについて、facebookグループで日常的な交流を行っています。リンク先は、言葉の森のホームページに掲載されいますので、ご関心のある方は自由にご参加ください。
■■新学期の教材を発送しました
新学期の教材を12月16日(金)~20日(火)に発送致しました。
国内の生徒で、25日になっても届かない場合はご連絡ください。
■■12月23日、1月2~4日、9日は休み宿題(再掲)
12月23日(金)と、1月2日(月)、3日(火)、4日(水)および9日(月)は、休み宿題です。
先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時-午後7時50分。年末は28日まで。電話0120-22-3987)
電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
課題の説明の動画「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/
オープン教育の掲示板「森の予習室」に学年別の予習のヒントが載っています。
■■第4週は清書。幼稚園生は作文
幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
小学1年生以上の生徒は、清書を行います。
清書をしたあと、時間に余裕のある場合は読解問題をしてください。
■清書の意義と方法
清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。
内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。
書き直すときは、次の点に留意してください。
(1)漢字で書けるところは漢字で書く。
(2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。
(3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。
(4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。
■清書の投稿
清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう。
手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。
新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。
■小学生新聞の投稿先
■104-8433 東京都中央区築地3-5-4朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係
■100-8051(住所はいりません)毎日小学生新聞「さくひん」係(600字以内)
※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。
■手書き清書の送り方
手書きの清書も作文と同じように先生に送ってください。
翌月の1週の作文と一緒に返却します。
■■4週目の読解問題(小1以上)
小1以上の生徒には、課題フォルダに、4週目の長文をもとにした読解問題を2問載せています。時間のある人は取り組んでください。
問題数を少なくして、問7と問8の2問だけにしたのは、じっくり解いて満点にすることが目標だからです。
問1~6も含めた全問を解きたい方は、「問題のページ」で長文と問題をごらんください。ただし、その場合も、必ず全問正解になることを目標に解いてください。
http://www.mori7.com/marason/ki.php
■■12月29日(木)、30日(金)、31日(土)は休み
12月29日(木)、30日(金)、31日(土)は、第5週でお休みです。先生からの電話はありません。振替授業もお休みです。
■■「学歴インフレと個性」のコメントより(前号の記事の続き)
・世の中の変化は早いので、今の大人が自分の若いころを基準にして考えていることはどんどん時代おくれになっています。
時代おくれどころか、時代に逆行していることもあります。
大事なことは、みんなと同じというのがいちばんリスクが高いということです。
・ 学校の成績がよいと親は安心すると思いますが、成績がよいだけの人は、今は掃いて捨てるほどいます。
これが、現在の学歴インフレの状況です。
これからは、個性がないと生き残れない(とは言わないまでも、それに近い)世の中になっていきます。
だから、個性の核を見つけた人にとっては、これからの社会は理想的な社会になるのです。
■■作文の勉強も、みんなでやれば楽しくなる――オンエア講座の感想
10月から行っていたオンエア講座「作文と勉強」は、12月でいったん終了します。
今後は、この勉強法を生かして、新たに「読書・作文・算数・理科実験クラブ」のようなオンエア講座を学年別に企画していく予定です。
オンエア講座の参加者は、合計で41名でした。(読書実験クラブ、思考国算講座も含む)
内訳は、
小1:2名
小2:10名
小3:6名
小4:7名
小5:8名
小6:8名
でした。
小1の単独の学年別クラスは、参加希望者が少なかったので行いませんでした。これは、小1の子にはまだ難しいと思われた保護者の方が多かったせいだと思います。
しかし、参加していた小1の生徒は、読書の紹介などもひとりでよくできていました。お母さんが一緒にいる形で参加すれば、全く無理なくできると思いました。
中学生は、開始時刻が18:00と19:00の2コースだったので、時間的に参加しにくかったようです。
本当は、中学生は塾などに頼らずに、家庭での寺子屋オンエアによる自学自習と、週に1回のオンエア講座による勉強計画という形の勉強が最も能率よく高度な勉強ができます。
しかし、中学生は、保護者のフォローがないと、話を聞くだけでおしまいにしてしまうということになりがちです。
将来は、保護者との連携ができる体制を作りながら時間の枠を広げる方向で取り組むことを考えています。
オンエア講座に参加された生徒の保護者の声を紹介します。
・「作文と勉強」という堅い名称なので子供はやる前はあまり乗り気ではなかったが、始めてみると面白い勉強だということがわかった。
・同じ学年の子の本の紹介を見て刺激になり、本人もこれまでよりも高度な本を読んで紹介するようになった。
・授業が終わると、親が何も言わないのに、すぐ指定された勉強に取り組んでいた。
・自分で問題を作ったり構想図を書いたりするのが面白いらしく、ひとりで長い時間をかけて取り組んでいた。
・自分の作った問題や行った実験が紹介されるのをいつも期待して待っているようだった。
・友達のやっている理科実験を見て、自分もすぐに同じことをやりだした。
・親子だけだと対話や実験をするきっかけがあまりないが、授業があると一緒にいろいろなことができた。
・みんなが同じように作文の勉強をしているのを知って、作文にやる気が出てきた。
私がいちばん大事だと思ったのは、この「みんながやっているのを見て、自分もやる気が出た」というところだと思います。
読書や作文や算数の問題作りや理科の実験などは、本当は面白い勉強です。
だから、この面白さがわかっている子で、そういうことをする時間と機会のある子は、誰に言われなくても自分ひとりでそういう勉強をします。それは、その子にとっては勉強というよりも、遊びの延長のようなものなのです。
ところが、ほとんどの子にとって、こういう創造的な勉強は、一緒にやる仲間がいません。
読書の場合は、ひとりで好きな本を読むという子はいますが、作文が好きでひとりでいつも何かを書いているとか、理科実験が好きで自分でいろいろな実験をしているというような子はまずいないと思います。
しかし、作文や算数の問題作りや理科実験などは、同じことをやっている子が身近にいれば、自分もやってみたくなります。
そして、そこで友達と互いのやった結果を発表したり共有したりできれば、更に工夫したことをやりたくなります。
これは、ちょうど昔、若者たちがプログラミングに熱中して、互いのソフトを発表し合ったような感覚の勉強なのです。
■コメントより
・オンエア講座で子供たちの勉強を見ていて、小学校2・3・4年生ぐらいの子供たちがとても優秀なのに驚きました。
たぶん、この子たちはまだ本格的に勉強漬けになっていないので、頭が柔らかいのです。
それが、小学校高学年になり中学生になり、成績を上げるために知識を詰め込むようになると、みんな頭が悪くなっていくのです。
成績を上げるために頭が悪くなる、これが今の受験勉強のいちばん大きな弊害です。
だから、受験勉強は短期間に集中して済ませるというのが、家庭でできる対処法になると思います。
・答えのある勉強で百点を取っても、本当はそれほど面白くありません。
それよりも、答えのない勉強に取り組むとき、子供は誰に言われなくてもその勉強に熱中するのです。
■■作文は、読書や音読などの読む力をつける勉強と合わせて力がつく
作文指導は簡単です。間違ったところを直して、よいところを褒めるだけであれば。
しかし、それで実力がつくかというと、ただ書かせて添削するだけの指導では、実力がつくのにきわめて長い時間がかかります。
教科の勉強では、3ヶ月が上達の目安と言われています。3ヶ月やって成果が上がらなければ、その勉強の仕方はうまく行っていないことなのです。
ところが、作文はそうではありません。作文という形で現れる成果の背後に、作文の勉強以外の日常生活の読書や音読という読む力が控えているからです。
だから、もちろんすぐ上達する子もいますが、読む力の土台がまだできていない子は、作文を書くという勉強をしているだけでは上達に長い時間がかかるのです。
作文の勉強は、読書や音読で読む力をつける勉強とセットで行っていく必要があります。
そこで、言葉の森が行っているのが、寺子屋オンエアなどによる音読と読書の練習です。
オンエアの勉強で、子供たちが今読んでいる本を先生や友達に紹介するだけで、読書生活ははかどるようになります。
今まで本を読まなかったり、簡単な本しか読まなかった子が、より高度な本を自然に読むようになるのです。
また、問題集読書や長文音読のような勉強は、ひとりでやっていてはなかなか長続きしません。勉強したあとが形に残らないので、意欲的に続けにくいのです。
しかし、寺子屋オンエアでは、生徒は担当の先生に毎日音読の実際の練習を送ることができます。毎日音読をするという習慣がつくだけで、国語力と作文力の土台がしっかりできてくるのです。
(つづく)
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