言葉の森新聞2012年8月4週号 通算第1237号
文責 中根克明(森川林)

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■■8月29日(水)・30日(木)・31日(金)は休み
 8月29日(水)・30日(木)・31日(金)は、第5週でお休みです。先生からの電話はありません。振替授業もお休みです。

■■【重要】9.1週作文進級テスト。先取りも可
 9.1週に、作文進級テストを行います。
 提出が遅れた場合は進級できません。(9月8日ポスト投函まで)
 課題フォルダの字数・構成・題材・表現・主題の●印が全部できていることが合格の条件になります。(表現の項目などで「たとえ」と「ダジャレ」など二つ以上の項目が指定されている場合はどちらかができていればその項目は◎です)。キーワードと字数が採点の基準ですので、指定された字数以上で必要な項目が全部入る作文を書いていってください。中学生以上の時間制限については、今回は採点の基準にしませんが、できるだけ時間内に書き上げる力をつけていきましょう。
 手書きで作文を書く人は、項目ができたところにシールをはっておいてください。
 パソコンで作文を書く人は、キーワードを入れておいてください。
 小学生の場合は、提出する前に、おうちの方が字数と項目シールをチェックしてあげてくださるとよいと思います。
 小学2年生までの生徒は、試験は行いますが、全員進級扱いで先の級に進みます。7月以降に受講を開始した生徒も、試験は行いますが、全員進級扱いで先の級に進みます。ただし、いずれの場合も、賞状は出ますので、できるだけ字数と項目ができるように書いていってください。9月8日ポスト投函が締め切りですので、9月1週に作文が書けない人は、8月中に9.1週の作文試験を先取りして行ってください。
 なお、進級テストは、7月と8月のいずれの月も最低1回は作文を出していることが条件になります。7月又は8月の作文で、どちらかの月で1回も書いていない場合は、9月8日までの間に作文を提出してください。


■■4週は読解問題と清書。幼稚園生は作文
 幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
 小学1年生以上の生徒は、読解問題と清書を行います。読解問題の時間がかかるため清書の時間が取れない場合は、読解問題は省略するか最初の2問だけをやる形でも結構です。


読解問題の答えの書き方、送り方
 読解問題の答えを作文用紙に書く場合は、問題の番号と答えがわかるように書いてください。書き方は自由です。
 読解問題の用紙は返却しませんが、選んだ番号と正解は山のたよりに表示されます。
 読解マラソンの問題のページから答えを送信すると、その場で採点結果が表示されます
(この場合、作文用紙に答えを書く必要はありません)
※図解の説明は、「学習の手引」の「10.読解問題と清書の仕方」をごらんください。
http://www.mori7.com/mori/gate.php?ki=gate#27


手書き清書の送り方
 手書きの清書は、翌月の1週の作文と一緒に返却します。
 パソコンで清書を入力した場合、手書きの清書は必ずしも先生に郵送などで送る必要はありません。手書きの清書のスキャン画像を作文の丘からアップロードした場合、先生に郵送などで送る必要はありません。


パソコン入力清書の送り方
 4週の清書は、手書きで清書をした場合も、そのあと、できるだけパソコンで再入力したものを「作文の丘」から送ってください。これは、作文の進歩を生徒が実感できるようにし勉強の意欲につなげていくためです。
 清書を送る場合、週は必ず「4週」を選択してください。ほかの月や週を選択すると、その月と週の作文と講評が上書きされてしまいます。感想文を清書にする人は、三文抜き書きや要約の部分は省略するか、自分の言葉に直して書くようにしてください。
 ワードなどのワープロソフトは改行の際のスペースが正しく表示されないので、いったんメモ帳などにコピーしてメモ帳の上でスペースをつけてからインターネットで送るようにしてください。
 自宅でパソコン再入力ができない場合は、先生に(有料で)パソコン入力を依頼することもできます。その場合は、手書きの清書の住所シールの余白に「入力依頼」とご記入ください。
(入力依頼の料金は1文字1円で、翌月の受講料に加算して引き落としいたします)
 パソコンからの清書の送り方は、「学習の手引」の図解を参考にしてください。わかりにくいときは事務局に直接お電話をしてお聞きください。


■■ほかの通信講座で作文の勉強を始めるマイナスを考えて、最初に言葉の森へ

 最近、言葉の森の体験学習を始める人の中で、次のように言われる方が増えています。
「今まで、○○で作文の勉強をしてきたけど、やはり全然書けないので、言葉の森にした」(○○には、いろいろな作文講座の名前が入ります)
 今年の春は、他の作文通信講座が、中高一貫校入試の作文試験に対応しようとしたためか、一斉に宣伝を行いました。ある通信講座などは、週に何度も広告を出し、それも小学生新聞を1面全部使うような派手なカラー広告を出していました。しかし、そこで書かれている内容は、これまで言葉の森が書いてきたことの焼き直しのようなものばかりでした。
 タレント教育評論家が監修しているので、いい教材だと思った人も多いのだと思いますが、実際の指導内容については、いろいろな指導法の寄せ集めです。
 その結果、カラフルな楽しそうな教材に引かれて、そういう通信講座で作文の勉強を始めてみた人も多かったと思います。

 ところが、楽しくできそうな気がして始めてみたものの、そういうところでは実際の指導のノウハウがなくただ赤ペンを入れるだけの添削が中心なので、結局、課題が難しくなるともう続けられなくなるのです。
 ところが、いったん赤ペンによる添削だけで、作文がなかなか書けなくて苦しい思いをした子供は、作文という言葉だけで拒否反応を示すようになります。作文のような表現する勉強は、嫌いにさせるのは簡単です。間違いを注意だけしていれば、だれでもすぐに書くことが嫌いになります。しかし、世間のほとんどの赤ペン添削は、そういう間違いを直す指導が中心です。
 この春、言葉の森以外の作文通信講座で作文の勉強を始めた子の中には、作文が苦手になった子がかなり多かったと思います。いったん作文が嫌いになると、もうほかのところでまた作文の勉強を始めてみようという気にはなかなかなれません。
 だから、作文の勉強は、電話指導で確実に書けるところまで指導する言葉の森で始めていくことが大切なのです。


■■家庭学習をどのように進めるか 6(国語の学習法)

 国語力は、あらゆる学力の基礎となるものです。それは、人間が言葉によって思考するからで、英語も数学も理科も社会も、その教科の勉強を学ぶためには国語的な理解が前提になっているからです。
 ところで、国語の勉強というと、多くの人は漢字の書き取りのようなものを連想するようです。しかし、漢字力というのは、国語力のごく一部で、しかも国語の本質とは関係の薄い一部です。なぜなら、世界中のさまざまな言語における国語の勉強で、漢字を学ばなければならないというのは、日本や中国や台湾などのようなごく一部に国だけだからです。漢字は、国語力の本質ではないのです。
 しかし、人間というのは、読めない文字は理解できません。たとえ、その漢字の意味が表意文字としておぼろげながらわかったとしても、やはり読みのわからない漢字は、理解に自信が持てないのです。だから、漢字の書き取りは、国語力の本質ではありませんが、漢字の読み取りは国語力の第一の条件になります。
 ここから出てくる結論は、漢字の書き取りは特に先取りする必要はないが、漢字の読みだけはできるだけ学年を先取りした方がいいということです。
 漢字の読みがよくできる子は、読書をよくしている子です。ふりがな付きの本を読んでいるうちに、自然に読みだけはできるようになるのです。しかし、児童書は、漢字の読みを先行させるという点では、書かれている内容が児童向けなので、かえって不十分なところがあります。児童書には難しい漢字は出てこないので、漢字の読み取りの力はあまりつきません。
 そこで、言葉の森では、子供たちが毎日暗唱したり、音読したりする長文に、学年よりも上の漢字を盛り込む形の勉強を考えています。
 実は、この発想は、中国の「千字文」や、日本の「いろは47文字」などに見られるように、先人がさまざまな例を残しています。しかし、現代の文章に合うようなものは、まだあまりありません。(あることはありますが、まだ定番となるようなものはないという意味です。)
 言葉の森では、毎月1か月で約1000字の長文を暗唱する子が多いので、1年間で約12000字の文章の暗唱ができます。
 まず、小1から小3までの3年間の間に読む長文の中に、小学校で習う教育漢字約1000字を盛り込みます。そして、小4から小6までの3年間の間に読む長文の中に、中学で習う漢字約1000字を盛り込みます。合計すると、小1から小6までの暗唱長文約72000字の中に、約2000字の漢字を盛り込むのですから、それほど難しいことではありません。
 また、暗唱だと時間がかかりますが、その長文を見て音読するだけなら、漢字の読み方を覚えるのはもっと簡単にできます。この漢字の読み方を先取りして学習するというのが国語の勉強の第一段階です。
 そして、小1から小3までの間に、小6までに習う教育漢字の読み方を覚えてしまえば、小4から、すぐに中学入試問題集の問題集読書に取り組むことができます。これが国語の勉強の第二段階です。(つづく)


■■港南台(通学)教室対象の家庭学習チェックのお知らせ

 これは、港南台の通学教室の生徒対象のお知らせですが、通学教室でやり方の仕組みを作ったあと、将来は、通信教室の生徒も対象に広げていく予定です。そのため、言葉の森新聞に勉強の詳細を掲載します。
■1、趣旨
 言葉の森の生徒で、作文の勉強は熱心にやり、力をつけているのに、英語や数学やまた国語の成績が意外にふるわない人がいました。
 また、どの教科もよくできるのですが、話を聞いてみると、時間をかけすぎているように見える人もいました。
 そこで、家庭で簡単に基礎学力作りを行えるように家庭学習のアドバイスをし、それを言葉の森の通学教室で毎週チェックすることにしました。
 対象教科は、英語、算数・数学、国語です。他の教科は取り上げませんが、理科については算数・数学と同じ勉強と考え、社会については普段の暗唱力を生かして教科書を繰り返し読む勉強と考えていくといいと思います。また、国語の古文、漢文は、単語と文法を覚える勉強と考えていってください。
 なお、今回の家庭学習チェックは短時間とは言ってもそれなりに時間のかかる勉強ですので、中学受験をする予定の小学校6年生、高校受験をする予定の中学3年生は、この家庭学習には参加せずに、今やっている勉強をそのまま続けていくようにしてください。
 なお、家庭学習は、短時間であっても毎日続けていくことが基本です。今、言葉の森で行っている毎日の暗唱又は音読の自習が確実にできている人は、この家庭学習も同じやり方でできますが、毎日の暗唱や音読ができていない人は、この家庭学習は続きません。そういう人は、この機会に、これまでできていなかった暗唱や音読の自習も毎日行うようにしていってください。
■2、教材と方法
●(1) 英語(小4-中3。小3までは日本語脳形成の時期なので英語は行いません)
 当初、中学の英語の教科書を使う予定でしたが、今の教科書は会話体が多すぎ、英語の文章の感覚がつかないと思われたため、英語圏の童話に切り替えました。
 「Jack and th Beanstalk」(Child’s Play「ジャックと豆の木」英語の童話。CD付き)を1年間無償貸与します。
 家庭で、毎日10分以上、CDを聞き流しする時間を作ってください。食事をしながらとか、お風呂に入りながらとか、遊びながらという時間で結構です。原則として毎日です。時間制限はありません。ただし小3以下の子がいる場合は、できるだけ一緒に聞かないようにしてください。
 「キッズクラウン英和辞典」(三省堂)は、単語の意味や読み方を調べるために使いますが、教室に置いてあるものを利用し、教室で調べるようにします。そのために、勉強の時間が多少長くなる可能性もありますが、できるだけ週1回の作文の授業内で行えるようにします。
 単語の読みや意味を書き出すノートは、現在の作文ノートを左から開く形で兼用します。
 教室で、単語の読みや意味を調べ、20-30語分を暗唱します。日本語の暗唱長文の1回分(100字分)に相当する長さです。
 家庭で、CDの聞き流しとは別に毎朝10分又は30回、その20-30語分を音読し暗唱します。最初はゆっくりと正確に英語のCDを遅くしたような読み方で読み、慣れてきたらCDと同じ速度で読めるようにします。英語の場合は、複数形や過去形などわずかな違いが大きな違いになりますから、正確に読むことを優先させてください。これは、日本語の長文を暗唱するときも同じで、「てにをは」などの助詞も1文字も間違えないように暗唱してください。
 教室では、音読のチェックをときどき行いますが、毎週チェックする時間は取れないので、音読は基本的に家庭でチェックしてください。方法は、暗唱チェックと同じ、朝ご飯の支度をしながら子供に音読をさせて、お母さん又はお父さんがそれを聞くともなしに聞いているという形で結構です。作文ノートには、音読をした日数がわかるような記録をつけておいてください。教室でその記録をチェックします。
●(2) 算数・数学(小1-中3)
 算数・数学の基本は教科書準拠の問題集とすることも考えていましたが、生徒の進度に応じたメニューを作る時間が取れないため、でき太くんの通信教材を使う形にしました。この通信教材は自学自習型のよく考えられた教材です。
 でき太くんに申し込むために費用がかかりますが、内容と費用を考えると、他の通信教材よりもずっと優れていると思います。
 家庭では、でき太くんの指示どおり毎日10分程度の自習時間を作り問題を解き、子供が自分で答え合わせをするようにしてください。ただし、勉強はできるだけ食卓などで親が一緒にいるところでやるようにしてください。親は子供の勉強の様子を特に見ている必要はありません。チェックの記録などは必要ありません。
 教室に来るときは、1週間分の勉強したプリントを持ってきてください。教室で勉強状況をチェックします。
 なお、基礎学力をつけるための算数・数学の勉強と、受験に合格するための算数・数学の勉強とは性質が異なります。しかし、基礎学力が確実についていれば、受験用の実力は短期間で身につきます。受験前に集中して取り組めば、高校入試では2か月、大学入試でも6か月で最難関校のレベルまで持っていくことは可能です。ですから、受験までにまだ時間がある時期に、受験に合わせた勉強をすると、勉強時間がかなり長くなります。そして、肝心の基礎力がつかないという結果になることがあります。基本の問題を1問も間違えずに解く力をつけることを目標にしていってください。
●(3) 国語(漢字、問題集読書)(小1-中3)
 これは、現在、教材を作成しているので、今回はまだ行いません。始めるときはまたご連絡します。
 当初、国語の家庭学習は既に読書、音読、暗唱などで行っているため、別には行わない予定でしたが、学年が上がっても難しい本を読む機会のない子が多いため、国語のチェックも行うようにしました。
 内容は、次のような形です。
小学校1-3年生の時期に、小学校時代に習う漢字の読み方だけを先取り学習します。これは、ふりがな付きの長文を音読するような形の勉強です。
 小学校4-6年生は、中学校時代に習う漢字の読み方だけを先取り学習します。そして、中学入試の国語問題集の問題文を音読する練習をします。
 中学1-3年生は、高校入試の国語問題集の問題文を音読する練習をします。
 漢字の読みを先取りする理由は、入試問題集などの難しい文章を読めない原因が、漢字の読みができないことにあるためです。
 なお、高校生については、大学入試問題集(国公立編)をおすすめしていましたが値段が1冊5000円程度と高額であるため、今後は、岩波新書、中公新書、新潮選書などの中から優れた論説文の本をすすめていく予定です。
■【参考図書】
 勉強の仕方で参考になる内容が載っていますので、
「小学校からの東大入試戦略」渡部由輝 桐書房 1680円
 数学の点数の重要性と基礎学力の必要性を説いた学術的とも言える内容の本です。
「日本人の小学生に100%英語をマスターさせる方法」鵜沢戸久子 フォレスト出版 945円
 英語を英語脳で身につける方法を説いた、著者の40年間の実績に裏打ちされた本です。


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