言葉の森新聞2011年2月4週号 通算第1164号
文責 中根克明(森川林)

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■■2.4週は読解問題と清書。幼稚園生は普通の作文
 第4週は、読解問題と清書です。
 幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。項目シールは、予備のものを使ってください。
 小学1年生以上の生徒は、第4週に読解問題と清書を行います。
 読解問題の時間がかかるため清書の時間が取れない場合は、読解問題又は清書のどちらか一方を省略してもかまいません。


読解問題の仕方
 読解問題は課題フォルダに入っていますが、4週の「山のたより」の末尾にも載っています。この読解問題は、課題フォルダにはさんである読解マラソン集から出しています。
 読解問題の答えを作文用紙に書く場合は、問題の番号と答えがわかるように書いてください。書き方は自由です。

 読解問題の用紙は返却しませんが、選んだ番号と正解は山のたよりに表示されます。
 低学年の生徒で、問題を全部解くと時間がかかりすぎると思われる場合は、最初の方の問題だけを解いて提出してくださっても結構です。
 読解問題をインターネットから送信することもできます。
 読解マラソンの問題のページから答えを送信すると、その場で採点結果が表示されます。この採点結果は自動的に山のたよりに表示されます。
http://www.mori7.com/marason/ki.php
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手書き清書の送り方
 手書きの清書は、担当の先生に送ってください。先生に送った清書は、返却しません。「清書の谷」でコードとパスワードを入れると見ることができます。
「清書の谷」 http://www.mori7.com/seisyo/
 清書はバーコードを読み込んで整理しますので、その月の住所シールを清書の1枚目だけに正しく貼ってください。貼ったあと、はがして再度貼りなおすとバーコードが読み取れなくなることがあります。
 「清書の谷」で、前月の清書が正しく表示されていない場合は、バーコードがうまく読み取れていなかった可能性がありますのでお問い合わせください。


投稿の仕方
 手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
 投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
 同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。


◆表はウェブでごらんください。
https://www.mori7.com/mori/mori_web.php?ki=20110204#15849

パソコン入力清書の送り方
 4週の清書は、パソコンで入力したものを送ることができます。しかし、これは必ずしも全員がする必要はありません。生徒が自分で入力できない場合は、お父さんやお母さんが代わりに入力しても結構です。このパソコン入力の清書から、その月の森リン大賞が選ばれます。
 感想文を清書にする人は、三文抜き書きや要約の部分は省略するか、自分の言葉に直して説明を書くようにしてください。
 また、ワードは改行の際のスペースが正しく表示されないので、いったんメモ帳などにコピーしてメモ帳の上でスペースをつけてからインターネットで送るようにしてください。
 パソコン入力清書をインターネットから送信する仕方は、「学習の手引」をごらんください。
http://www.mori7.com/mori/gate.php
 送り方の簡単な手順は次のとおりです。
1、パソコンで作文を書きます。
2、書いた作文の文字画面をコピーします。
3、言葉の森のホームページの「作文の丘」に行き、生徒コードとパスワードを入れます。
4、本文のところにコピーしたテキストを貼りつけます。
5、読解問題の答えを送る場合は、問題と書いてあるところで答えを選択してください。
  清書を送る場合、週は必ず「4週」を選択してください。ほかの月や週を選択すると、その月と週の作文と講評が上書きされてしまいます。


清書の仕方のまとめ
 清書の仕方をまとめると、次のようになります。いずれを選択しても結構です。
1、手書きでも書き、パソコンでも入力する
2、手書きだけで書き、パソコンでは入力しない
3、手書きでは書かず、パソコンでだけ入力する
4、(読解問題に時間がかかった場合)手書きでも書かず、パソコンでも入力しない
パソコン清書の森リン大賞の作品は、下記のページに掲載されています。
http://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php


■■読書のすすめ―本を読まない子に読ませるには
 「今日は、何の本を読んだ」と先生が聞くと、生徒が、「この本を130ページまで読みました」などと本を見せます。
 通学教室では、しばらく前から、教室に来るときに読んでいる本を持ってくるようにさせています。最初は、「読んでいない」などと言って手ぶらで来た子も、毎週先生が聞くので、自然に本を持ってくるようになりました。
 持ってきた本をもとに先生と話をするので、ただ持ってくるだけでなくその本を自然に読むようになります。このようにして、かなりの子が、本を読む習慣をつけいます。
 今の社会では、本をよく読む子と、あまり読まない子が二極分化しているようです。
 読書は、家庭でするものなので、家庭での読書の位置づけが子供の読書量を大きく左右します。本を読まない子には二通りあり、ひとつはテレビやゲームの時間が長いために落ち着いて本を読む時間がとれない子です。もうひとつは、勉強が忙しくて本を読む時間がとれない子です。
 勉強が忙しくて本が読めないというのは、不思議な感じもしますが、事情を聞くとやむをえない面があるようです。それは、習い事に行く日が多いために、夕方から夜にかけての時間に余裕がないからです。そのため、家庭で学校の宿題などをやると、もうほかのことをする時間がなくなってしまいます。その結果、本を読まなくなるのです。
 読書というのは、毎日の習慣によって読むことが面白くなります。だから、本を読む子は、毎日読んでいます。1週間に2日や3日だけ読むというような読み方では、読む面白さが味わえないので、読書が進みません。1日10ページでもいいから何しろ毎日読むようにするという習慣づけが大事です。
 読書力と作文力には、きわめて高い相関があります。本を読んでいる子は、語彙力があるので、同じことを書く場合でもセンスのいい表現を使って書こうとします。上手に書きたいという意識があるので、書いた作文にも自然に愛着がわきます。だから、書くことが楽しい勉強になります。苦しいけれど楽しいという勉強になるのです。
 また、読書力と国語力にも、きわめて高い相関があります。よく、読書をしても国語力はつかないなどという人がいますが、それは短期間の付け焼刃的な読書の場合です。
 読書力と国語力の相関が高いということは、読書の好きな子の場合にはほぼ例外なくあてはまります。また、もし読書が好きで国語の成績が悪いという場合でも、そういう子は解き方のコツを少し教えただけですぐに成績が上がります。国語の成績は、その子の読書力の範囲まではすぐに伸びます。逆に、読書力の限界があると、いくら国語の勉強をしても成績はそれ以上上がらないのです。
 では、読書をするにはどうしたらいいのでしょうか。読書をほとんどしない子に本を読ませる方法を3つ挙げます。
 第一は、毎日必ず10ページ以上読むということです。10ページであれば、気楽に始められます。そして、本には人を引きつける力がありますから、いつか面白い本に出合うと10ページで終わらずにずっと続けて読むようになります。そのようにたくさん読んだときに、大いに褒めてあげます。この褒め言葉が大事で、さらりと、「○○ちゃんよく本を読むね」とか「本が好きなんだね」とか言ってあげるだけでいいのです。本を読んでいないときに、「本を読みなさい」と言われてもうれしくも何ともありませんが、自分が本を読んでいるときに、「本が好きなんだね」と言ってもらうと子供はうれしくなって、もっと本を読むようになります。
 第二は、口で言うだけでなく必ず実行させるということです。親の言うことをきかない子供になるのは、親が口で言うだけにしているからです。例えば、「ちゃんと本を読んでおきなさいよ」「はあい」というような言い方をしていると、子供は親の言うことをきかなくなります。いったん言うことをきかない子供になると、それをあとから直すのは大変です。読書を確実に実行させるためには、子供に読むように言うだけでなく、その時間は家族全員で本を読むというように決めてもいいと思います。
 第三は、はかどらない本がある場合は、ほかの本と並行して読むということです。本の中には、その子にとって興味がわかなかったり難しすぎたりするものがあります。本を読むのが苦手な子は、そういうとき、いつまでもその本にこだわり、その本が終わらないと次の本に進めないという状態になります。そういう状態で読む本は、子供にとって苦痛でしかありません。なかなか読めないときは、もっと面白そうなほかの本を先によみ、それと並行して読めない本もついでに読むというようにします。もちろん、そのまま面白い本だけを読むようにしてもかまいません。
 ときどき、どんな本を読んだらよいかという質問があります。どの子も楽しく読める良書というものも確かにありますが、そういうおすすめの本を探して読もうとしていると、かえって読書量は増えません。
 日本における小学生の読書環境は充実しています。読む本は、図書館や書店に置いてある本の中から選べばいいのです。エジソンは、図書館にある本を端から順に読んでいったそうです。そこまでする必要はありませんが、読書には当たりもはずれもあるという気持ちで、貪欲に読んでいけばいいのです。


■■小1の作文は、1、2行しか書けなくても褒めてあげる
 幼長の子のお母さんから相談がありました。「絵はたくさんかくのに、それを作文で表すことができない」ということでした。
 しかし、そういうときは、「絵がとてもよくかけたねえ」と褒めてあげるだけです。そのあと、だから、それを作文にどう書かせるかということまで求めなくていいのです。
 小学校1年生の子の作文は、最初はみんな2、3行です。絵をかくのに1時間ぐらいかけて、作文は2行ぐらいで終わりとなると、作文の勉強という感じがしないと思います。しかし、そういう子供たちがみんな学年が上がれば自然に長く上手に書けるようになっていきます。
 勉強には、成績として出てくる結果の部分と、その結果を出すために費やした努力という原因の部分があります。
 小学校低学年の普通の勉強、つまり、計算の練習や漢字の書き取りの場合は、結果と原因が結びついています。計算の練習をするから計算ができるようになり、漢字の書き取りをするから漢字が書けるようになるという関係です。
 しかし、こういう結果と原因が結びついている勉強は、レベルの低い間の勉強です。勉強の内容が高度になると、問題を解くから力がつくということはなくなってきます。問題を解くのは結果であって、解く以前の勉強が重要になってきます。
 作文の勉強も、勉強の結果と原因が大きく離れています。ここを多くの人が誤解しています。作文を書くから作文が上達するという面は、文章を書きなれるということでは確かにありますが、作文のほとんどは、書く以前の読む力をつける中で育っていきます。
 しかし、読む勉強をしているだけでは、書く力はわかりません。そこで作文を書きますが、それはその子の実力の結果ですから、その結果を直そうとするのではなく、結果はたっぷり褒めてあげるだけにして、原因の勉強である読む力をつけるようにしていくのです。
 作文の勉強がなぜ難しいかというと、作文は、穴埋め式の勉強のような作業的な勉強ではなく、自主的に何かを考えるという勉強だからです。作文は、自分で考えて書くという勉強ですから、うまく書けないときというのはどうしても出てきます。そこで、勉強のさせ方の工夫が必要になるのです。
 その工夫には、いろいろな方法があるので、もし家で作文を書いていて、うまく書かせられないときは、遠慮なく教室に電話をして聞いてください。
 工夫の方法の共通点をひとことで言えば、子供が楽しく明るく負担なくできるようにするということです。作文の勉強でそのような工夫の仕方がわかれが、作文以外のほかの勉強は簡単です。作文の勉強は、お母さんにとっては勉強のさせ方の勉強というふうに考えていくといいのです。


■■作文の勉強で困ったときは、お気軽にご相談を

 作文の勉強をしていて困ったことがありましたら、事務局までお気軽にお電話でご相談ください。( ・□・) ]〜〜〜〜[ (・o・ ) モシモシ
 例えば、次のような例です。「本を読まないがどうしたらよいか」「自習の暗唱が大変だがどうしたらよいか」「公立中高一貫校の作文試験に対応するにはどうしたらよいか」「国語の成績が上がらないがどうしたらよいか」「作文を書くのに時間がかかるがどうしたらよいか」「課題が難しくてなかなか書けないがどうしたらよいか」「塾の勉強で時間がとれないがどうしたらよいか」「学校の行事で代表して作文を書くことになったがどうしたらよいか」「志望理由書を書きたいがどうしたらよいか」「高校や大学の入試で作文の試験があるがどうしたらよいか」などです。どんなことでもどうぞ。(電話受付は平日9:00-20:00)


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