言葉の森新聞2004年4月1週号 通算第833号
文責 中根克明(森川林)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇創造性を育てる作文・読解・国語◇◆◇◆◇
                              
    毎週担当の先生から電話の指導がある続けやすい通信講座
    自宅で無料体験学習を受けられます
    お申し込みはこちらからどうぞ
    https://www.mori7.com/

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■■4月1日(木)から新学期
 4月1日(木)から新学期が始まります。4月からの教材の説明は、教材に同封してあります。
 教材は3月26日ごろまでに届いているはずですが、万一まだ届いていないという場合はご連絡ください。
 教材の説明は、「学習の手引」にも載っています。
Http://www.mori7.com/mori/gate.html


■■通信生の住所シール・項目シールの使い方
 通信の生徒には、教材と一緒に住所シール・項目シールを送っています。
 住所シールには、先生の住所が印刷されています。封筒用紙にはってお使いください。
 項目シールには、週ごとに項目シール又は生徒コードシールが印刷されています。作文・感想文の週は、作文用紙に項目シールをはり、生徒コードは手書きで入れてください。清書の週は、項目シールははらずに、生徒コードシールを貼ってください。


■■パソコン作文のキーワードに<<構成>><<題材>><<表現>><<主題>>を追加
 パソコンで書く作文のキーワードは、これまで、「書き出しの結び」などという文字列でした。しかし、このようなキーワードが途中に入っていると、文章を読むときの流れが中断されてしまうので、絵の実になるような文字列を追加しました。
 キーワードに、<<構成>><<題材>><<表現>><<主題>>という全角山カッコ2つで囲んだ文字列を使うと、その部分が「絵の実」になります。
 これまでどおり、文中にキーワードを入れる形でも、ただし書きでキーワードを入れる形でも、全角山カッコ2つの文字列を入れる形でも、いずれも同じように◎がつきます。


■■賞品をお送りしました
 1月に賞品引換の申し込みがあった人に、教材と一緒に賞品をお送りしました。万一、賞品が破損していた場合はご連絡ください。

■■賞状は4.2週に送ります
 2.2週の作文進級試験の賞状は、4.2週にお送りします。

■■クラーク博士の言葉(スズラン(おだ)先生)
 3月の声を聞くと、のどかな春になったという実感がありますね。
 言葉の森も今学期最終の月になりました。
 4月からの新学期に向けて、いままでの課題の総仕上げということで頑張っていきましょう。

 ところで、3月は卒業にシーズンですね。
 卒業はこれまで過ごした学舎と級友、先生とのお別れの時ですが、一方、新しい目標に向かっての出発の時でもありますね。
 3月は、卒業ばかりではなく、新しい学年に進む準備の季節、それぞれが大きく変わる節目になりそうです。

 私は、ことに、卒業という言葉とともに思い浮かぶのは、「少年よ 大志を抱け」(ウイリアム・スミス・クラーク博士)という言葉です。
 みなさんも、きっと一度は聞いたことがある言葉だと思います。
 私が札幌で育ったということもありますが、クラーク博士のことは、折りにふれて耳にしたものです。北大にある胸像、羊ヶ丘展望台にある銅像、親しみを持って眺めたものです。
 どうして、ことに卒業シーズンになると思い出されるのかといいますと、卒業式の祝辞で、来賓の方が(小、中一貫校でしたから、だいたい同じ方がいらしていました。高校へも大先輩として同じ方が来賓でした)話していた場面が思い出されるのです。来賓のどなたかが、必ずといっていいほど、この言葉を贈る言葉の中に入れていました。
 他に、よく、博士がこの言葉を言ったときの情景も聞かされていて、普段は「クラークさん」と親しみをもって呼んでしまうことが多かったのです。

 博士が当時の札幌農学校を離れるときの名言ですが、うかつにも、始めの「少年よ大志を抱け」の言葉だけを知っているだけで、あとの言葉をあまり聞いたことがありませんでした。父からは全文を聞いていたようにも思いますが、そのときはあまり気にも留めていませんでした。
 ところが、2年ぐらい前、新聞の記事で、博士の真意はその後の言葉にあるということを知り、はっとしました。「少年よ大志を抱け」だけで、なんとなく全部を知っていたように思っていたことを反省しました。ここに、その全文を書いてみます。自分を律する厳しい精神かとも思いますが、心に留めておきたい言葉ではないでしょうか。

「少年よ大志を抱け。お金のためでなく、自己顕示のためでなく、名誉という空しいもののためでなく、本来、人間があるべき姿のために大志を抱け」

Boys be ambitious, not for money, not for selfish aggrandizement, not for that evanescent
thing men call fame. But be ambitious for attainment of all that men ought to be.

 こういう文であることを知ると、より「大志を抱け」という意味が深くなりそうです。
 希望を持って新しい出発をするとき、その時を大事にしたいと思います。
 3月に希望をあたため、4月の出発にそなえてみましょう。
   
      クラーク博士  1848年・アメリカ、マサチューセッツ州生まれ。
              州立農学校の開校と同時に校長。
              1876年(明治9年)、日本政府の招聘(招へい)に応じて来日。
              札幌農学校の創設と共に校長・八ヶ月の滞在。
 <<え2450み>>


■■いろはかるた(はち(たけこ)先生)
 みなさん、こんにちは! 今月は、なわとび大会があった学校が多かったみたいですね。なわとび大会で、ほめられたよ、とか、新記録を出しました、とか、うれしい報告がたくさんありました。
 さて、今日の話は「ことわざ」についてです。高学年からの課題に「ことわざをいれる」というものが出てきます。ところが、作文がじょうずな生徒さんでも、「ことわざはあまり知らない」という人が多いのです。(あなただけじゃなかったんです! 安心した?)
 ことわざを一番たくさん知ることができるのは、まず、「ことわざの木」に目をとおすこと。それから、なんといっても「いろはかるた」でしょう。「いろはかるた」って、今はあまりやらないかな? 先生が子どものころは、お正月には必ずやったものです。「いろは」というのは、「あいうえお」をちがう順番で書いたものです。そして、全部に「ことわざ」が使ってあります。「い・犬も歩けばぼうに当たる」「ろ・論より証拠」「は・花よりだんご」というぐあいです。そういえば、かるたって、いろいろな種類が出ていますよね。みなさんは、学校でかるた作りをやったことはありませんか? 先生の娘は、先生の誕生日に、かるたを作ってプレゼントしてくれたことがあります。先生の好きなマンガをカルタにしてくれたのです。自分でカルタを作るというのも、なかなか楽しいものですよ。たとえば、ハリー・ポッターが好きなら、こういうふうにできます。「い・イナヅマ形の傷がひたいに」「ろ・ロンはハリーの親友だ」「は・ハーマイオニは本が好き」おお、どんどんできそうですよ。
 ことわざについては、ドラえもんなどの、マンガで覚えることわざの本というのも、読んでもいいと思います。ことわざは、短い中に、日本人ならではの知恵や考え方がはいっています。いわば、日本人の文化遺産です。ぜひたくさん覚えてください。
 それから、日本だけでなく、今度は、世界の常識として、ぜひ、図書館で借りるなどして、読んでもらいたいものがあります。それは、「ギリシア神話」と、「イソップ寓話」と「聖書物語」です。世界の人は、これらの話を下敷きにすることが多いのです。時間のあるときに、かんたんなものでいいですから、読んでみてくださいね。けっこうおもしろいですよ。
<<えa/3001み>>


----------------------------------------------------

■MagMagからのメールマガジンの登録と削除は下記のページで
(▼ダイジェスト版 マガジンID:0000000226)
https://tinyurl.com/ybkrlw5b
(▼完全版 マガジンID:0000132951)
https://tinyurl.com/yakxr3w3
■これまでの言葉の森新聞は下記のページで
https://www.mori7.com/mori/
■ホームページ
https://www.mori7.com/
■メール
mori@mori7.com
【事務局用】 ユーザー: パス: