言葉の森新聞2003年3月2週号
文責 中根克明(森川林)

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■■体験学習時に希望の生徒コード
 言葉の森の生徒コードは、ひらがな2〜3文字で決めています。数字だと覚えにくいということと、ひらがなだと桁数が少なくて済むということが、ひらがなにした理由です。
 桁数が少なくて済むというのは、ひらがな50音をひとつの桁にあてはめると50進法になるので、3文字ならば50の3乗=125,000種類のコードになるということです。ちなみに4文字ならば625万、5文字ならば3億1250万です(笑)。
 欠点は、ひらがなであるために、ときどき変な文字列ができてしまうということです。最初は事務局で空いているコードを順番につけていたので、女の子なのに「おれ」とか「おら」のようなコードがついてしまうこともありました。
 現在は、生徒の希望が反映するように、ホームページから体験学習の申込をするときに「空き生徒コード一覧表」から希望のコードを選べるようにしています。
http://www.mori7.com/sima/aki_tori.php
 ところが、この「空き生徒コード一覧表」の記載の仕方が、「1. うせわ usewa 2. うそあ usoa 3. うそい usoi……」などと、番号と一緒に書いてあったために、希望コードに番号だけを書いて送ってきてくれた方が何人もいました。当初、事務局で、この番号の意味がわからなかったために、これらの方には希望のコードとは違うコードをつけてしまったと思います。申し訳ありませんでした。
 現在、「空き生徒コード一覧表」は、ひらがなとローマ字だけで掲載しています。


■■12月の清書を山の便りの続きに掲載
 今月から、清書のプリントシステムを変更しました。
 毎月4週に、前の月の清書を広場別にプリントするようにします。
 今月は、移行期間で、3.2週に12月の清書、3.3週に1月の清書、3.4週に2月の清書をプリントします。
 この清書は、ウェブの山の便り(評価の山)でもごらんになれます。
http://www.mori7.com/oka/iyama.php
(このページで、「□年□月分の「清書」を○表示しない○ウェブ用に表示する○プリント用に表示する」の「○ウェブ用に表示する」にチェックを入れてごらんください)


■■高校の教科書は捨てずに
 今春、大学に進学する人は、これまでの教科書や参考書を整理しているところだと思います。
 高校の3年間に使った教科書や参考書は、自分の血や肉となっています。自分が熱心に使ったものは、どこにどういうページ配分で何が書いてあったかということまで覚えているものなので、将来もずっと役に立ちます。
 後輩にあげたり古新聞と一緒に捨てたりせずに、大事に保管しておきましょう。


■■大学生は、将来の仕事のことを考よう
 高校3年生のみなさんは、大学に入学すると一仕事が終わったという感じになると思います。
 現在の親の世代(40〜50代)は、大学に進学することがそのまま社会に出るパスポートになるような時代に生きてきました。そのために、今でもまだ社会全体に、大学に入ればそのまま自動的に仕事まで決まるような意識が残っています。
 しかし、仕事というものは、進学とは異なる新しい課題です。そして、人生においてはどういう仕事をするかということが、自分の人生を左右する最も大きな要素になります。仕事に関わる年数は数十年ですが、大学に通う年数はわずか4年です(私は5年でしたが)。どこに進学するかということは、どういう仕事を将来するかということに比べると、ささやかなものです。
 大学の4年間で、自分が今後どういう仕事をしていくのかということをいつも考えながら過ごしていってください。


■■ヒントの池が新しくなりました
 ヒントの池を新しくPHPとMySQLで作り直しました。
http://www.mori7.com/mine/ike/
 ページを開くたびにPHPというプログラムが起動してMySQLというデータベースからデータを抽出してそれをほかのデータと組み合わせて、ウェブに表示するという仕組みです。
 MySQLは欧米で人気のあるデータベースで、日本ではまだあまり普及していませんが、最速というのが取り柄です。その最速のデータベースでもページの表示がやや重いのは、プログラムのせいとサーバーのCPUのせいです。将来はもっと速く表示できるようにしていきたいと思います。ちなみにサーバーは、Dellの最安のものです。(笑)


■■受験に落ちた人に
 私(森川林)は受験で苦労したことがなく、いつも楽勝という気持ちで試験に臨んでいました。ところが就職試験で見事に落ち、そのときは心からがっかりしました。
 ですから、受験で不合格になった人の気持ちはよくわかります。
 そして、今になってみると、その、かつての不合格の体験というものが自分にとってかけがえのない財産になっているとわかってきました。
 いちばんよかった点は、落ちた人の気持ちがわかるようになったということです。
 もう一つは、自分に対する甘さがなくなり、自分自身を客観的に見られるようになったということです。
 一生、合格と成功だけで過ごせるような人生はありません。だれでもどこかで失敗するものです。とすれば、その失敗を早めに経験しておくことは、その人にとってプラスにこそなれ、決してマイナスになるものではありません。
 落ちた人は、今すぐには明るい気分にはなれないでしょうが、この経験が自分を育ててくれることを確信して、これからの長い人生を前向きに取り組んでいってください。


■■図書の広場を改造予定
 現在、図書の広場は、昔選んだ推薦図書がそのまま掲載されていますが、中には絶版になったものも含まれています。
 一方、現在インターネットのアマゾンなどでは、図書の検索注文サービスがかなり充実し、分野ごとの人気順などもリアルタイムでわかるようになっています。
 そこで、言葉の森の推薦図書をアマゾンの検索サービスと連動させるような形で、いつでも最新の情報が反映されるようにしたいと考えています。
 図書については、父母面談などの際に「どういう本を読ませたらいいのか」という質問をよく受けます。これまでは、図書の広場の本などを紹介しても、書店では手に入りにくいこともあり、紹介しっぱなしという状態になっていました。
 これからは、言葉の森で紹介された本がそのままアマゾンで注文できるような流れにしておきたいと思います。しかし、それで手数料を稼ごうというのではありませんので、念のため。(笑)


■■参考作品集の予定
 作文の課題が難しくなる小学5年生からは、ウェブで友達の作文を参考にすることが出てきます。
 言葉の森のホームページにはこれまで数年分の作文が掲載されているので、参考作品の数がだんだん増えてきました。しかし、そのためにかえって読みにくくなってしまっている面もあります。
 そこで、今後の予定として、いくつもある参考作品の中から、自分が読んで参考になったというものを投票できるようにしていきたいと思います。すると、その投票の順に作文が表示されるので、作文がたくさんある場合でも読みやすくなると思います。
 現在、既に、データ集、昔話集、ことわざ集、名言集では、この投票の仕組みを取り入れています。
 投票は1人の人が同じものに何度も続けてできないように、日数による制限などを設けています。


■■光る表現(幼長−小2) 2003年3月2週号

まりりんさん(いほけ/幼長)の作文より(うさぎ先生/2.4週)
 ひくときは、ドキドキなんてしませんでした。どうしてかというと、おきゃくさんがひとりしかいないとおもうことにしたからです。それにフレンドホールは、なん回もバレエのはっぴょうかいとかいっぱいステージにたったことがあるからです。ひくまえにともだちの、そめのひかりおねえちゃんがちらっとみえました。おじぎするとき、ちょっとだけまぶしかったです。【評】ステージで演奏したときの様子がよく思い出されています。緊張と落ち着きと半分ずつでしょうか。 

ロボクンさん(うえけ/小1)の作文より(みのり先生/2.4週)
 もしぼくがよわむしおばけのせかいへまほうつかいのひこうきにのっていけたらよわむしおばけをまっくろけっけのとてもくらーくてなんにもないとてもこわいところへほうりなげてとてもつよくしてあげるのになあ。でも、ぼくもほんとうはそういうところがきらいのきらいのだいきらいなんだ。【評】わたしも^^;

はたけっちさん(うかな/小1)の作文より(みのり先生/2.4週)
 「一時三十分ぐらいに家を出るねー。」といってたからまだいかないよね、まだいかないよね、とおもいながらとけいを見ていました。でも、じゅぎょうや休みじかんをすごしているあいだにわすれてしまいました。きゅうしょくを食べおわったとき、やっとおもい出しました。でも、そのときはもう一時五十分ぐらいでした。おかあさんだいじょうぶかなーという気もちでなみだがあふれてきました。【評】気もちがじーんとつたわってきました。

啓伍さん(うこと/小1)の作文より(うさぎ先生/2.4週)
 ゆるくけったら、白にけられました。また、とりかえしました。ぼくが横から、ばくだんがはれつするようにゴールをきめました。【評】スピードのある試合の様子が書けました。たとえの表現も力強いね。

千哉香さん(うさふ/小1)の作文より(ミー先生/2.3週)
 たかいつくしひくいつくし、ひくいつくしたかいつくし。まるで、学校の子がならんでいるようです。【評】つくしがでこぼこに出ているようすを詩(し)のようにかくこてができたね。たとえもじょうずです。

りょうさん(いつみ/小2)の作文より(みのり先生/2.4週)
 それはほっぺたがおちるぐらいおいしかった。「もう一こ、もう一こ。」と食べているうちに、一こだけ食べようとしたのに、一気に十こも食べてしまった。【評】わかる、わかる、そのきもち^^;

るーたんさん(いてふ/小2)の作文より(とこのん先生/2.3週)
 わたしの後ろで、ガッシャーンというものすごく大きな音がしました。まるでその音は、ガラスがわれたような音でした。評:飲料のダンボールケースが崩れてしまった時の衝撃音を生き生きと表現しています。

なるなるさん(いとほ/小2)の作文より(みのり先生/2.4週)
 「きっと、アフガニスタンという国ではそんなふうに長い間国で決められていたんやね。」「ふーん。そうなのか。」わたしは、お母さんの言葉が心のおくの方までとどきました。【評】なるなるちゃんの気持ちがつたわってくるようです。

慈乃さん(いるわ/小2)の作文より(ほたる先生/2.4週)
 でもかってみると、犬はかわいいけどかうのは、むずかしいんだなあと思いました。【評】本当にその通りです。でも、大変だから、よけいにかわいいのかもしれないよ。じつは、にんげんの子どもも同じです。慈乃さんも大きくなったら、もっとよくわかりますよ。

王手!さん(うあち/小2)の作文より(スズラン先生/2.4週)
 (はやぶさとびができたとき)その時、先生もちゃんと見ていました。先生は、「すごいね。」と、まるで、ぼくがとんだのが信じられないかのように言いました。:評:がんばって練習をしていた実力がでた場面でしたね。先生も、きっと、感心していたと思います。

ロナウドさん(ういひ/小2)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 一番楽しかったのは、ジャーマホイールです。円の中に手すりがあるからそこに手をつかんで回ります。まるでマトリックスみたいだった。 【評】「まるで〜みたい」という『たとえ』のひょうげんがじょうずにできました。マトリックスみたいにすごいわざだったんだね。

ゆりりんさん(うえせ/小2)の作文より(みのり先生/2.4週)
 なぜか手がかってにうごいてるようにみえた。「わたしの手はふしぎだなぁ。」と思っていると、またまたひっかかってしまった。くやしかった。【評】なわとびをしているときの手は、自分の手なのにふしぎな感じがするのよね(^^)

大夢さん(うくら/小2)の作文より(はちみつ先生/2.4週)
 家でがんばってひいたきょくですが、コンクールのときはカチンコチンにかたまってしまいました。【評】きんちょうしたね。カチンコチンということばがとってもいいよ。気もちやようすがことばによく出てるね。

すみれさん(うけほ/小2)の作文より(メグ先生/3.1週)
 優美先生が弾いてくれるのを見ると優美先生が光っているような気がします。【評】舞台の上でピアのを弾く先生はかがやいて見えたのね。

絵美さん(うこい/小2)の作文より(みのり先生/2.4週)
 かくれている間、何かが、じゃがいもばたけのはっぱに来てガサゴソ音を立てました。わたしはおにがじゃがいもばたけに来てわたしたちをみつけると思いました。でもその音は、すずめの音でした。【評】どきどきするね(^^)

侑奈さん(うさち/小2)の作文より(はちみつ先生/2.4週)
 それであいさつがおわり、どんどんおどりはじめました。ついにわたしたちのばんがきました。【評】おどりがスタートして、じゅんばんがどんどんまわってくるかんじがよく出てるね。きんちょうが高まってくるのがわかるね。バレエのようにリズムやテンポがある表現だね。

拓大さん(うさて/小2)の作文より(ともち先生/2.4週)
 「くやしいっ。なんでこんなかんたんなところでミスしたんだ。」とまるでゴジラのような大声で言いました。《評》ゆいくん、よっぽどくやしかったんだろうね。

敬大さん(うさも/小2)の作文より(ゆり先生/2.3週)
 きょうは、いよいよ、がくげいかい! いつも、いつも、教室で、いっぱいれんしゅうをしていて、まちがっても、まちがっても、もう本番です。【評:たくさん練習してきていよいよ本番。ワクワクするいい書き出しですね。】

■■ 光る表現(小3−小4) 2003年3月2週号

真水さん(いすく/小3)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 まるでおにがくるようなせつ分の日が幸せをねがうおいのりのように思いました。<たとえを使って思ったことが上手に書けましたね。>

おるかさん(いせう/小3)の作文より(うさぎ先生/2.4週)
 その絵の名前は星月夜です。まるで白、緑、青と黄色の水のしずくが空にとびちっているみたいな星があります。右上には、月が出ていてうずまきがぐるぐる回っています。【評】描いた絵のようすが躍動感たっぷりに表現できました。きっと、絵の中心になった部分なのでしょう。

森のきのこさん(いたれ/小3)の作文より(ももんが先生/2.2週)
 「へちまっておもしろいなあー」と思いました。なぜかというと、へちまは、れんこんみたいで、たわしみたいだからです。(中略)オクラは黄色の花が、とてもかわいいです。大きなはっぱは、わたしの手と同じくらいの大きさもあったので、とってもびっくりしました。たねをまいてから二十五日〜二十七日ぐらいたって、やっと実がなりました。さわってみると、フサフサの毛が、生えていてかわいかったです。大きいの小さいのいろいろありました。【評】へちまのたとえ、楽しいですね。よこにきるとあなが開いていてれんこんみたいだし、きれいにかわかしてせんいだけにすると、たわしみたいになるものね(^o^)。オクラのようすも、とてもじっくりかんさつしていたことがわかります。五感の表現が生き生きしていますね。

森のきのこさん(いたれ/小3)の作文より(ももんが先生/2.3週)
 まえにも、ワクチンのよぼうせっしゅをしました。わたしが先生に「すぐ終わってや。」と言ったら、先生が「一・二・三・四・五」といってちゅうしゃは終わったから、わたしは「ふー」と思いました。【評】ちゅうしゃのしゅん間は、先生もドキドキします。そんなようすをくわしく書けましたね。気持ちがよくつたわってきます(^o^)。

メロディ・ブルーさん(いふす/小3)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 あなたもほら、きこえてこない?? おには外! 福は内!!・・・・・・(結び)<おもしろい結びですね。>

慈奈さん(いほて/小3)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 白い毛につつまれて、目はとても赤いリンゴのように丸くて赤い雪うさぎのようなとてもかわいいハムスターでした。<たとえを使って詳しく説明できましたね。>

雄大さん(いほと/小3)の作文より(みのり先生/2.4週)
 本に……(中略)たまごのからについているうすいかわをつかうとおけしょうができますよ。」と書いていてそれからお母さんは、まるで宝もののように集めるようになりました。【評】お母さんがとても大切に集めているようすが目に浮かびます。

はっしーさん(いむあ/小3)の作文より(メグ先生/3.1週)
 生まれたばかりの写真の顔は、赤茶色でしわしわでした。もしぼくがまだ赤ちゃんだったらアルバムなんてビリビリにやぶいていたでしょう。【評】「これが自分?」と目をうたがってしまったのでは?

菜穂さん(いりな/小3)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 落としてわれてしまったつららは、まるでガラスのコップがわれたかけらのようでした。<たとえが上手に使えたね。>

みのちゃんさん(ういす/小3)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 さめてしまってぼくは、こう言いました。「ステーキがもったいないもったいないもったいな〜い」そしてやっともったいないの意味がわかりました。 【評】「もったいない」という言葉の意味をお父さんが教えてくれているうちに、大好きなステーキがさめてしまったという場面。気持ちをすなおに表現しながら、そこまでのお父さんとのやりとりをうまくまとめることができているね。

みっちゃんさん(ううち/小3)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 花がさいたら元気そうなのをのこして、あとはとります。なぜとるかというと、とらないでおくと、えいようをとりあってしまい、小さいトマトしかとれなくなってしまうからです。まるで、洋服のバーゲンセールに行っているおばさんが、洋服のとりあいをしているみたいです。 【評】おもしろいたとえ。トマトの世界でも「このえいようは私のよ」「いいえ、私が先に見つけたのよ」という戦いがあるのかも……。

裕陸さん(ううみ/小3)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 十一月の終わるころ、さい後の花がかれてしまいました。ぼくは、「ああ、ついにかれてしまった。」とガッカリしました。ぼくは、こんなに元気なホウセンカを育てて、よかったなぁと思いました。 【評】長い間さき続けたホウセンカがついにかれてしまったね。 “言いました”を使わずに“ガッカリしました”と表現できました。 大切に育てていただけに本当にガッカリしたと思うけれど、『育ててよかった』と思えた、すばらしい経験でしたね。

エミッチさん(うおな/小3)の作文より(ともち先生/2.4週)
 一口食べてみると、はじめは、かかっているこなが、からいというより、にがかったけど、あとからは、とてもおいしかったです。《評》自分で作ったチョコレート、一口目はにがくてドキッとしたけど、おいしくできていてよかったね。

ハリー・ポッターさん(ありる/小4)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)
 ガタゴトの赤いバスで、ホテルにつきました。ホテルのへやで、シュノーケルをあけて、さあ、出発です。エレベーターにのるまで、外を見ていました。はれています。プールや海はあたたかそうです。【評】短い文がつづきます。情景をこまかく描写しながら、美しい短文の集合です!

すずらんさん(いぬつ/小4)の作文より(はちみつ先生/2.4週)
 その日以来、みんなチラチラとまるでそこにお宝でもあるんじゃないかというぐらい観察しだしました。【評】自分達で育てるじゃがいも。どのくらい成長したかと、みんな気が気じゃないのね。そして、だいじにだいじにしている。まるで宝物がうまってるかのように。みんなの行動のたとえがばつぐんです。<<え36み>>

あやめさん(いふし/小4)の作文より(ひまわり先生/2.4週)
 早く血をすわねば。「ブーンブーン」おっ、うまそうな人間がいた。まるまる太っていて、大きな顔、大きな体。たぶん、こいつはうまいぞ。よし、たっぷりすってやる。 【評】カの気持ちになって書いてみたのだね。カは、本当にそんなことを考えていそうだ!

ヨーリンさん(いみろ/小4)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 私は、たまに土曜の夜六時ごろからやっている子供ニュースを見ています。その中で、こういうことを言っていました。<子供ニュースで聞いた話を作文の中に上手に入れることができましたね。>

あいちゃんさん(いむこ/小4)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 私はそれを聞いて、そういえば、二年三年四年とずっと順位がよくなっているから、それは習っているハンドボールのおかげかなぁ。と思いながら自分自身をほめてあげました。<動作情景の結びが上手にできましたね。お父さんに聞いた話から結びに上手くもっていくことができましたね。>

デビル博士さん(ういは/小4)の作文より(なび先生/2.4週)
 「ぼくはお母さんの子供として生まれてきてよかったなぁと思いました。」【評】こんなこと言われたら、お母さんは今まで以上にお料理がんばっちゃうね。

由貴さん(うかよ/小4)の作文より(はちみつ先生/2.4週)
 そのときも、息が、犬が散歩から帰ってくるような息です。【評】いいたとえだね。ランニングから帰ってきたときの、みんなの息づかいのようすがよくわかるね。

バシャーモさん(うこえ/小4)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 つぎにメンたいあたり引きメンというけいこをやった。けれどそこまできたもののぼくはもうくるしくて走るようなスピードから歩くようなスピードに下がってしまった。 【評】苦しいけいこの中、スピードが下がってしまったようすを「〜のよう」という言葉を使ってうまく表現できたね。

■■ 光る表現(小5−社) 2003年3月2週号

みかんさん(いこい/小5)の作文より(ももんが先生/2.3週)
 私とお母さんは、おどろいて、まるできつねにつままれたような気持ちだった。【評】信じられない光景を目にした、みかんさん。きょとんとした驚きが伝わってきます。

きのこさん(いすこ/小5)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)
 最初は自治会のおじさんがついてくれた。力強くいい音を立ててついていたので、さすがベテランの人だなと思った。(中略)作ったもちを食べた。つきたてのもちはほほが落ちる程おいしかった。(題名「もちつき大会」にて)【評】杵と臼の気持ちの良い音が今にも聞こえてきそうです……。

アミーゴさん(いそと/小5)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)
 自分がすごい!と思っても周りを見れば、世界中にはもっとすごい人がいることが分かった。また、日本にも他の国に負けない、とてもすごい人がいるかもしれない。でも、一人一人、自分の個性を持っていて、それだけでもすごいのではないか、と思う。【評】何かの一番になることよりも、みんながそれぞれの中で自分だけの一番を見つけることが個性なのかもしれませんね。

良紀さん(いなて/小5)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 深海魚はいっぱいすんでいるということが分かった。<わかったことで結べたね。>

PINPAさん(いなに/小5)の作文より(みのり先生/2.4週)
 何も関心を持たないで無視するより少し気を向けて心の耳を開けばいいのだ【評】そうね。そうすれば、きっと天使の声が聞こえてくるよね(^^)

キティさん(いぬこ/小5)の作文より(ゆうこ先生/2.2週)
 さて、どうすれば深海魚をうまく観察できるだろうか?水族館につれてきて観察すると、魚は死んでしまう。私にはいい考えがある。人間の方から遊びに行くのだ。人間が酸素ボンベを付けて、海の中に潜って深海魚に会って観察すればいいと思う。そうでもしなければ、きっと深海魚とは仲良くできない。人間が歩み寄りの気持ちを持てば良いのだ。【評】「人間の歩み寄りの気持ち」はもっとも人間らしい自然な姿のことだと思います。技術を駆使することよりも、もっと大事なことをわすれてはいけませんね。 

康宏さん(いわえ/小5)の作文より(はるな先生/2.3週)
 ぼくの同じ学年のある人は、クラスの人全員があつまっているいわば、「大陸」のようなところでは、ほとんど無口だけど、数人の友達が集まっている「島」のようなところでは、ものすごいおしゃべりなのだ。その人にとっての捕食者は、はずかしさなのだろう。【講評】:島の法則は、人間社会でも、当てはまりそうだということを、身近な自分のクラスの現象と、うまく結びつけたので、感心しました。

裕紀さん(ううめ/小5)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 ふとまきは、まるで、忍者の持っているまき物のようだ。そのふとまき物の中には、悪い鬼たちをたおしてくれるマル秘の呪文がびっしり書かれている。 【評】なるほど! なっとくの新説です。

ハーマイオニーさん(うえう/小5)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 「おにはー外、福はー内。」私は豆まきをしていた。(書き出し)……私は今年も良い年になるように心の中でおにはー外と、豆を投げた。(結び) 【評】書き出しと結びがうまく呼応しています。願いを込めて投げた豆は、おにをしっかりと退治して福を招き入れてくれたにちがいありません。

如奈さん(うおさ/小5)の作文より(みのり先生/2.4週)
 いきなり小包みが空からふってきた。まるで、空からのおくり物のようであった。【評】すてき♪

ぼっちゃさん(うおほ/小5)の作文より(きりこ先生/2.4週)
 少しぐらい木を切ってもいいよと言う人がいるけど、少しぐらい木を切っても良いよと言って木を切る人が一万人いたら相当な量になるから一人一人が木を切ったりしなようにして地球温暖化を少しでも食い止めたらいいと思った。<いろいろな意見の人がいるから、自分とは違う意見の人を例にあげて考えたところがとてもいいですね。環境問題にも触れることができました。>

真也さん(うかれ/小5)の作文より(はちみつ先生/2.4週)
 一方、日本のような島国でプールがあるような家はなかなかないが、ふつうの住民は、幸せな生活をしている。【評】総中流意識の日本だね。これって幸せなのかな? やっぱり。

パレットさん(いてり/小6)の作文より(ゆうこ先生/2.2週)
 ぼくたちも自然をけずっています。それはえんぴつです。みなさんも使っていると思います。えんぴつを作るだけで木がへっていきます。ぼくたちが生きるということは自然を破壊していかなければいけません。【評】木をけずり自然をけずっています。そしてぼくたちはえんぴつをかずる。ダジャレ表現の中に、木の使われ方がしっかりと表現されていますね。

佳孝さん(いみな/小6)の作文より(みのり先生/2.4週)
 ぼくは日本人として、この季節感を大事にする心をたやしてはいけないと思う。【評】わたしも季節の移り変わりを喜び、感謝する気持ちを忘れないようにしたいです。

せんべいさん(いめち/小6)の作文より(ミー先生/2.4週)
 〜ぼくは、シンバルだ。(ブルブルブル…)なにか変だなと思った。そしたら手が無意識のうちに震えているではないか。ぼくは、手をギュとにぎり震えをとめた。そしてきがつくともう終わっていた。【評】シンバルは一番緊張する楽器だよね。ピリピリと破裂(はれつ)しそうな緊張感が伝わってくるよ。

まっつーむらおさん(うきり/小6)の作文より(まあこ先生/2.4週)
 外観がきれい、きたないで人や物を、絶対一方的にきめつけてはならない。だれにだって長所はある。それを見つけてあげることは人間にとって必要である。 【評】外見のきれい・きたないだけでは薄っぺらな判断になってしまうよね。中身をしっかりと見つめて、豊かな心を持ちたいね。 「人間にとって」と大きくまとめることができました。

日本太郎さん(あねひ/中2)の作文より(クマのプーさん先生/2.4週)
 いろいろな意見をもつ。多様性も大切だ。小学校の時、みんなが学校の学級活動の時間で早く終わらせたいからと言って、適当に意見を言って賛成などと言うこともあった。あと、政治ならば、わいろで解決してしまうこともある。【評】多様性の大切さを指摘した点と、その例として出した「学級活動の時間」と「政治とわいろ」が、わかりやすくとても効果的だったと思います。

あつしさん(あむら/中2)の作文より(ゆうこ先生/2.2週)
 確かに多数決もよいが、意見を尊重するために個人的には話し合いのほうが好きだ。話し合いで解決できるものは多い。多数決で敗れた者は何も得るものはない。その点話し合いならば、少なくとも少しは要素として取り入れられるだろう。【評】人々の歩み寄りによって互いの意見を尊重しあえる有意義な「過程」を大事にしていきたいものですね。

ボミーさん(いてる/中2)の作文より(ゆうこ先生/2.3週)
 逆に現実だけでも駄目だと思う。現実だけだと夢がなくなってしまうと思う。理想と現実がほどよいバランスでいかないと、犠牲がでたり、夢がなくなったりしてしまう。【評】理想通りの現実があればいいのになぁ、と思いますよね。でもボミーさんの言うように、ほどよく厳しい現実も(笑)ときには大切ですね……。

ともっちさん(いわな/高2)の作文より(みのり先生/2.4週)
 動物園では、友と三人ではしゃいで、男子の後ろを歩いて行く感じだった。とても楽しくてその日はあっという間にすぎていった。【評】時間よとまれ!という感じかな(^^) せつなさが胸にしみます。

知佐さん(うける/高2)の作文より(クマのプーさん先生/2.4週)
 美しくて青い地球を、汚れて汚い星にしたくないです。だから人類は、もっと自然を「宝物」のように大事にしなければいけないと思います。〔評〕宝物のように、というたとえが効いていますね。宇宙飛行士の撮影した映像を見ると、本当に地球は美しいです。知佐さんの言うように、宝物と思って大切にしたいものです。

さゆりさん(ういみ/社)の作文より(森川林先生/2.4週)
 その為には都市と人の関係を見つめ直すべきだと思う。去年、大阪の宮中座火災で被災した法善寺横丁は「元の横丁に」をスローガンに、わずか二ヶ月半で建築基準法の特例適用を市に申請した。こんなに早く再建工事が始められるのは横丁がみんなから愛されているからだろうし、人とのつながりがあるからこそ一致団結できるのだろうと思う。◆評:身近で時事的な話題を入れたところがいいね。

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