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  第4週は清書。幼稚園生は作文
   清書の意義と方法
   清書の投稿
   小学生新聞の投稿先
  4週目の読解問題(小1以上)
  10月29日、30日、31日は休み
  頭をよくすれば短期間で成績が上がる
  国語の得意な子になる丘、帰国子女の原、読書の好きな子になる庭
  大切な3つの時間
  国語力はどのようにしてつくか
  もっと……だったら
 
言葉の森新聞
2019年10月4週号 通算第1584号

https://www.mori7.com/mori

森新聞
第4週は清書。幼稚園生は作文
 幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
 小学1年生以上の生徒は、清書を行います。
 清書をしたあと、時間に余裕のある場合は読解問題をしてください。
清書の意義と方法
 清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。
 内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。

 書き直すときは、次の点に留意してください。
(1)漢字で書けるところは漢字で書く。
(2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。
(3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。
(4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。
清書の投稿
 清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう。
 手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。

 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
 投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
 同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。
小学生新聞の投稿先
■104-8433東京都中央区築地3-5-4 朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係
■100-8051(住所はいりません毎日小学生新聞「さくひん」係(600字以内)
※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。
4週目の読解問題(小1以上)
 小1以上の生徒には、課題フォルダに、4週目の長文をもとにした読解問題を2問載せています。
 時間のある人は取り組んでください。
 言葉の森ホームページの「読解マラソン」のページには、全8問の問題とそれに対応した長文がありますが、課題フォルダには問題数をしぼり、問7と問8の2問だけ掲載しています。
 これは、この2問をじっくり解いて満点にすることが目標だからです。
 問1~6も含めた全問を解きたい方は、読解マラソンの「問題のページ」で他の長文と問題をごらんください。
 ただしその場合も、当てずっぽうで解くのではなく、必ず全問正解になることを目標に解くようにしてください。
http://www.mori7.com/marason/ki.php
10月29日、30日、31日は休み
 10月29日(火)、30日(水)、31日(木)は、第5週のためお休みです。
 先生からの電話はありません。振替授業もお休みです。
頭をよくすれば短期間で成績が上がる
 勉強の成績に関係があるのは勉強そのもののように見えますが、実はそうではありません。
 勉強そのものは、最後の仕上げのようなもので、その勉強の土台に頭のよさというものがあるのです。

 それは決して生まれつきのものではなく、頭をよくする習慣を作っていけば誰も同じようによくなります。
 それは一言で言えば、理解する力をつけることと、覚える力をつけることです。

 理解する力は、ある程度の難しさを持った文章を読むことによって育ちます。
 わかりやすい練習方法が長文の音読で、併せて問題集読書を続ければ理解力は更に深まります。

 東北大学の川島教授の調査によれば、読書をしている子は短時間の勉強で成績が上がるのに対し、読書をしていない子は長時間の勉強をしなければ同じようには成績が上がらないという結果が出ています。

 人間が物事を理解するときは、それが理科の分野や算数の分野であっても、結局は言葉によって理解しています。
 だから、言葉を理解する力を高めれば、国語だけに限らず勉強全体の成績がよくなるような理解力がつくのです。

 理解力をつけるためには文章を読むことが大事ですが、その文章も軽い読み物ではなく、難しい説明的な文章を読んでいく必要があります。
 だから、読書も大事ですが、それと並行して長文音読や問題集読書を続けていくとよいのです。

 理解する力が深まると短期間で成績が上がるというのは、次のような例を考えてもわかります。
 小学校低学年のころに算数の難しい問題の理解に何時間もかける子が、小学校高学年になるとそれを同じような問題をもっと短時間のうちに理解できるようになります。
 年齢による理解力の差はどこから出てきているかというと、読む力がつくことによって理解が早くなったということなのです。

 ですから、同じ学年の生徒でも、難しい算数の問題を早く理解できる人となかなか理解できない人がいたとしたら、それは読む力の差なのです。

 頭をよくするためのもうひとつの力は覚えておく力です。

 勉強の体系は学年が上がるほど複雑に広がっていきますから、ある箇所の知識が他の箇所の理解に影響するということは高学年になるほど多くなってきます。

 算数の難問と言われるものも、その問題自体が難しいのではなく、ある解法と別の解法を組み合わせて解かなければならないから難しいという仕組みになっています。
 すると、いったん理解した一つの解法を覚えておくことが、複数の解法を利用する勉強では必要になってきます。
 覚える力がある人は、複雑な問題になればなるほどその覚えた力を生かすことができるようになります。

 本多静六は、東京山林学校(現在の東大農学部)に進学したとき、それまで家の仕事ばかりをしていたため数学がほとんどわからず落第の点数を取ってしまいました。
 しかし、それから一念発起して、数学の問題集を解法ごと暗記する練習をしたのです。
 すると、その後の数学の成績はほとんど満点を取れるようになり、数学の先生から、おまえは数学の天才だから授業は聞かなくてよいとまで言われるようになりました。

 静六は、貧しかった家の手伝いで米をつくような退屈な仕事をさせられているときに、することがないので、ずっと暗唱を続けていたというのです。
 山林学校に受かったのも、暗唱力をいかした作文の点数がきわめてよかったためで、暗唱の力による作文力と理解力と記憶力で、その後の勉強をカバーしていったのです。

 言葉の森では、この暗唱力の大切さを早くから考えていたので、暗唱の学習がしやすいように当初から音読用の長文と暗唱用の短文を作っていました。
 今は、それを発展させて、暗唱長文をもとにした暗唱検定を行っています。

 この暗唱検定に合格する力と、頭のよさは比例していると思います。

 頭のよさは生まれつきのものではなく努力によって作られるものですから、小学校低中学年の生徒は、単なる勉強の時間は削ってでも、この暗唱の勉強を行っていくとよいと思います。
国語の得意な子になる丘、帰国子女の原、読書の好きな子になる庭
■国語の得意な子になる丘
 言葉の森で運営しているフェイスブックグループ「国語の得意な子になる丘」を新たに編成しました。
https://www.facebook.com/groups/kateigs/
 読解検定、受験作文などの情報をお知らせします。
 また、読解検定や受験作文に関する質問・相談についてもお答えします。

■帰国子女の原
 「帰国子女の原」の運営方法を10月から変更します。
 主に、海外にいたり海外から帰国した日本人の子弟の日本語教育や日本での受験に関する情報交換をするコミュニティとします。
https://www.facebook.com/groups/kikokusijo/
 言葉の森で、海外から受講されている方向けの情報もここでお知らせします。
 宣伝などもできますが、こちらで判断してあまり必要ないと思われるものは非表示にさせていただきます。

■読書の好きな子になる庭
 「読書の好きな子になる庭」の運営方針を改めて決めさせていただきます。
https://www.facebook.com/groups/dokusho/
 主に幼児から小中学生の子供向けの読書の情報を交換する場とします。

 以上の各グループは、フェイスブックに参加していない方のために、記事のエッセンスを、オープン教育掲示板に掲載します。
https://www.mori7.com/ope/



                                  
 
大切な3つの時間
 小学2、3年生でやけに多忙な人がいますが、大事なのは、読み、書き、考える時間と、自分の好きな勉強や遊びをする時間と、一応、学校の勉強をカバーする時間の3つだけと考えておけばいいのです。

 小学生は、最近みんな多忙のようですが、特に、小学校の2年生3年生あたりが、かなり多忙になっているようです。
 何がそれほど忙しいのか分かりませんが、この時期の子供にとって最も大事なものは、第一に読み書き考えるという本質的な学力を育てる時間です。
 これには、読書の時間ももちろん含まれます。

 第二は、自分の好きな勉強や遊びを通して個性を育てる時間です。
 これは、今すぐには役立たないように見えるかもしれませんが、将来最も必要になってくる学力です。

 第三は、一応学校の勉強をカバーしておく時間です。
 これにはそ、れほど時間はかかりません。
 教科書に沿って、基本的な学習を毎日やる習慣がついてさえいればいいからです。

 言葉の森では、これらを、作文読解クラス、創造発表クラス、自主学習クラスとして運営しています。

 先日、「大団円」という本を読みました。
 ここに書かれているのはかなり飛んだ内容ですが、これが何年後かには必ず実現していくと思います。

 そう考えると、子供たちのこれから10年後20年後の未来は大きく変わっているはずです。

 今の世の中の必要から考えるのではなく、10年後、20年後の未来の時点を基準に子育てを考えていくことが大切だと思います。
国語力はどのようにしてつくか

 国語力とは、国語というひとつの教科の学力ではなく、
 日本語で読み、書き、考えるという、すべての知的活動に伴って用いられる学力です。
 だから、国語のドリルをやっても国語力はつきません。
 優れた文章を読み、書き、考えることによって初めて国語力はつくのです。
もっと……だったら
 「もっと……だったら」と言う人がいます。
 もし、もっとそうなっても、また次の「もっと……だったら」が出てきます。
 今ある状態で自分がベストを尽くすことがすべてです。
 その姿勢を見て育つ子供も、そういう自己責任で生きる子になっていくのです。


   
 
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