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  【お知らせ】受験作文コースの受け付け開始、9月4週に保護者懇談会、9月17日は休み宿題、9月6日は言葉の森のホームページ記念日
  日曜日朝の「親子作文」体験学習9月のご案内
  親子作文は、楽しい実験や工作が出発点
  緻密に読む読解力、緻密に書く記述力・作文力
  昼の間に夜がある
 
言葉の森新聞
2018年9月3週号 通算第1531号

https://www.mori7.com/mori

森新聞
【お知らせ】受験作文コースの受け付け開始、9月4週に保護者懇談会、9月17日は休み宿題、9月6日は言葉の森のホームページ記念日
■受験作文コースの受け付け開始
 中学入試の場合は、試験の行われる月の4ヶ月前から受講できます。
 高校入試の場合は、3ヶ月前から、大学入試の場合は2ヶ月前からです。

 受験作文コースの受講料は、通常の作文受講料にプラスして月額3,240円です。
 受講を希望される方は、志望校の過去問の情報も併せてお知らせください。

■9月4週に保護者懇談会
 9月4週(9月22日~9月28日)の夕方に保護者懇談会を行います。
 のちほど、ホームページに参加申し込みフォームを設けますので、参加を希望される方は希望日を送信しておいてください。
 今回の主なテーマは、「幼長、小1の親子作文について」「受験作文コースについて」です。
 そのほか、自由なご質問ご相談を受け付けます。

■9月17日は休み宿題(再掲)
 言葉の森のカレンダーの9月17日(月祝日)が「休み」と表示されていましたが、正しくは「休み宿題」です。
 申し訳ありませんが、課題フォルダの訂正をお願いいたします。
https://www.mori7.com/ca/

■9月6日は言葉の森のホームページ記念日
 言葉の森がホームページを解説したのは、記憶では今から22年前の1996年9月6日でした。
 ふと、思い出して、昔のホームページのアーカイブを残しているサイトを見てみました。
▽Wayback Machine
https://web.archive.org/

 すると、このサイトが保存を始めたのが1998年以降でしたから、言葉の森の最初のころのホームページはなく、1999年10月23日のページが最初のページになっていました。
 画像、テーブルタグ、カウンタなど、全部手作りでした。
日曜日朝の「親子作文」体験学習9月のご案内
 9月の日曜日朝の「親子作文」体験学習の仕方の説明です。

■参加一覧表
 ご参加いただく日程は、参加フォームの一覧表に記載されています。
 変更などがある場合は、ご連絡ください。
https://www.mori7.com/kform_pre.php?f=tkg201809

■教材
 参考にしていたく教材は、「しぜんとかがくのはっけん366」(主婦の友社)と、言葉の森の教材、「実行課題集9月」です。
 
 また、「暗唱検定文集」で暗唱の仕方の説明もしますが、暗唱の取り組みは自由ですので、ご希望の方だけ練習してください。

▼「しぜんとかがくのはっけん366」
http://amzn.asia/d/1SzBWd7
▼「実行課題集9月」
https://www.mori7.com/jk/index.php?n=p&p=9&tuki=9
▼暗唱検定文集
https://www.mori7.com/mine/as2.php

■授業の流れ
 全3回の授業の流れは次のとおりです。
 決められた課題で取り組みにくい場合は、「しぜんとかがくのはっけん366」の別のページ、又は、「実行課題集9月」から自由に選んでいただいて結構です。
 授業は約45分間で、そのあとミニ保護者懇談会を行います。懇談会の参加は自由です。

●1回目 ブーメラン(「しぜんとかがくのはっけん366」P280)
 1回目の授業では、勉強の仕方を説明するだけですので、事前の準備をしていただく必要は何もありません。
 お母様又はお父様とお子様が一緒に参加していただければ結構です。
 なお、読んでいる本の紹介をしていただくので、今読んでいる本があれば手元に用意しておいてください。(本の表紙を見せるだけで結構です。特に中身の説明をしてもらう必要はありません)
 1回目の授業のあと、ブーメランの工作をし、そのときの写真などを撮り、作文を書き、指定のページにアップロードしていただきます。
 1回目に暗唱の仕方の説明をします。

●2回目 パン(しぜんとかがくのはっけん366」P295)
 1回目に書いていただいた作文の紹介をします。
 そのあと、2回目の作文の説明をします。
 授業のあと、2回目の作文の実験をし、写真などを撮り、作文を書き、指定のページにアップロードしておいてください。
 暗唱の練習をした方は紹介してください。(自由参加)

●3回目 わゴム(「しぜんとかがくのはっけん366」P303)
 2回目に書いていただいた作文の紹介をします。
 そのあと、3回目の作文の説明をします。
 授業のあと、3回目の作文の実験をし、写真などを撮り、作文を書き、指定のページにアップロードしておいてください。
 暗唱の練習をした方は紹介してください。(自由参加)

●4回目はありませんが、3回目の作文がアップロードされたあと、コメント欄に講評を入れておきますのでごらんください。

■掲示板
 ご質問やご相談を受け付ける掲示板を設置しています。
 ご自由にご利用ください。

▼寺子屋オンライン体験学習掲示板
 https://www.mori7.com/ope/index.php?k=103
(メールやパスを入れる欄がありますが、空欄のままで送信できます。)
(2018年8月以前の投稿は、夏休みの体験学習に関する投稿ですので、今回の体験学習とは関係がありません。)
親子作文は、楽しい実験や工作が出発点
 
 日曜朝の親子作文の1回目の課題は、「しぜんとかがくのはっけん366」の本の280ページです。
 この本を見て、親子でブーメランを作ってみます。
 作文の時間というよりも、工作の時間です(笑)。

 参考までに、この本の推薦者でもある米村でんじろう先生が作っているブーメランの動画を紹介します。

▽【実験86】詳しいペーパーブーメラン / 米村でんじろう[公式]
 https://www.youtube.com/watch?v=dLSDj5uyPy8

▽でんじろう先生オススメ 『ブーメラン』 遊び方説明ビデオ
 https://www.youtube.com/watch?v=4SoFip3Ev3o

 こういう工作や実験を通して、親子で構想図を書き、お母さんが作文を書くというのが、親子作文です。
 そして、お母さんが書いた作文に、そのときの写真を貼ったり家族のコメントを入れたりしてひとつの作品とし、それを読み聞かせの本のひとつとして読んであげるのです。

 小学校低学年のころの学力は、読書と対話によって育ちます。
 その読書と対話のきっかけになるのが、親子で楽しみながらできる知的な課題に取り組むことなのです。

 作文のような苦しい勉強をどう続けさせるかというと、小学1年生のうちに、作文は楽しい勉強だと自然に思わせるようにしてしまうことなのです。
 何事も最初の印象が大事です。
 しかし、子供に作文を書かせて、間違いを直して、書き直しをさせるような勉強をしていたのでは、決して楽しい勉強にはなりません。
 お母さんと一緒に作文を書くから、楽しいだけで負担のない勉強になるのです。

 最近、実験や工作を含めた説明文の良書がたくさん出ています。
 物語文には、感性を育てるという面がありますが、同じように、説明文には、知性を育てるという面があります。
 そして、説明文には、そこに書かれていることを実際の世界でほかの人と共有できるという重要な役割もあるのです。
緻密に読む読解力、緻密に書く記述力・作文力
 読解力をつけるコツは、問題文と選択肢を大ざっぱに読むのではなく、緻密に読むことです。
 緻密に読むとはどういうことかというと、合っていそうなものを選ぶのではなく、必ずしも合っているとはいえないものをすべて選び出して、残ったものを合っているものとみなすことです。

 この消去法という解き方は、よく言われているわりに、実行している人がほとんどいません。
 国語の先生が具体的に教えていないのだと思います。

 緻密に書く記述力は何かというと、問われていることを書くだけでなく、問われてないこととの対比を意識して書くことです。
 例えば、「……はAだから。」と書くだけでなく、「……はBではなくAだから。」と書くか、あるいは「Bではなく」ということを意識しながら書くことです。
 その書き方によって、記述の輪郭がはっきりとしてきます。
 しかし、こういう記述指導をしている人はほとんどいないようです。

 緻密な作文力は何かというと、構成を意識して書くことです。
 何かの意見を書いたら、その理由や方法などを書き、その裏付けとなる実例を書くかたちで展開していくことです。
 小学校低中学年までは、まだ構成を意識する年齢になっていないので、表現項目を意識して、「たとえを入れる」とか「会話を入れる」とかいう条件の中で書いていくことです。
 これも、言葉の森の独自の指導法で、ほとんどの作文指導は、こういう教え方はしていないと思います。
 
 読解力も、記述力も、作文力も、基本になるものは緻密に考える力です。
 その緻密に考える土台として、読書による語彙力を育てていく必要があるのです。

 国語力の本質は思考力です。それは、読解も、記述も、作文もそうです。
 ところが、国語を教える先生は、論理的に教えるよりも感覚的に教えることを好む人が多いのです。
 そのため、子供たちも国語は感覚的に解くものだと考えるようになってしまうのだと思います。

 国語をどうして理詰めに解くことが大事かというと、進歩の跡がわかるからです。
 感覚的に国語の問題を解いているうちは、「当たった」「はずれた」ということでしか見ることができません。
 理詰めに解くことによって、自分の不足しているところがわかるのです。
昼の間に夜がある
 物事には良いも悪いもなく、ただ事実が淡々と生起するだけです。
 それをとらえる人間の側に、その事実を良いものの流れとして見るか、悪いものの流れとして見るかの違いがあるのです。

 人生は明るい昼で、時どき暗い夜があるが、それは明日の明るい昼のための準備に過ぎないと考える人もいれば、人生は夜で、時どき明るい昼が来るが、またすぐ夜になってしまうと考える人もいます。

 これを単なるものの考え方としてだけとらえることはできません。
 量子の世界では、人間の意識が事実に影響するということが明らかになっています。
 それはもちろんごく微小な存在のレベルでそうだということですが、世の中の動きのほんの一瞬のことに関して言えば、その一瞬の時間の向きを変えるのも人間の意識だと思います。

 物事には良い面も悪い面もありますが、良い面の方に目を向ければ良い面が次第に主要なリズムになり、悪い面に目を向ければ悪い面が主要なリズムになります。

 よく子供たちでじゃんけんをすると、「じゃんけん弱いんだよなあ」と言う子もいれば、「じゃんけんなら勝てそうだ」と言う子もいます。
 そういう考え方のちょっとした差が、次第にその子の人生のトーンを決めていくのです。

 ただし、人間は本来生きていること自体が、たくましく生きているということですから、どんなに弱気な子でも成長の過程でさまざまな困難に出会いそれを乗り越えていくと、次第に自分の力というものに自信がついてきます。

 しかし、そういう苦労をする前の準備段階として、親は子供にはできるだけ物事の明るい面を着目していくといいと教えておくといいのです。

 現在のニュースメディアは、暗い話を好んで流します。
 先日、キャンプに行ったときの子供たちの車中での会話を聞いていると、そういうマイナスのニュースの影響がきわめて大きいと感じました。
 事故とか犯罪とか災害とか、そういう話題がひっきりなしに出てくるのです。

 親は、くだらないニュースなどは子供に見せずに(笑)、親子で知的で前向きな話をするような時間を大切にしていくといいと思います。

 人間には誰でも欠点がありますが、その欠点を直そうとすると、欠点がますます重要なものに思えてきます。欠点を直せばすべてうまくいくような気がしてくるのです。
 ところが、もし万一その欠点を直せたとしても、次の欠点が出てくるのが普通です。
 それよりも、今ある長所を伸ばしていけば、ほとんどの欠点はかえって人間味のあるエピソードぐらいになってくるのです。
 こういう肯定的な人生観を教えてくれるのが、いちばん身近にいる両親です。
 
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