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  平成29(2017)年を迎えるにあたって
  1月2日(月)、3日(火)、4日(水)および9日(月)は休み宿題
  本の予約やレビューや紹介、ありがとうございました
  10.29講演会のお礼動画、アマゾン11月中予約のお礼PDF、プラスα
  作文は、読書や音読などの読む力をつける勉強と合わせて力がつく(つづき)
  教育の主導権は親が持つ――実力を育てる全身的な勉強
   コメントより
 
言葉の森新聞 2017年1月1週号 通算第1449号

https://www.mori7.com/mori/

森新聞
平成29(2017)年を迎えるにあたって

 これからの世界は、二重の意味で激動に見舞われるでしょう。
 ひとつは、経済危機や自然災害などのあまり喜ばしくない激動です。
 しかし、もうひとつは、新しい技術革新や人間意識の向上という新しい幸福に満ちた激動です。
 そして、最終的にその前向きの肯定的な激動が、古い後ろ向きの激動を乗り越えて進んでいくのです。

 だから、この時期に大事なことは、明るい未来を確信して、自分の判断で行動することです。

 言葉の森は、これからの方針を次のように考えています。

 第一は、作文一番です。作文指導の分野で、日本で一番レベルの高い指導をしていくことです。
 そのために、作文検定、プレゼン作文、暗唱検定、音読チェックなど、生徒が参加できる企画を増やしていきます。

 第二は、メディア・ソーシャルです。これは、メディアとソーシャルによって、多くの人と交流し、みんなが参加できる機会を増やしていくことです。
 具体的には、facebookやgoogleハングアウトなどを活用し、さまざまな参加型の企画を行っていきます。

 第三は、森の学校オンエアです。これは、自然の中の合宿教室ととオンエアの指導システムを融合することです。
 夏休みや土日の自然寺子屋合宿に、オンエアの寺子屋指導を組み合わせた企画を行っていきます。

 未来は、それぞれの人が望んだ分だけ可能性が広がっています。
 そして、日本をよくするのは、外部の環境ではなく、何よりも日本をよくしたいと思う人の意識です。
 新しいよりより時代を作るためにがんばっていきましょう。
 
1月2日(月)、3日(火)、4日(水)および9日(月)は休み宿題
 1月2日(月)、3日(火)、4日(水)および9日(月)は、休み宿題です。
 先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時-午後7時50分。年末は28日まで。電話0120-22-3987)
 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
 課題の説明の動画「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/
 オープン教育の掲示板「森の予習室」に学年別の予習のヒントが載っています。
本の予約やレビューや紹介、ありがとうございました
 12月14日に「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」の本が発売されました。
 発売日の前に予約をしてくれた方が、ご連絡をいただいただけでも70人以上もいらっしゃいました。
 ありがとうございました。
 また、本の感想をアマゾンのレビューで書いてくださった方、ブログやfacebookなどで紹介してくださった方、ありがとうございました。
 この場を借りて、お礼申し上げます。
 本の中のおすすめ図書の紹介については、facebookグループ「読書の好きな子になる庭」などで、子供向けの本を多数紹介していただきました。
 みなさんから紹介された本をこちらでも読んでみて、盛り込みたいものがかなりありましたが、ページ数が限られているために一部しか入れられませんでした。
 ご紹介くださったみなさん、ありがとうございました。
 本の内容については、もう少し深い話を書きたいところもありましたが、多くの人に読んでもらうものなので、現状を批判するような面はできるだけ避けました。そのため、普段ホームページなどで書いているような話が中心になりました。
 それにもかかわらず、多くの人が高評価のレビューを書いてくださいました。
 中には、「目新しさがない」などという低いレビューもありましたが、目新しさについては、言葉の森が普段の勉強の中で行っている指導は、新しい企画が次々と出てくるので、かえってみなさんに迷惑をおかけしているぐらいだと思います。
 いつかそういう話も、機会があれば書きたいと思います。
 今回の出版は、言葉の森の専門とする作文の話はあまり書かずに、読書と勉強と遊びの話を中心にしました。
 作文については、オリジナルな話で書くことが数多くあるので、いつか書く機会があると思います。
 また、今いちばん書きたいと思っていることは、創造教育と家庭教育と文化教育と自然教育とオンライン教育の融合した教育の話です。
 しかし、これは、本に書くよりも先に、自然寺子屋合宿とオンエア講座をミックスした形でこの夏から取り組んでいく予定です。
10.29講演会のお礼動画、アマゾン11月中予約のお礼PDF、プラスα
■10.20横浜講演会のお礼
 10.29の講演会に早めにお申し込みいただいた方に送ることをお約束していたプレゼントを今日と明日に分けて発送します。発送が遅くなり申し訳ありませんでした。
 14日までにお申し込みいただいた方には、受験作文コースの指導に関する動画約1時間20分をお送りします。
 更に、12日までにお申し込みいただいた方には、一品香の横濱ラーメンをお送りします。(横浜に来ていただいた記念ということで)
 届くのはもしかすると、年明けになるかもしれません。
 なお、早めにお申し込みいただいたにもかかわらず、メールアドレスしか入っていなかったために、現在ご住所を問合せている方が何人かいらっしゃいます。
 お気づきの方は、ご住所をご連絡くださるようお願いいたします。
■アマゾンの11月中予約のお礼
 アマゾンでの本の発売日以前に予約申し込みをしてくださった方が70人いらっしゃいました。ありがとうございました。
 11月中に予約申し込みをしてくださった方に、低中学年の勉強に関するPDFのリンク先をメールでご連絡します。内容は、言葉の森の低中学年向けの重要な記事に、書き下ろしの原稿を加えたものです。
 もしメールが届かない場合はご連絡くださるようお願いいたします。
■プラスα
 講演会の早め申し込み、アマゾンの早め予約の方にお送りするプレゼントは上記のとおりですが、いずれもこれだけでは物足りないので、中根が独自に開発した新年からの幸運をプレゼントします(笑)。
 これは、来年以降の運勢を占って、いい結果が出たらそれを確定し、もしいい結果が出なかったらいい結果になるまで改善して占い直し、いい結果が出たところで確定するというものです。
 科学的な根拠はありませんから気休めと思ってくださって結構ですが、来年以降、いろいろなことがいい方向に進むと思います。
 なお、この幸運は、講演会にご参加いただいた方、本を購入していただいた方全員にお送りします。早い人には、今年中に届くと思います。
作文は、読書や音読などの読む力をつける勉強と合わせて力がつく(つづき)
 言葉の森では、暗唱検定を行っています。これは通信の生徒も家庭で取り組めるオンラインの検定試験です。
 暗唱の勉強も、ひとりでやるには強い意志力が必要です。
 しかし、検定試験という目標があり、作文の担当の先生に毎週暗唱のチェックをしてもらえるという仕組みがあると、暗唱のような難しい勉強も楽に続けられるのです。
 言葉の森の作文指導は、作文の指導の面だけ取り上げても、日本で一番進んでいると思います。それは、35年間、作文指導を専門的に行ってきたという実績があるからです。
 苦手な子から得意な子まで、小学1年生から大学受験生や社会人まで、どんな生徒にも対応できる指導の厚みがあります。
 だから、今力を入れているのは、その作文力の土台となる読む力を含めた学力全体の土台を作ることです。
 作文という創造性を育てるための高度な勉強を目標として、学力全体の土台を作るという基礎の勉強に力を入れているのです。
教育の主導権は親が持つ――実力を育てる全身的な勉強
 「子供が家に帰ったきたら『宿題やりなさい』などと言っているようでは駄目です。学校の先生の言いなりになるのではなく、子供に責任感、社会性、思いやりなどを教えながら、適性を見きわめてテーラーメイドの教育をすることが、子供の能力を引き出すことにつながります」(「日本の未来を考える6つの特別講義」大前研一著の「親が教育の主導権を握る」より)
 よくお母さん方から、「子供が、宿題などを早く仕上げようと雑にやる。もっとていねいにやってほしい」という声を聞くことがあります。
 これは、多くのお母さんが、特に男の子の勉強の仕方について感じていることだと思います。
 ていねいにやることはもちろんいいことです。
 しかし、宿題というのは、大体つまらないものです。
 そのつまらないことを早く仕上げて、もっと面白いことに熱中するというのは、子供の自然な行動です。
 その自然な行動を抑制して、つまらないこともていねいに仕上げるということをもしやらせつづけたとしたら、その子はたぶん面白みのない人間になると思います。
 これからの世の中で活躍するのは、実力だけでなく個性のある人間です。子供時代は、その個性の土台を作る大事な時期です。
 だから、早く仕上げたら、むしろその早く仕上げたことを褒めてあげるぐらいでいいのです。
 学年が上がれば、そして社会に出れば、つまらないことにも自分から進んで取り組む場面が必ず出てきます。
 そのつまらないことに耐える練習を、小学生のうちからやる必要はありません。
 小学生のうちにやる必要のある耐える練習は、勉強的なものよりもむしろ行儀作法的なものです。
 今の子供たちは、勉強的なことでやらなければならないということが多すぎるように思います。
 宿題というのもそのひとつです。習い事というのもそうです。
 宿題や習い事が忙しくて本を読む暇もないという子と、宿題も習い事もないのでゆっくり本を読んでいるという子と、どちらが実力がつくかというと、程度にもよりますが自由に本を読む時間を確保できている子の方なのです。
 ただし、成績については、勉強している子の方がよくなります。そこで、多くの大人は勘違いしてしまうのです。
 成績は、時間をかければ誰でもよくなります。しかし、それは実力がついているということではありません。
 実力は、勉強のような頭の一部を使うものによってではなく、もっと全身的に頭を使う読書や対話や経験によって育ちます。
 子供時代は、そういう全身的な実力をつけていく時期です。
 子供を全身的な勉強という観点から見ていくことができるのは、家庭だけです。
 学校も、塾も、習い事も、すべてその部分的な観点からしか子供を見ていません。
 親だけが、子供の成長を全身的な目で見ていくことができます。
 だから、教育の主導権は親が持っておく必要があるのです。
コメントより
・これからの世の中はますます不透明になります。
 そのときに大事なのは、親が子供を他人の尺度ではなく自分の尺度で見ていくことです。
 成績というのもひとつの尺度ですが、もっと大きな実力という尺度から子供を見ていくことが大事なのです。
・子供を見るときに大事なことは、その子がどの学校に合格しそうかということではなく、社会でどう活躍していくかということです。
 そうすると、すべての子にその子でなければできない可能性が大きく広がっていることがわかります。
 どの学校に入るかということは、その中のごく小さなエピソードにすぎないのです。
 
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