言葉の森新聞 編集用
印刷設定:A4縦用紙 :ブラウザの文字のサイズ:最小 ブラウザのページ設定:ヘッダーなし フッターなし 左余白25 右余白8 上下余白8
  課題フォルダーのカレンダー訂正のお願い
  10月12日(月)は休み宿題(再掲)
  7月〜9月の賞状を同封
  10.1週の長文のスペイン語の読み方
  構成用紙についてご意見
  9.4週の投稿・パソコン清書についてのご意見
  受験コースの作文でスピードアップをするには
  暗唱の自習が難しい場合は
  楽しかった江戸時代の寺子屋教育
 
言葉の森新聞 2009年10月2週号 通算第1098号

https://www.mori7.com/mori/

森新聞
課題フォルダーのカレンダー訂正のお願い
 10月からの課題フォルダーで11月4日(水)が文化の日となっていました。これは11月3日(火)が文化の日の誤りです。
 課題フォルダーのカレンダーを訂正しておいてくださるようお願いいたします。
 11月4日(休み宿題)→11月3日(休み宿題)
10月12日(月)は休み宿題(再掲)
 10月12日(月)は、休み宿題です。先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時〜午後7時50分。電話0120-22-3987)
 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
 「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/index.php
 「ヒントの池」 http://www.mori7.com/mine/ike.php
7月〜9月の賞状を同封
 10月1週の山のたよりに7月〜9月の賞状を同封することができなかったため、10.2週の山のたよりに同封します。
 6月1週の進級試験で、字数が規定以上、構成・題材・表現・主題の4項目のうち3項目が◎で1項目が○以上、の人には認定証を同封しています。字数賞・自習賞・作文賞・皆勤賞は、金賞10クラウン、銀賞5クラウン、銅賞1クラウン、賞外0クラウンです。認定証は10クラウンです。
 金賞は点数の上位10%、銀賞は10〜20%、銅賞は20〜80%。それ以外は賞外です。
 それぞれの賞で点数がなかった人や、6月1週に在籍していなかった人には、賞状は入っていません。
 なお、3ヶ月の学期の途中から入会された方は、日数の関係で賞状の点数が低くなっております。次の学期からは、正しく表示されるようになりますのでご了承ください。
10.1週の長文のスペイン語の読み方
 小5と小6の10.1週の長文で、フランス語とスペイン語の読み方にふりがながついていませんでした。
 下記のように読んでくださるようお願いいたします。<(_ _)>
 ordinateur(フランス語)→オーディナトゥール
 ordenador(スペイン語)→オルデナドール
(いずれも、計算機やコンピュータという意味)
構成用紙についてご意見
 10月から始めた構成用紙について、いくつかご質問を受けました。
 一つはどうやって使うのかわからないというものです。新しい勉強は、最初から完璧にできなくても構いません。最初のうちは構成用紙を使わなくてもよいと思います。サンプルを見ながら少しずつやっていければよいということで取り組んでいってください。
 
 もう一つは、子供が構成用紙に書くことを嫌がるということです。新しいやり方には誰でも抵抗があります。また子供によっては、作文だけなら簡単なのに、余計な作業が新たに加わったと感じる子もいるかもしれません。この場合も無理なく続けていくことが大切ですから、書きにくければ、しばらくは作文だけでも構いません。
 しかし、学年が上がるにつれて、構成用紙は便利な道具となっていくと思います。ひとまとまりの作文を書くのに構成用紙であれば、慣れてくれば7、8分で書き上げることができます。思いついた短文をちらし書きするだけなので、かなりはやく全体をまとめられるのです。忙しいときでも、「とりあえず構成用紙だけは10分ぐらいで書いておこう」というようになります。1週間後にその構成図を見れば、すぐに作文に直すことができます。
 これがもし最初から作文として書こうとすると、まず1時間はかかります。すると時間がないときは、作文を書き出そうという気が起きません。また、7、8分で作文をそのまま始めて100−150字書いたとした場合、1週間後にその流れの続きを書くことはまずできません。構成図であればすぐに続きが書き出せるのに、作文であると途中からは書き続けられないということなのです。
 構成用紙のこのような利用法を理解するために、今回小学校3年生以上に構成用紙を配りました。
 しかし、最初に書いたように、構成用紙は、無理のない状態でできる範囲で書くようにしていってくだされば結構です。
9.4週の投稿・パソコン清書についてのご意見
 9.4週の清書の仕方は、急な変更でいろいろ混乱があったことと思います。どうも申し訳ありませんでした。
 投稿やパソコン清書については、これまでもずっと4週の新聞に書いていたので、それほど抵抗がないと思いましたが、先生からの指示という形では今回が初めてだったので、投稿やパソコン清書は初めてという人も多かったようです。
 まず、なぜ投稿という形にしたのかということです。以前、父母の方の声で、今の清書入選に対する疑問がありました。この疑問は、結局ごく一部の子しか入選という形にならないというところに原因がありました。なぜ一部の子しか選ばれないかというと、それは、手書きの清書を処理しているからです。アナログで書かれたものはアナログ的な処理しかできないので、時間がかかりまた当然ミスも発生します。デジタルの情報であれば手間もかからずミスもなく、多くの人がよりよく活用できるようになります。そこで今回から清書はパソコンでという形にしたのです。
 もう一つは、言葉の森の清書入選に選ばれるよりも、朝小や毎小や一般紙の方がずっと作文を掲載される確率が高いからです。小学生のころに新聞に作文が載るととてもいい思い出になります。そしてそういう記念に残るような作文は、誰でも必ず年に何回かは書いているのです。新聞に掲載された場合はこちらから連絡もするので、見落とすということはまずありません。
 中学生の場合は、朝小や毎小には投稿できません。ですから、自宅でとっている一般紙などに投稿するといいと思います。その場合一般紙では、原稿を400−500字に縮める必要が出てきます。長い文章を短く縮めるというのは、実はかなり時間がかかります。コツは全体を少しずつ削るのではなく、段落を丸ごとバッサリ削るというような縮め方をすることです。
 しかし、中学生高校生は新聞に載るというよりも、パソコン入力で森リンの点数アップを目指すというところにやりがいを見つけると思います。
 パソコン入力については、小学校4年生ごろからローマ字を覚えて自分で入力できるようになります。最初のころは、タッチタイピングで10本指で入力する練習をしていくように心がけてください。タッチタイピングで書くと、始めのうちは、2、3行(100−150字)しか書けません。しかしこの打ち方に慣れておくと、よそを見ながらでもパソコン入力ができるので、疲労度がぐっと減ります。
 4週の勉強の中心は、読解問題です。これは4本の長文を読むのでかなり時間がかかります。小学校1、2年生は、長文を読んで内容を理解していれば比較的すぐにわかる問題ですが、学年が上がるとだんだん問題が難しくなっていきます。
 しかし中には、小学校高学年や中学生ぐらいになると読解問題を適当にやって済ませるという子が出てくる場合もあります。教室では、50点未満の場合は長文400字を書き写しというようにしています。もちろん50点未満ということはまずありません。このやり方は家庭でもできると思います。
 4週は、読解問題だけでもよいというのが基本です。余裕があれば投稿する、また余裕があればパソコン入力をするということで、これも無理のない範囲で取り組んでいてください。
 保護者の方の中には、これまでどおり手書きで先生にみてもらった方が子供の書く意欲がわくという方もいらっしゃいました。その場合は、それでも構いません。ただし、作文の返却や評価はありませんので、先生から翌週の電話で「この前の清書はこうだったね」というようなお話をする形になると思います。
 しかし、将来的には、できるだけ投稿とパソコン清書という方向にしていってくださるといいと思います。
 
受験コースの作文でスピードアップをするには
 小学校6年生の中高一貫校などの入試作文で、30分800字などの試験課題が課せられる場合があります。高校生の大学入試小論文では90分1000字などが普通ですから、30分800字というのは異常な速さです。このような時間と字数でまともに書ける子はほとんどいません。その結果、大きな差がつくので点数をつけやすくなるということです。
 しかし、これまで言葉の森から入試に臨んだ子供たちは、ほとんどが30分で800字ぐらいの作文を書いてきました。入試では、気合いが入るので練習のときよりも速く書けるからです。
 もちろん、練習のときに速く書く方法もあります。
 しかし、速く書く練習をするのは、試験の前の1−2ヶ月にしておく方がいいと思います。それまでは、時間を計りながら書きますが、速さよりも内容を優先していきます。なぜかというと、内容がよければ、その内容を試験の材料として生かせるからです。
 普段の練習は、実戦のための予行演習ではなく、材料作る準備のための練習と考えておいてください。普段の作文の練習でよい材料とよい表現を蓄積しておくと、それを試験で生かすことができます。試験で速く書くためには、普段の作品で時間を速くするよりも、充実した内容を書くことに力を入れておくことです。
 試験の1ー2ヶ月で速く書く練習をするときのコツは次のようになります。まず第1は、問題を読んだあと、作文用紙の余白に3、4ヶ所の箇条書きでメモをしておくということです。第2は、作文を書いている間は、消しゴムで消さない、書いたところを読み返さない、書くことを考えない、という三つのことを守ることです。第3に、書くことを考えずに書くためには、作文を書いていて書くことに詰まったときに、最初のメモを見ます。メモを見てすぐに書き続けるというやり方をしていけば、途中で考える時間を減らすことができます。第4に、作文の4分の3ぐらいまでの長さはほぼノンストップで書いていきます。途中で話が多少脱線したりずれたりしていても構いません。第5に、作文の結びの4分の1ぐらいに来たときに、初めて全体を読み返してまとめる体制に入ります。まとめる場面では、書き出しの意見とできるだけ対応するように考えるのが大事です。
 このように、ノンストップで速く書く練習は、1、2ヶ月でできます。毎週1回作文を書いている人は、同じテーマで同じ内容の文章を書く練習をする形で、毎日作文を書いていきます。1ヶ月毎日30分で800字を書く練習をしていると、速く書く感覚がつかめると思います。
暗唱の自習が難しい場合は
 現在の自習の暗唱について、いろいろ悩まれている方も多いと思います。保護者の方からの声で、暗唱がなかなかできない、子供が嫌がる、前の1ページの音読の方がよかった、というような声がありました。
 通学の教室では、暗唱の自習がほぼ定着してきましたが、家で長文を10分間暗唱するというのはなかなかやりにくい面もあるようです。もちろん通信の生徒の中でもしっかり暗唱している子もいます。
 そこで、今、(1)無理のないやり方と(2)よりやりやすいやり方とを検討しています。当面、子供が嫌がる、又はなかなかできないという場合は、課題の長文を1日1回音読するというだけでも構いません。1日1回の音読が難しいという場合は、最低限授業の始まる前までに、1回は長文を読んで目を通しておくということでも結構です。
 自習のレベルをいくつかに分けました。これらの組み合わせで、お子様の無理がないやり方でやっていてください。
課題の長文を週に何度か音読する10分間暗唱をする
読解マラソン集もときどき音読又は黙読する10分間暗唱をする
10分間暗唱だけをする
課題の長文を週に何度か音読する読解マラソン集もときどき音読又は黙読する10分間暗唱をする
課題の長文を週に何度か音読する読解マラソン集もときどき音読又は黙読する
課題の長文を週に何度か音読する
課題の長文に目を通しておく
 おすすめは4番5番2番です。
 ただし読書については、できるだけ毎日50ページ以上読むという時間を確保していくといいと思います。

 やりやすい暗唱ということでは、現在暗唱用紙を検討しています。30回の暗唱というのは子供にとってはなかなか難しいようです。たいていの子は暗唱するというよりも、その文章を覚えようとして読むようです。するとなかなか覚えられないので、覚えることが負担になるということになります。暗唱は、ただ反復して100字を30回繰り返す、又は300字を10回繰り返すということでやっていくのが大事です。その繰り返しのツールとして、通学教室では暗唱用紙というものを使っています。子供にとっては、はっきりした枠組みがあったほうがやりやすいと思いますので、いずれ通信の生徒にも配布していきたいと思います。
 勉強で大事なことは、無理なく長く続けるということですから、あまり苦しい場合は自習を休んでもいいということで、できる範囲で勉強を続けていってくださるようお願いします。
楽しかった江戸時代の寺子屋教育
 江戸時代の寺子屋教育では、子供たちは、自由に遊びながら勉強していました。朝の七時半から午後の二時半まで小学校一年生から六年生ぐらいの子が長時間勉強するのですから、おとなしく静かにしていられるわけがありません。

 もし、これらの子供たちをおとなしく長時間勉強させようとすれば、先生が教材を丹念に準備し、学年別に一斉指導する教室を分け、その一方で規律を守らせる仕組みをつくりながら勉強をさせなければなりません。

 江戸時代と同じころヨーロッパで行われていた教育は、少人数の恵まれた家庭の子供たちを対象にした教育でしたが、先生は、ムチを持ちながら勉強を教えるというスタイルでした。それに対して、日本の江戸時代の寺子屋教育は、庶民から武士までさまざまな階層の子供たちが楽しくいたずらをしながら勉強をするという雰囲気でした。しかし、それでいて、当時の日本人の識字率は、七〇から八〇パーセントという世界最高の水準を達成していたのです。(当時のヨーロッパの先進国の識字率は、二〇から三〇パーセントだと言われています)

 日本の寺子屋教育のように子供たちが楽しく騒ぎながら勉強するというスタイルがなぜ可能だったかというと、勉強の方法が、優れた見本を反復して自分のものにするというやり方だったからです。もちろん、深く考える勉強は雑然とした雰囲気の中ではできません。しかし、小学生のころの勉強は、たとえ深い理解を必要とするものであっても、単純な反復練習を通して、深い内容も丸ごと把握するという形でやっていけます。

 だから、江戸時代の寺子屋では、騒いでいる子がいる一方で勉強をする子もいるという自由な雰囲気が可能になり、その中で、多くのすぐれた教育が行われていったのです。


暗いヨーロッパの教育(T_T) 泣いている子も。……先生はムチを持って。


明るい江戸時代の教育(^o^) 騒いでいる子ばかり。先生はうたた寝。
 
ホーム 言葉の森新聞