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  【重要】9.1週作文進級テスト。(再掲)
  【重要】9.1週の作文はファクスでも受付(再掲)
  短時間で書くには―質問に答えて
  中学受験コースでの勉強―ご意見に答えて
  実力がどのくらいついているか―ご質問に答えて
  これからの学力―人格力、創造力、表現力
  読む力、書く力、遊ぶ力
 
言葉の森新聞 2009年9月1週号 通算第1093号

https://www.mori7.com/mori/

森新聞
【重要】9.1週作文進級テスト。(再掲)
 9.1週に、作文進級テストを行います。
 提出が遅れた場合は進級できません。(9月8日ポスト投函まで)
 課題フォルダの字数・構成・題材・表現・主題の●印が全部できていることが合格の条件になります。(表現の項目などで「たとえ」と「ダジャレ」など二つ以上の項目が指定されている場合はどちらかができていればその項目は◎です)。キーワードと字数が採点の基準ですので、指定された字数以上で必要な項目が全部入る作文を書いていってください。中学生以上の時間制限については、今回は採点の基準にしませんが、できるだけ時間内に書き上げる力をつけていきましょう。
 手書きで作文を書く人は、項目ができたところにシールをはっておいてください。
 パソコンで作文を書く人は、キーワードを入れておいてください。
 小学生の場合は、提出する前に、おうちの方が字数と項目シールをチェックしてあげてくださるとよいと思います。
 小学2年生までの生徒は、試験は行いますが、全員進級扱いで先の級に進みます。7月以降に受講を開始した生徒も、試験は行いますが、全員進級扱いで先の級に進みます。ただし、いずれの場合も、賞状は出ますので、できるだけ字数と項目ができるように書いていってください。
【重要】9.1週の作文はファクスでも受付(再掲)
 9.1週に限り、ファクスによる提出も受け付けます。ファクスでの提出期限も9月8日です。ただし、ファクスで提出をする人は、事前にメールアドレスを登録しておいてください。
1、ファクスが正常に送信できているかどうかは、24時間以内にメールと検索の坂で連絡をします。正しく送信できたかどうかを必ずご確認ください。
2、連絡用のメールアドレスは、検索の坂の「ペンネーム 変更」というところで登録できます。既にメールアドレスが入っている場合は、そのアドレスが登録されています。
3、ファクスで送られた作文は、作文の丘にJPGでアップロードされます。作文の返却はありませんが、添削された作文は山のたよりに表示されます。
短時間で書くには―質問に答えて

 小5の保護者の方から、「作文を書くのに時間がかかる。短時間(1時間ほど)で書き上げられるようにするには、どうしたらよいか」というご質問をいただきました。
 以下は、そのご質問に対してのお返事で、父母の広場に掲載したものです。

 小5になると課題も難しくなるので、90分ぐらいかかる子が多いと思います。
 早く書く力をつけるためには、根本的には読む力をつけて実力をつけることになりますが、当面は次のように対処していかれるといいと思います。
1、電話のあと90分以内(60分以内としてもいいです)という時間制限をし、時間が来たら途中であってもそこで終了とする
 
2、書いている間に消しゴムはできるだけ使わないようにする
3、最初に構成図を書いて全体の見通しを決め、作文を書いている間に詰まったら構成図を見て書き続ける(構成図については、9月に書き方の説明をする予定です)

 それから、これは質問の趣旨とは違ってきますので、父母の広場には書きませんでしたが、構成図と音声入力で劇的に速く書くことができます。
 音声入力は、今、通学教室の中学生以上の生徒を対象に行っています。まだ慣れていない子が多く、実際には普通に書くのと同じぐらい時間がかかっています。
 しかし、このやり方に慣れてくれば、1200字の作文を書くのに、構成図10分+音声入力10分の合計20分で済みます。実際には、そのあと編集作業が入りますが、これは時間のあるときにいつでもできます。
 たぶん、大学生や社会人になったときに文章を書く機会があれば、この方法を活用できるようになると思います。
 入試で、時間制限があるのにどう対応するかということについては、また別の機会に書きたいと思います。
中学受験コースでの勉強―ご意見に答えて
 小6の保護者の方から、受験コースに関するご意見がありました。
 以下は、そのご意見に対してのお返事で、父母の広場に掲載したものです。

 受験コースと通常コースに、それほど大きな差はありません。
 違うところは、過去問に合わせた課題で行うことと、先生の評価が厳しくなることです。
 通常の作文では、項目を指示してよくできたところを褒めて実力をつけることが目的ですが、受験の作文では、上手に書いて合格することが目的です。
 数ヶ月で実力は変わりませんから、実力をつけるのではなく、今ある実力でいかに勝負をするかという勉強になっていきます。
 家庭でご協力いただくことは、次のようなことです。
1、課題を見て、似た例や感想などを親子で話して、作文に書く材料を増やしておくこと
2、誤字や誤表記は、二十回ぐらい実際に手で書いて二度と間違えないように覚えておくこと
3、課題として書いた作文を手直しして、同じ課題で同じように書く練習をすること
 勉強の進め方についてご要望やご質問があれば、事務局までお問い合わせください。

 なお、作文については自信があるという子は、次のような勉強をしていくといいと思います。
(1)書くときに消しゴムを使わずに最初から完成した文章を書くように心がけること
(2)勉強が忙しくなっても読書の習慣を維持すること
(3)表現の工夫として、たとえよりも自作名言を入れてみること、などです。
 読書を続けていると、作文や面接の意外なところで、その読書が生きてくるということがよくあります。
実力がどのくらいついているか―ご質問に答えて

 小6の保護者の方から、「よくがんばっているが、実力がどのくらいついているかわからない」というご質問がありました。
 以下は、そのご質問に対してのお返事で、父母の広場に掲載したものです。

 作文は、上手になったかどうかがわかりにくい勉強ですが、学年が上がるにつれて必ず上達しています。
 しかし、小4のころの作文の方が上手で、小6のころの作文の方が下手になったと感じることはだれでもときどきあると思います。
 これは、中学生になると更に顕著で、中学生になると、ほとんどの子が小学生のころよりも下手になったと感じると思います。
 それは、課題が難しくなったために、相対的にうまく書けなくなるからです。
 そういうときでも、気長に自習を続けて褒めてあげていると、更に学年が上がったときにその自習が生きてきてまた上手に書けるようになります。
 上達の目安は、項目とスピードと字数です。小6以上の生徒の場合は、90分以内に1200字の作文を全部の項目を入れて書けるようであれば実力はついています。
 時間がかかる、又は字数が伸びないという場合は、自習や読書などにもっと力を入れていく必要があります。

 なお、父母の広場には書いていませんが、作文力と字数力、語彙力、漢字力の関係は、図のようになります。作文力と相関の高いものから、順に、字数力、語彙力、漢字力となっています。
 作文力と字数力の相関は、かなり高くなっています。特に、小学校中高学年から中学生にかけては、そういう傾向が強くあります。小学校低学年の場合は、作文力と字数力はあまり関係がありません。
 作文力と語彙力の相関は、字数力についで高くなっています。もちろん、例外は多数あります。高校生になると、作文力と語彙力の相関は更に高くなります。
 作文力と漢字力の相関も、ある程度まであります。難しい漢字を自然に使える子は、読む力もあり、作文力もあるということです。
これからの学力―人格力、創造力、表現力
 未来の社会で、これから求められる学力を考えてみました。

 これまでの社会では、限られた入学定員と固定的な社会の階層構造の二つの条件から、知識力を中心とした入学試験が行われていました。その試験に合格すれば、よりよいパスポートが手に入るというような社会の仕組みになっていました。

 しかし、本当は、人間の知識力に点数で差がつくような違いがあること自体がおかしいのです。学校の成績が5段階評価などで分けられるということに、多くの人は慣れて当然のように考えていますが、本来は、ほとんどすべての子供が全教科満点になるような教育をするべきなのです。そして現在、教育技術の発達によって、人間どうしの知識力の差は次第に少なくなっています。やがて、知識の差でテストをするような競争に意味がなくなり、みんながよい成績を取れる社会がやってくるでしょう。

 そして同時に、将来は限られた入学定員ということに意味がなくなるような社会が到来します。それは、インターネットの発達によって、学ぶ場所と時間という制約が大幅に緩和されるからです。そのような時代に、どのような評価が人間に対して行われるのでしょうか。

 これからの知識産業社会の中では、どんな職業でも知識が必要になります。しかし、だからといって、知識が人より多ければ有利になるというわけではありません。それよりも、人格力がその人の評価を決めるというような社会になってきます。人格力とは別の言葉で言えば、勇気や知性や愛や思いやりに溢れた人間であるという力です。そして、これは江戸時代に多くの寺子屋教育によって目指されていた教育の目的でもありました。歴史は一巡して、江戸時代の教育の原点に再び戻るような時代になっているのです。

 しかも、未来の社会では、江戸時代のころの人格力にとどまらない、より豊かな学力を可能にする条件が生まれています。それは、自由な政治体制と、活力ある産業社会の中で、人間が創造力と表現力を発揮して、自分の個性を社会の貢献に結びつけることのできる社会という条件です。

 現在の英語、数学、国語、理科、社会などの教育は未来の社会でももちろん続きます。しかし、それらの学力で試験の点数をつけるというようなことに意味がなくなり、誰でもどの教科にも満点近い成績を取れるような社会がやってきます。そのような時代に必要な本当の学力として、人格力、創造力、表現力を育てていくことを今から考えていく必要があると思います。

 
読む力、書く力、遊ぶ力
 これまでの教育は、知識を覚えることが中心でした。
 しかし、これからの教育技術の発達によって、ものごとを丸ごと把握する力を多くの人が身につけられるようになると、知識力の差は次第に小さなものになっていくでしょう。

 その後の時代に重要になるのが、人格力、創造力、表現力などです。これらは、読む練習と書く練習によって身についていきます。しかし、読み書きの力と同じぐらい重要なものがもう一つあります。それは遊ぶ力です。

 ルソーは、自分が子供のころに本を読みすぎたことが、自分の性格をアンバランスなものにしたと考えていました。その反省から、子供を自然に育てることを重視した教育論を主張しました。

 ルソーの反省は、現代にもあてはまります。子供のころに読む練習に力を入れすぎると、バランスのよい発達ができなくなることがあります。特に現代は、遊び自体が見る遊びになりがちです。テレビ、漫画、ゲーム、インターネットなど、見るだけで体をあまり使わない環境に置かれていると、勉強も読むことが中心で、遊びも見ることが中心になるという偏った生活になります。

 遊びの重要な要素は、手足など体を使って、現実や他の人間と交流することです。この交流によって、読みすぎや見すぎから来るアンバランスを回復していくのです。

 江戸時代の寺子屋の光景を見ると、勉強よりも遊んでいる子の方がずっと多い場面がかなりあります。この勉強と遊びを共存させる仕組みによって、江戸時代は当時の世界最高の識字率を誇りながら、人間的にバランスのとれた教育を行っていたのです。そういうことが可能だったのは、当時の勉強が、筆者や素読の反復という型を模倣することが中心だったからです。

 読み書きの反復学習と遊びの共存という学習の仕方は、夏休みなどの家庭学習について、大きな示唆を与えてくれます。
 今は、塾に行って授業を聞き問題を解いてくるというような勉強をする人が多いと思いますが、そのようなことに時間を使うよりも、気の合った友達数人で遊びながら、音読や暗唱や筆写の反復学習をすれば、手間もかからず、楽しく実力のつく勉強ができます。

 たぶん、将来はそういう寺子屋的な家庭学習をするところが増えてくると思います。

 
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