言葉の森新聞 編集用
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  5月30日・31日は休み
  5.4週は清書
  ネット作文コンクール(熱作)、作品募集中(再掲)
  父母の広場より
  まねをするってよくないこと?(いろは/いた先生)
  「苦手」とのつき合い方(ほたる/ほた先生)
  観点を変えてみる(うさぎ/きら先生)
 
言葉の森新聞 2005年5月4週号 通算第888号
文責 中根克明(森川林)

5月30日・31日は休み
 5月30日(月)・31日(火)は第5週でお休みです。先生からの電話はありません。
5.4週は清書
 毎月第4週は清書です。担当の先生の説明を参考にして、返却された作文の中から自分でいちばんよいと思うものを選び、作文用紙に清書してください。(一度清書したものは、清書しないように注意してください。また、ほかの人の作文を写して清書にすることのないようにしてください)

 清書は、次の月の4週の「山のたより」に掲載されます。
 清書の意義は、次のとおりです。
(1)これまでに書いた作品をよりよいものに仕上げること(小学生の場合は字数を増やす、表現を更に工夫するなど、中学生以上の場合は字数を短くまとめるなど)
(2)他の生徒の清書を読む機会を持つこと(自分の清書を他の生徒に読んでもらう機会を持つこと)
(3)新聞社に投稿する機会を作ること
 このほかに、(4)パソコンで入力する練習をする、(5)他の生徒の前月の清書に対して感想を書く、などに取り組むこともできます。
【注意事項】
◎清書は、黒いペンで書いてください。
(鉛筆だと薄すぎたり、濃すぎたりして、うまく読み取れない場合があります)
◎左上に、バーコードシールをはってください。
◎バーコードシールは、その月のものを、ページ順に、まっすぐにはってください。
◎絵や感想だけの用紙にも、バーコードシールをはってください。
◎1枚の用紙の裏表を同時に使わないでください。
◎独自の用紙を使う場合は、作文用紙と同じサイズにコピーを取り直してください。
(バーコードシールのないものや間違ってはられているものは、印刷日程の関係で翌々月のプリントになりますのでご了承ください)

 新しく教室に入ったばかりの人は、返却されている作文がない場合もあります。また、返却されている作文の中に清書するものがない場合もあります。そのときは、自由な題名で作文を書いて送ってください。
 清書は、2〜5人のグループ(広場のグループ)ごとにプリントして、翌月の4週に、「山のたより」と一緒にお渡しします。この清書は、インターネットの山のたよりでも見ることができます。
 用紙の空いているところには、絵などを書いて楽しい清書にしてください。色はプリントには出ません。
 感想文を清書する場合は、最初の「三文抜き書き」や「要約」はカットするか、簡単な説明に変えておく方が作品としてまとまりがよくなります。
 中学生以上の人が清書を新聞社に送る際の字数の目安は、500字程度です。長すぎる場合は、新聞社の方でカットされて掲載されることがあります。字数を縮めるときは、いろいろなところを少しずつ縮めるのではなく、段落単位でまとめて削るようにしていきましょう。第一段落の要約と第三段落の社会実例は削除し、名言や書き出しの結びなどの表現の工夫も削除し、第二段落の体験実例と第四段落の意見だけでまとめるようにするといいと思います。
 清書は、ホームページから送ることもできます。作文をホームページから送るときと同じように送ってください。

 よく書けた清書は、自分で新聞などに投稿してください。二重投稿になる可能性があるので、教室の方からの投稿はしません。(港南台の通学生徒の場合は、教室から投稿します)
 手書きで清書を書いている人は、その清書をコピーして、原本を投稿用に、コピーを提出用にしてください。
 パソコンで清書を送信している人は、その清書をワードなどにコピーして投稿用にしてください。
 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(ペンネームで書いている場合は本名に訂正しておいてください)
(2)学年
(3)自宅の住所
(4)自宅の電話番号
(5)学校名とふりがな
(6)学校所在地(町村名までで可)
●朝日小学生新聞の住所
104−8433 東京都中央区築地3−5−4 朝日小学生新聞 「ぼくとわたしの作品」係 御中
●毎日小学生新聞の住所
100−8051 東京都千代田区一ツ橋1−1 毎日小学生新聞 さくひん係 御中
ネット作文コンクール(熱作)、作品募集中(再掲)
 日本語作文小論文検定協会では、この4月15日〜5月31日、ホームページでネット作文コンクールを開催します。
 テーマは、父の日母の日にちなんで、「父」又は「母」、又は自由なテーマとします。
 ホームページ上で作文を送信していただき、森リンの点数と学年を勘案して、上位者10名に森リン大賞として図書券5000円をプレゼントします。
 1人何編でも応募できます。一度応募したものを再度修正して応募することもできます。
 朝小・毎小などの外部に発表したものでなければ、普段の作文を送っても結構です。
 言葉の森のみなさんは、ぜひ応募してください。
Http://www.mori7.info/conc/
父母の広場より
山のたよりについて(小4父母)
 山のたよりが重複してプリントされてきますが、不要です。
 5.1週は、前回とまったく同じものが送られて来ましたが、何かの間違いではないでしょうか。
山のたよりは3週間分を表示(教室より)
 山のたよりの講評は、3週間分を表示するようにしています。
 それは、ときどき、作文がまとめて提出されることがあるからです。その週の1週間分だけだと、まとめて提出された古い週の作文が表示されないというケースが出てきます。
 また、休日などが入り、作文の到着が遅れた場合、前の週の作文の講評が入らない場合があります。そのために、同じ内容のものが印刷されていたのだと思います。
 山のたよりはホームページでも見ることができますから、紙資源節約のために、郵送不要という選択もできます。その場合はご連絡ください。
ホームページの利用の仕方(小4父母)
 ホームページの利用の仕方(ポイント)を教えてください。
学習の手引を参考に(教室より)
 言葉の森のホームページは1996年に開設したので、今ではボリュームがかなり大きくなってきました。
 1996年というのは、インターネットの黎明期で、当時はHTMLの表示の仕方にも、接続スピードにもいろいろな限界がありました。当時の技術的背景で作ったページを、インターネットに進歩につれて次々と建て増しする形でホームページを改良していったので、現在かなり複雑なページになっています。
 生徒のみなさんが利用する際のポイントになるページを一つだけ挙げると、検索の坂です。ここから、自分の必要なページにジャンプしていくと使いやすいと思います。
Http://www.mori7.com/kennsaku/
まねをするってよくないこと?(いろは/いた先生)
 みんなは、「まねをする」ということばを聞いてどう思いますか? きっとあまりいい感(かん)じはしないでしょう。
日本人はむかしから「模倣上手(もほうじょうず)」と言われてきました。そしてその言葉にはなんだか悪(わる)い意味(いみ)がこめられているように感じてきました。なぜなら「模倣」ということばの中には「さるまね」とか「二番煎じ(にばんせんじ)」という意味もあるからです。先生も小さいころは人のまねをすることはよくないことだと思っていました。
でもね、大人になってから「まねって大切だな。」と思うようになったのです。なぜならまったくなにもないところから新しいことを生み出すなんてふつうではできないことだからです。新しいことを生み出すためにはまずまねる必要(ひつよう)があると気づいたのです。
 独特(どくとく)な画風(がふう)で知られるピカソですが、模写(もしゃ)をさせたら右に出る人はいないといわれていたのを知っていますか? リンゴ一つをていねいにまねることができてはじめて、新しいものを生み出せるのです。模倣って大切だな、と思わずにいられません。
 新しい課題(かだい)フォルダになって新しい項目(こうもく)が加(くわ)わりました。「書き出しの工夫」や「結びの工夫」などが出てきた学年もあると思います。新しい課題のとき、先生は例(れい)を出すようにしています。この例をそのまま使うのは「まね」だからよくないな、と考(かんが)えている人もいるでしょう。でもね、先にも言ったように「まねる」ということは大切なことなんですよ。まねることで次から自分のものにできるようになります。その次は一工夫することもできます。そしていつのまにか先生の出す例なんて足元にもおよばないことばを思いつくようになります。(これ、本当!)
先生の例だけでなく、第三週の山のたよりで友だちの作文も読んでみましょう。目からうろこが落ちることがあると思います。「な〜んだ、こういうことだったんだ。」というように……。そして次は自分でまねてみるのです。もちろんこの場合(ばあい)、そのままはいけませんよ。盗作(とうさく)になっちゃうからね。(^^ゞ
 「手を加えて新しいものにする」。日本人が得意(とくい)としてきた方法(ほうほう)です。これを使わない手はありませんね。いいと思うことはどんどん自分のものにしてきましょう。(^O^)/

 
「苦手」とのつき合い方(ほたる/ほた先生)


 みなさん、「きらいなもの」って何かありますか。「苦手なもの」、または、「なんとなーくいやなもの」とか。誰でもありますよね。「好き嫌いしちゃいけません。」と言われるけれど、食べものにはよくあるでしょう。ニンジンやピーマンが嫌いな子は多いよね。牛乳が嫌いだと、給食の時は困りますね。ちなみに、私は瀬戸内海沿岸で育ったくせに、生のお魚がだめです。食べられないわけではありませんが、ちっともおいしく感じないのです。煮たり、焼いたりすれば大好きなので、魚自体が嫌いなわけではないのですね。また、ウニやイクラ、カニみそなんかも嫌いです。まあつまり、お金がかからなくていいわけなんですが。
 それから、人でも、「どうも、あの人は苦手」という人がいますね。「あの先生は苦手」だと、その教科の成績がよくならなかったり。それから、「犬は苦手。昔かまれかけたから。」とか、「虫はだめ、さわれない」とか。中には、言葉の森に入会したきっかけが、そもそも「作文は苦手」「読書はキライ」だった人もけっこういるのでは(笑)。これはもう、しかたのないことです。人間に「好き」という感情がある以上、その逆の、「嫌い」という感情もあるのが自然です。
 
 ただ、できれば、本当にできるならば、その「苦手」は、少ない方がいいですよね。もちろん、そのためにとんでもない努力をするのなんて、それこそ「努力はキライ」と言いたくなりますが、ほんの少し、がんばってみて「苦手」が減るなら、その方がいいと思いませんか。
 そのためには、まず、少しの間だけ「嫌い」「苦手」を忘れて、苦手なものとつきあってみることです。「絶対だめだから」と思うのは、もっとずーっとあとからでいいんです。今のところは、しばらく、つきあってみましょう。そして、少しは好きになるために、ほんの少しは努力してみましょう。「いやなヤツ」と思っていた友達が、実はちょっとシャイなことを発見したり、いやみな感じがした先生が、意外に生徒のことを見てくれていることもあるかもしれません。算数の九九だって、覚える前は「こんな大変なこと!」と思うのに、苦労して覚えてしまえば、もう「嫌い」なんて思わないですよね。
 
 中国の言葉に、「転んだところで立て」というのがあるそうです。私はなんとなく、この言葉が好きです。転んだら、まず、周りをよく見てみよう。なぜ転んだのか、何につまずいたのか、ゆっくりと考えよう。そうして、次から転ばないためには、どうすればいいのかを考えよう。そうすれば、もう、こわくないんです。「あの道はいやだから、次からは通らないようにしよう。」というのは、あまり解決になりませんね。それをくり返していると、しまいに、通る道がないなんてことにもなりかねません。
 みなさんも、若さのパワーで(笑)、「好き」をどんどん増やしていってください。
 
観点を変えてみる(うさぎ/きら先生)
☆ ★。.:*:・"゜☆
 みんな、言葉の森の最初の一歩は体験学習でしたね。作文の勉強を始めるとき、一番最初の作品は自由にテーマを決めてもらいます。とくに見つからないときは「今日のこと」で書いてもらうことにしています。中学生以上の場合は「私の長所・短所」「うれしかったプレゼント」など一般的な題名課題の作品を書いてもらいます。ところが、これがけっこう難しかったりするようです。
 すらすら書けない人達にはこういった理由があるみたいです。
「だって、今日はいつもと同じだったもん。」
「長所なんてないから。」
「プレゼントって、たいしたものじゃないから。」
 自分のことなんてつまらないと言うのです。でも、その「自分しか知らないこと」を伝えることが、作文のいちばんのおもしろさなのです。自分しか知らないことは、ほかの人には「新しいこと」ニュースです。自分の言葉で書くチャンスなのです。
 「いつもと同じ」というのなら、その「いつも」を伝えましょう。
例えば・・・「今日、わたしはおきて、いつものように、朝ごはんを食べました。」
 さて、どうやって起きたのかな。目覚まし、鳥のこえ、それともお母さんの声。朝はパンかな、ごはんかな。朝は家族そろって食べるのかな? 時間はたっぷりあるのかな。「いつものように」という七文字はじつはとっても複雑なことがわかってきます。
 「いつも」のどこを説明すればいいのかわからないときは、だれかに質問をしてもらえばポイントがつかめます。そのためにも、小学生は作文を書く前にお家の人といっぱいお話してみましょう。中学生以上の人なら、その作業を自問自答できますね。

☆ ★。.:*:・"゜☆
 学習が進むと感想文の課題に悩む人がふえてきます。小学生は月の3週目(高学年は2.3週)中学生以上では毎週、長文を読み取って意見文を書きますね。
 なやむ声はこんな感じです。
「わたしには似たようなお話なんてありません。」
「自分の体験なんて、わすれた。(忘れたことにしたい。笑)」
 自分の考えを裏付けるための説明の部分が苦手だと言うのです。
 確かに長文の題材と全く同じ体験をしている人はめったにいません。まずは、にている場所(観点)を決めていくといいですね。
 例えば、4年生の課題では「ことわざ」をあつかっています。似たような話にもいろんな観点があります。
・「ことわざ」をいかしてうまくいった話 ・「ことわざ」を知らなくて失敗した話 ・だれかが「ことわざ」通りになってしまったのを見た話 ・学校などで「ことわざ」をならったことがあるという話 ・お家の人から「ことわざ」を聞いたことがあるという話 ・読んだ本のなかに「ことわざ」そっくりの話をみつけたこと
 こうやっていくと、きっと「似た話」は見つかりますね。
 また、中学生以上になると、自分の体験なんてはずかしくて書きにくいといった場合があります。そんなときこそ読書体験がものを言います。読んだ本の中から使えそうな話を引用しましょう。他の人の体験を借りるということです。
 引用もくりかえしやっていると、使い勝手のいいエピソードが見つかって自分の秘密兵器になりますよ。同じ話も「見方」をかえると様々なテーマで使えるものです。

☆ ★。.:*:・"゜☆ 
 今回の話題は「観点を変えてみる」とうことでした。ぜひ、こころがけてやってみてくださいね。さいごに、数学のおもしろい講義で有名な先生のひとことを引用させていただきます。
 「こんなふうに何でも角度を変えて眺めると、新しい見方が得られる。そのためには感性を磨いて、頭をしなやかにすることが大事。それにはいろんな本を読もう。先人たちの知恵は、あなたたちの血肉となり、いつか人生を切り開く力になるから。」(秋山仁)
   
 
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