高校受験作文の解説集(学問)




 第一段落は、状況実例と意見。「私たちは、ともすれば毎日決まりきった日常生活を過ごしているように思いがちだ。しかし、そう思うのは、新しいものを発見する自覚がないからだと思う。私がそれを実感したのは、旅行に行ったときだ。新しい街に着くと、いろいろなものが新鮮に見える。あるとき、赤い郵便ポストを見て、つくづくきれいだなあと思った。しかし、私の住んでいるところにも、そういう郵便ポストがあるのを思い出し(などと具体例)……。私は、常に何かを発見するような新鮮な気持ちで生きていきたい。」など。
 第二段落は、方法1。「そのためには、まず第一に、生活に余裕を持つことだ。時間に追われるような生活からは、新しい発見は生まれにくい。小さいころ、私は虫が好きで、よく近所の公園で、アリの動きなどをずっと見ていたことがある。そのときに気がついのは……。」など。
 第三段落は、方法2。「また、第二には、個々人の小さな発見を大事にするような社会を作ることだ。ダーウィンは、勉強の面では兄弟よりも出来が悪く、ある意味で落ちこぼれの子供だった。しかし、ビーグル号に乗って……。」など。
 第四段落は、反対理解と意見。「確かに、日々同じような生活をきちんと過ごすことも大切だ。電車やバスの運行も、そういうルールで動いているから、みんなが安心して利用できる。しかし、そのような生活の中でも、新しいものを発見しようとする気持ちを持ち続けることは大切だ。私は、これから……。」など。



 第一段落は、実例と意見。「学問には、分析と想像が必要だと言う。これは、私たちの身近な勉強や生活にも当てはまる。例えば、スポーツの世界でも、試合に勝つためにはまず相手を分析する必要がある。しかし、その分析から自然に答えが出てくるわけではない。当日、どういう作戦を立てて臨むかは、想像の力を借りる必要がある。そして、大事なのは、この想像力だ。」など。
 第二段落は、その理由。「なぜ、想像力が大事かというと、現実の世界は、知識と理屈による分析だけではカバーできない不確定な要素があるからだ。ニュートンは、自分の学問を、世界という広い海を前にして小さな砂浜で遊んでいることにたとえた。こういう謙虚さが、新しい学問を生み出す背景にあったのだ。……」など。
 第三段落は、その方法。「では、想像力を持つためには、どうしたらよいのだろうか。それは、幅広い教養を持つことだと思う。学問の世界の新しい発見は、往々にして予想外のミスのようなところから生まれている。その予想外の出来事を、意味あるものと考えるためには、専門の学問を超えた知識が役に立つことが多いはずだ。……」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、正確な分析は、学問研究の基礎だ。しかし、分析だけで終わったのでは、学問に進歩はない。新しい発明や発見のためには、想像力が欠かせない。そして、その想像力は……」など。



 第一段落は、実例と意見。「読書は、人間の経験を広げる力を持っている。私は、子供のころ、『十五少年漂流記』を何度も読んだことがある。だから、実際に漂流したことはもちろんないが、そういう事態に陥ったときの人間のとるべき行動について多くのことを経験している気がする。このような経験は、一見飛躍があるように見えても、私のこれからの学問研究に役立つのだと思う。……」など。
 第二段落は、その理由。「その理由は、人間は自分の人生の経験だけでは、必要なこをと学びきれないからだ。杉田玄白は、西洋の医学書を苦労して翻訳した。その翻訳があったから、後世の医学に志す人は、もっと先に進むことができた。このように、先人たちの知恵が本に詰まっているとすれば、本を読むことは私たちの学問研究の出発点になると言ってもよい。……」など。
 第三段落は、その方法。「では、そのためにどうしたらよいかというと、読書を自分の人生に欠かせないものとして位置づけることだ。私たちはともすれば、日々の勉強や遊びや仕事に追われ、読書を後回しにしてしまいがちだ。私の父は、毎晩遅くまで仕事をしているが、休みの日などはよく本を読んでいる。私も、そのように、読書を自分の生活の中に組み込んでいきたいと思う。……」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、学問の研究には、実験や調査やその結果に基づく思索など、読書以外の多くのものが必要だ。しかし、読書という幅広い知識の裏付けがなければ、自分の力だけの学問研究は浅いものになってしまうおそれがある。本を読むということは……」など。



高校受験作文の解説集(学校)




 第一段落は、状況実例と意見。「私たちは、ともすれば毎日決まりきった日常生活を過ごしているように思いがちだ。しかし、そう思うのは、新しいものを発見する自覚がないからだと思う。私がそれを実感したのは、旅行に行ったときだ。新しい街に着くと、いろいろなものが新鮮に見える。あるとき、赤い郵便ポストを見て、つくづくきれいだなあと思った。しかし、私の住んでいるところにも、そういう郵便ポストがあるのを思い出し(などと具体例)……。私は、常に何かを発見するような新鮮な気持ちで生きていきたい。」など。
 第二段落は、方法1。「そのためには、まず第一に、生活に余裕を持つことだ。時間に追われるような生活からは、新しい発見は生まれにくい。小さいころ、私は虫が好きで、よく近所の公園で、アリの動きなどをずっと見ていたことがある。そのときに気がついのは……。」など。
 第三段落は、方法2。「また、第二には、個々人の小さな発見を大事にするような社会を作ることだ。ダーウィンは、勉強の面では兄弟よりも出来が悪く、ある意味で落ちこぼれの子供だった。しかし、ビーグル号に乗って……。」など。
 第四段落は、反対理解と意見。「確かに、日々同じような生活をきちんと過ごすことも大切だ。電車やバスの運行も、そういうルールで動いているから、みんなが安心して利用できる。しかし、そのような生活の中でも、新しいものを発見しようとする気持ちを持ち続けることは大切だ。私は、これから……。」など。



 第一段落は、状況実例と意見。「私たちの周りには、さまざまな権威が溢れている。それは、学者の意見であったり、マスメディアの情報であったりする。しかし、それらをただ鵜呑みにするだけでは、自分という人間を他人に信頼してもらうことはできない。私たちのクラスでは、時々話し合いを行うが、私はできるだけ自分の意見を言うようにしている。結果的にそれがあまりいい意見ではなかったとしても、自分の考えを表現することによって、他人からの信頼も得られるのだと思う。私は、他人との関わりの中で、自分の考えを表現する生き方をしていきたい。」など。
 第二段落は、方法1。「そのためには、第一に、大きな目的を考えることだ。例えば、クラスの話し合いでも、クラス全体の利益を考えて意見を述べる必要がある。そうすれば……」など。
 第三段落は、方法2。「第二には、表現の前提をなる勉強をしっかりすることだ。例えば、政治について自分の意見を言いたいのであれば、その政治についての知識を確実なものにする必要がある。……」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、人間には、他人の考えを吸収することも必要だ。相手の考えていることを読み取り、それを受け入れようとする姿勢ももちろん大切である。しかし、更に大事なのは、自分というものを表現することだ。他人との関わりの中では、自分を表現することによって初めて……」など。



 第一段落は、説明。「私は、中学生時代に、バスケットボール部に所属していた。中学2年生のときは、部長になり、そこで多くのことを学んだ。……」など。
 第二段落は、展開1。「その中でも最も苦労したのは、上級生と下級生の和を図り、強いバスケットボール部を作ることだった。それは……」など。
 第三段落は、展開2。「私は、この経験を高校でも次のようにして生かしたいと思っている。まず第一は、何ごとも前向きに考えて取り組むことだ。例えば、高校に入れば勉強も難しくなるだろう。苦手に思う科目も出てくるかもしれない。しかし、苦手だからといって、そこから逃げていては自分は成長しない。……」など。(できるだけ、勉強面のことを中心に書くとよい。)
 第四段落は、一般化の主題でまとめ。「高校時代とは、自分の将来の土台となる大切な時期だ。この時期に学んだり経験したことが自分の血となり肉となる。私は、将来、自分の得意分野を生かして独立したいと考えている。そのときに大事なことは……」など。



 未来のことを長く書くのは難しいので、自分の過去の経験に結びつけて書けるような未来のことを書く。



 第一段落は、説明。「私がいちばん鍛えたいと思っているのは、人間の幅を広げることだ。そのためには、自分と異なる考え方や価値観を持つ人とも積極的に付き合うことではないかと思う。それは……」など。

 第二段落は、展開1。「私は、中学生時代に、生物部に入っていた。そこで、他校との共同研究をしたことがあった。そこで、同じ中学生でも、いろいろな考えを持っていることがわかり、そこで知り合った人とは今でも時どき連絡をとっている。私は、この経験から、いろいろな人と親しくなることが……」など。

 第三段落は、展開2。「私は、この経験を高校でも次のようにして生かしていきたいと思っている。まず第一に、理系や文系の区別なく、あらゆる教科の学習に力を入れることだ。高校時代は、自分の教養の土台を形成する大事な時期である。だから、勉強面でも……」など。

 第四段落は、一般化のまとめ。(「鍛える」というキーワードを入れて)「高校生時代は、人間にとって、自分を自覚的に鍛える最初の時期だと思う。私は、将来、アジアを中心とした海外で自分の仕事をしていきたいと思っている。そのためにも……」など。



高校受験作文の解説集(社会)




 最優先のものと考えるよりも、自分が予備知識を持っていて論じやすいものを再優先のものと考えるとよい。

 第一段落は説明。「私が現代の社会で再優先に取り組むべきだと考えるのは、インターネットが普及した世界における人間の生き方だ。インターネットは便利な面もあるが、同時に社会にマイナスの面も生み出している。そのマインスの面を克服することがこれからの社会の課題である。」など。
 第二段落。方法1。「第一に大切なのは、ネット上の生活と現実の生活とのバランスを取ることだ。今日では、ほとんどすべての情報がネットで手に入るため、自分の目で見、耳で聞く情報がおろそかになる面がある。私は、自分で調べたい事があるときは、ネットの情報を調べるのはもちろんだが、それ以上に人に直接聞くようにしている。」など。
 第三段落は、方法2。「第二に、デジタルデバイドに対する対策を進めることだ。インターネットがこれほど普及していても、世の中には、老人や弱者、ネット環境のない人などもまだ多数いる。それらの人と、ネットを自由に利用できる人との格差を縮めることが重要だ。デジタル利用の格差をなくすためには、学校教育の中でもネットを使う方法を教えていく必要がある。私はよくパソコンの使い方の新しい情報を知ると、父や母に教えて感謝されている。」など。
 第四段落は、まとめ。世界には、さまざまな問題がある。ネット環境の活用もそのひとつだ。ここで大事なことは、課題を論じるだけでなく、その課題を解決していくのも私たちの役割だと考えることだ。私はこれから……。」など。



問1は略。

 1文を50字と考え、150-200字なら3、4文でまとめる。

 日本の青年は、友達との友情を重視し、一般的・基礎的教養を身につけることを、他の国と比べるとあまり重視していない、など。



問2

 第一段落は、説明。「日本の青年は、他の国の青年と比べると、学校に通う意義として友達との友情を挙げる人が多い。一方、教養を身につけるという意義は、相対的に低い。これだけを見ると、日本の青年は、学校に勉強をしに行くのではなく友達と遊びに行くと否定的に受け取れるかもしれない。しかし、内田樹氏の述べるように、人間は自分が学ぶことのできるものしか学ばないと考えたらどうだろうか。……私は、学校に通う意義は、ただ勉強を身につけるだけでなく……ではないかと思う。」など。

 第二段落は、方法1。「そのためには第一に、学ぶということを幅広く考えることだ。私は、ロボット作りに関心があり、学校の定期テストの最中でも、気になる展示会などがあると見に行くにようにしていた。それは、学校の成績にはプラスにはならなかったが、大きな視野で見ると、……」など。

 第三段落は、方法2。「第二には、今の学校のあり方を、受験のための予備校のようなものではなく、もっと余裕のあるものにすることだ。そのためには、現在のインターネットの技術はもっと活用されてよいと思う。既にアメリカでは、誰でもが無料で自由に学べる優れた教材や授業がインターネットさえあれば手に入るようになっている。……」など。

 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、学校の本来の意義は、これまでの人類の知的遺産を次世代に伝えていく場である。しかし、私たちは、そのような枠にとらわれることなく、自分自身を成長させてくれるものを幅広く考えていく必要がる。私はこれから……」など。



問1は略。
 自分が自主的に判断しているつもりでも、他人からの影響を無意識のうちに受けていることが多いということが書いてあればよい。

問2
 第一段落は、説明。「人間は、周囲の人の影響を受けやすい。(A)の文章に見られるように、アメリカの心理学者の実験によると……。だから、(B)の文章にあるように、私たちは、真実は多面体なのだと自覚する必要がある。」など。
 第二段落は、意見A。「現代のメディア、大きな影響力を持っている。特に、日本では、新聞、テレビ、広告などのメディアが数社に絞られているため、報道も自然に横並びのものになりやすい。このため……。しかし、これは国民の意識を一つの方向にまとめるのに役立っているとも言える。例えば、禁煙運動や、ゴミの分別収集は、日本では急速に普及した。……」など。
 第三段落は、意見B。「しかし、このことがマイナスに作用することもある。それは、多様な少数意見が出にくくなることだ。これからの社会では、誰もが創造的に自分の仕事に取り組むことが必要になってくる。そのためには、多様な意見を許容する社会であることが前提にある。幸い、インターネットでは、玉石混交であるとは言うものの、これまでのマスメディア中心の社会では表に出ることのなかったであろう意見が次々と知られるようになっている。……」など。
 第四段落は、総合化の主題でまとめ。「このように考えると、大事なことは、メディアの側にあるのではなく、それをどう受け止めるかという私たちの姿勢の中にあることがわかってくる。私は、これから……」など。



問一は略。
 150字を目安に、3文程度ですばやくまとめる。

問二
 「生きるために必要なもの」は反対理解の第四段落に。
 「文化」「遊び」のキーワードは、それぞれ第二、第三段落に、というふうにあらかじめ見通しをつけておく。
 第一段落は、説明。「世の中には、余分に見えるものも多い。しかし、その余分なものによって、私たちの心は豊かになり……」など。
 第二段落は、実例1。「その例の一つに、噴水がある。噴水の水は、飲むためのものでもないし、畑を潤すためのものでもない。強いて言えば、文化のための水と言ってもよいのではないだろうか。私たちは、噴水を見るときに、その経済的役割よりも、文化的役割を……」など。
 第三段落は、実例2。「もう一つの例は、音楽だ。(スポーツでも、ファッションでも何でも可)……。そこに流れているものは、仕事に役立つ何かではなく、むしろ遊びの精神だ。……」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、生きるために必要なものは、人間社会の土台である。しかし、人間は、必要なものだけで生きているのではない。余分なものがあるということは、その余分なものを通して、相手に喜んでもらいたいという気持ちがるということだ。そういう互いの思いやりによって、人間社会は豊かになってきた。……」など。



高校受験作文の解説集(人生)




 象徴的な課題と考え、生き方に結びつけて書くとよい。
 第一段落は、実例と説明。「私たちの生活には、多くの無駄がある。しかし、その中にいると、無駄に気づかないことも多い。例えば、毎年のようにモデルチェンジする携帯電話などがその例だ。……。私たちは、もっと無駄を省いた生き方をしていく必要がある。」など。
 第二段落は、方法1。「そのために第一に大事なことは、自分の生活にとって最も大切なものは何かということをいつも自覚していることだ。例えば、私は、問題集などを1冊を何度も繰り返し解くようにしている。新しいものに次々と手を出すと、結局、自分の身につけるという肝心なことを忘れてしまうからだ。……」など。
 第三段落は、方法2。「第二には、社会全体が、利益中心の考え方ではなく、人間本位の考え方をするように変わっていくことだ。商品の中には、付加価値を高めるということで、不要な飾りをつけて売られているものも多い。それは、……」など。
 第四段落は、反対理解と結び。「確かに、無駄と思われるものの中には、人間の心の豊かさを支えているものもある。例えば、公園の噴水などは、無駄と思われるかもしれないが、そこに集う人たちの心を潤す役割がある。しかし、今私たちの周囲にある無駄の多くは、省いた方がより人間的な生き方になると思われるものが多い。私はこれから……」など。



 第一段落は、実例と意見。「私が初めて、自分というものを考えたのは、○○に失敗したときのことだ。私は、その○○にはほぼ完全とも言えるほどの自信があったが、結果は……だった。私は、そのとき、自分と向き合うことによって、多くのものを学んだ。……」など。
 第二段落は、方法1。「このように、自分に向き合うために大事なことは、第一に、真剣に何かに取り組むことだ。自分が全力で取り組んだものであれば、そこから必ず得るものがある。私の父は、若いころ……(などと実例)」。
 第三段落は、方法2。「また、第二は、社会全体が、自分をふりかえることのできる余裕のある環境を提供することだ。今の社会では、次々と刺激になるものが現れ、私たちはその変化に目を奪われがちだ。外側に関心が向くとき、内側への関心はどうしてもおろそかになる。例えば……」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、世界には、外に向かって行動を必要とするものも多い。例えば、世の中の改革などは、社会に対する問題意識を持たなければ生まれない。しかし、私たちは……」など。



 第一段落は、授業の実例。「私が最も印象に残った授業は、○年生のときに教わった○○の教科の授業だ。その授業は、教科書に沿った知識を学ぶだけでなく、それを実際の社会の現実にあてはめるという形の授業だった。私はそこで……」など。
 第二段落は、論点1。「私が、この授業を通して学んだことは、知識は現実と結びつけて初めて生きたものになるということだった。例えば、世の中には恵まれない人がいるということを頭でわかっていても、その人たちに実際に接してみなければ本当の実感はわかないはずだ。……」など。
 第三段落は、論点2。「私は、この授業で学んだことを、自分の生活でも生かすようにした。つまり、何かを学んだら、できるだけ自分で現実の経験と結びつけるようにすることだ。例えば、私は国語の教科書で○○○○の文章を読んで感銘を受けたことがあった。そこで、早速図書館に行き、その著者の本を何冊か借りて読んでみた。こういう現実の経験によって、自分の世界がより広がった気がする。……」など。
 第四段落は、まとめ(自作名言も)。「授業とは、ただ受け身で聞くものではなく、自分から進んで学び取るものだ。私はこれから……」など。



 第一段落は、説明。「物事の学び方には、いろいろな方法がある。大きく分ければ、その方法には、知識や理論を通して学ぶやり方と、体験と通して学ぶやり方とがあるのではないだろうか。例えば、数学の問題の多くは、公式をあてはめて、公式の組み合わせで解くものだ。一方、理科や社会の教科の中には、実験や調査などで自分の体験の裏付けを持つことによってより理解が深まるものもある。……」など。
 第二段落は、意見A。「体験を通して学ぶことの長所は、実感がわくために、その学んだ結果が確実に自分の身につくことだ。例えば、私は、小学生のころ面積の勉強をするときに、実際に校庭の広さを測るような授業を受けた。この経験によって、アールとかヘクタールという普段使わない単位が、自分の身近なものに感じられるようになった。同様に、物の体積や重量に関しても……」など。
 第三段落は、意見B。「しかし、体験を通して学ぶという方法には短所もある。それは、問題が高度になったときは、体験を生かせないこともあるからだ。例えば、小惑星探査機「はやぶさ」の軌道の計算などは、試しにやってみて試行錯誤で修正するというわけにはいかないから、事前の緻密な計算が必要だったはずだ。また、体験による学び方は、ひとつの体験だけを一般化してしまう危険性もある。『群盲象を撫でる』という言葉には、特殊な体験を一般化することへの警鐘が含まれている。……」など。
 第四段落は、総合化のまとめ。「このように考えると、体験による学び方そのものに、長所や短所があるのではないことがわかる。勉強の目的は、結果を出すことだ。正しい結果に到達するための方法の一つとして体験があると考えるならば、大事なことは、体験を生かすことだ。その体験を生かすことの中には、体験を過大評価しないということも含まれる。私はこれから……」など。



高校受験作文の解説集(海外)




 二つの異なる意見があるときの論じ方は、意見A、意見B、総合化したCという形が書きやすい。

 第一段落は、説明。「アメリカ人の友達と話すときにファーストネームで呼び合うのはいいが、その場にいる日本人の友達に話すときにどう呼ぶかということについて、二つの考えができる。」など。
 第二段落は、意見A。「ひとつは、アメリカ人に合わせて、日本人どうしもファーストネームで呼び合うことである。これは、アメリカ人の友達の習慣に合わせることで、その友達が過ごしやすいようにする配慮の一つとも言える。『郷に入っては郷に従え』という言葉があるが、周囲の環境に柔軟に合わせることがスムーズなコミュニケーションの基礎になる。例えば、私たちは目上の人と話すときは敬語を使い、同年代の友達と話すときはざっくばらんな言い方をする。……」など。実際の具体例を入れて長く書く。
 第三段落は、意見B。「しかし、日本人は日本人の習慣を守るべきだという考えもある。日本人どうしは姓を呼び合うという習慣があるということを知ることは、アメリカ人の友達にとってもいい経験になるはずだ。また、自分流のやり方を貫くことは、信頼感の基礎ともなる。例えば、……」など。
 第四段落は、まとめの意見C。「このように考えると、日本人どうしがファーストネームで呼び合うか、姓のさん付けで呼び合うかということは、表面的な問題であることがわかる。大事なことは、どういう呼び方で呼ぶかということではなく、相互の信頼関係を築けるようなコミュニケーションをどうとるかということだ。それは、呼び方よりも話の内容に深く関わっている。話の内容を充実させることを第一に考えれば、呼び方もそのときの状況によって自然に決まってくると言えるのではないだろうか。」など。



 第一段落は、説明。「国際化ということで大事なことは二つある。一つは相手の文化を理解すること、もう一つは自分の文化を正しく相手に伝えることだ。」
 第二段落は、意見1。「相手の文化を理解する点で、語学力のあることは大きな条件となる。例えば、私はこの夏に英語の本を読んだが……」など。
 第三段落は、意見2。「また、自分の文化を外国の人に知らせる点でも、語学力のあることは大きな条件となる。私は海外の友達と文通をしているが……」など。
 第四段落は、まとめ。「以上のように考えると、外国語に堪能であることは、国際化の最初の大きな条件である。しかし、その外国語を通して、何を学び何を伝えるかという中身が本当の目的である。つまり……」など。



 設問が具体的なときは、設問の流れやキーワードに沿って書く。

 第一段落は、心がける点。「ホームステイに外国の生徒を招くときに大事なことは、相手の文化と日本の文化の違いが、相手にとって負担にならないように配慮してあげることだ。例えば、食卓に箸しか置かれていなければ、外国の生徒は食事に不自由するだろう。また、日本人は、靴をぬいで生活するということなどをあらかじめ伝えておけば、不要なトラブルを少なくすることができる。私もホームステイに行ったとき……」など。
 第二段落は、日本の何を伝えるか。「日本の何を伝えるかということについては、やはり外国との違いを中心にするが、その中でも生活を通しての違いを理解してもらう必要がある。つまり、日本の観光名所を見せるようなことももちろんあってよいが、それ以上に日常生活で日本文化を伝えることが大切だ。そのためには、日本人にとっては当然になっている動作や習慣についても、相手のために説明することが必要になる。例えば……」など。
 第三段落は、どんな準備が必要か。「以上のことを考えると、物の準備ももちろん必要だが、それとともに自分自身や家族が日本文化の特徴を学んでおく必要がある。そのために……」など。



 第一段落は、説明。「これまでの日本は、欧米からいろいろなものを吸収することが国際化であるかのように考えてきた。しかし、これからの社会では、日本のよい面を世界にアピールすることが国際化の中心になる。世界に誇れる日本文化を私は二つ考えている。」など。
 第二段落は、展開1。「第一は、自然の豊かさと、その自然と調和した生活や文化だ。欧米の文化では、自然は征服の対象と考えられていることが多い。それに対して日本では、自然は人間の生活の中に溶け込むものとして考えられている。例えば、私の家では夏によく打ち水をする。それは……」など。
 第三段落は、展開2。「第二は、他の人と共感する文化だ。欧米では個人主義の原理が根付いているが、日本では個人主義に徹する人は少ない。だから、意見の食い違いがあるときも相手に合わせようと努力することが多い。それが、日本の社会の治安のよさを支えているとも考えられる。」など。 
 第四段落は、まとめ。「文化には、それぞれ個性がある。どの文化が優れているということはできない。しかし、だからこそ、これから日本は日本文化のよさを世界に広げていくことが……」など。



高校受験作文の解説集(科学)




 第一段落は説明。「科学のブラックボックス化はさまざまな分野で進んでいる。例えば、自動車も昔は内燃機関の理屈を知っていれば、個人が故障の箇所を見つけたり修理することもできたと言われている。しかし、今は故障があっても、ICチップを丸ごと取り替えるだけの修理になっている。同様に、パソコンも、昔は個人がいろいろな工夫をしてチューンアップをしていたが、今はできるだけ個人が設定を変えられないようになっているらしい。つまり、私たちは、高度な科学技術製品を与えられたサルのような立場になっているのである。……」など。
 第二段落は、その原因。「科学技術のブラックボックス化は避けることができない。例えば、私たちは自分が発見したわけでもない三平方の定理を使って、数学の問題を解いている。また、日常生活でちょっとした計算をするときも、筆算をするようなことはなく、手近な電卓を使う場合がほとんどだ。また、政治の世界でも、有権者が見ることのできるものは、公約という表面だけで、それがどう実現されるかという肝心の中身はブラックボックスである。高度に複雑化した社会では、そこまでの判断をする余裕のない人の方がはるかに多い。ブラックボックス化は、社会の進歩に伴う不可避の現象なのだ。」
 第三段落は、対策。「だから、対策は、教育にかかっている。ひとつは、学校教育の中で、理科や社会の分野についての基礎をひととおり学んでおくことだ。そして、もうひとつは、社会人になっても幅広く教養を育てる努力を惜しまないことである。私の父は、よく「ニュートン」という雑誌を買ってくる。それは仕事に役立つものではないと思うが、自分の知的好奇心から読んでいるらしい。国民ひとりひとりが幅広い教養を持つことで……」など。
 第4段落は、まとめ。「確かに、昔ながらの誰もが実感的に把握できる素朴な世界というものは魅力的だ。しかし、人類の進歩はそういう牧歌的な世界に留まることはできない。私たちは、科学技術のブラックボックス化と並行して、そのブラックボックスに疎外されないたくましい知識を持っていくべきだ。私は、これから……。」など。



 第一段落は、説明。「アインシュタインが直面した、科学の成果とリスクの問題は、現在更に範囲を広げて私たちの生活にも影響を及ぼすようになっている。例えば、バイオテクノロジーのような分野である。遺伝子操作によって確かに、病虫害に強い品種や収穫量の多い品種はできたかもしれない。しかし、それらの食物が実際に食卓にのぼるようになっても、その遺伝子操作が長期的にどういう影響をもたらすかという研究は進んでいない。」など。
 第二段落は、対策1。「大事なことは第一に、科学研究を閉ざされた環境で行うのではなく、常に情報をオープンに公開する中で行うことである。そのためには、科学者が自分たちの研究の内容を国民に分かりやすく伝えることが必要になる。それは、科学者の立場からすれば、遠回りの時間と見えるかもしれない。しかし、そういうオープンな環境を通じてこそ、科学は人間の幸福に結びつく形で発展できるのではないだろうか。……」など。
 第三段落は、対策2。「第二は、私たち国民ひとりひとりも、もっと科学に対する関心を持つことだ。科学者が説明することを理解でき判断できる国民でなければ、科学の暴走が生まれそうになったときに、それを正しく軌道修正することはできない。今の高校生の勉強は、大学入試に合わせて、自分の受験する科目だけに絞る傾向にあるようだが、社会に対する責任を考えるともっと幅広く学ぶ必要がある。……」など。
 第四段落は、まとめ。「確かに、科学の発達がもたらした弊害の大きさを考えると、科学の進歩を否定したくなる人たちの気持ちも理解できる。しかし、人間の向上心や知識欲は止めることができない。だとすれば、私たちは科学をできるだけ上手にコントロールしていく必要があるのではないか。私はこれから……。」など。



 数値を入れることと、自分の知っている外来生物の例を挙げることを忘れずに。

 第一段落は説明。「資料1によると、セイヨウオオマルハナバチの生息数は、1996年のころにはほとんど見られなかったが、2004年あたりから増加しはじめ、2007年には100近くの市町村で生息が確認されるようになった。また、資料2によると、2003年から2005年にかけてセイヨウオオマルハナバチの割合は、53.0パーセントから74.5パーセントへと増加しているが、その一方で、日本にもともと生息していたエゾオオマルハナバチは23.4パーセントから8.2パーセントへと激減している。」など。
 第二段落は、実例1。「外来生物が、日本の在来種を圧迫している例として、セイタカアワダチソウが挙げられる。最近では、在来種のススキが盛り返しているようだが、まだセイタカアワダチソウが生い茂っている空き地も多い。・・・・・・」など。
 第三段落は、実例2。「もう一つの例として、ペットが野生化したアライグマ、ブラックバス、カミツキガメなどの例がある。これらの外来生物によって日本にもともとある生態系が破壊されている。・・・・・・」など。
 第四段落はまとめ。「確かに、国際交流が盛んになるにつれて、外来種が日本に入ってくることはやむをえない面がある。しかし、生態系のバランスが崩れると、日本に昔からいる種が絶滅してしまうこともあり得る。外来生物の利用は、厳重なコントロール下で行う必要がある。・・・・・・」など。



 第一段落は、状況実例。「遺伝子組み換え作物は、年々増加し、アメリカにおけるダイズ、トウモロコシ、わたなどは、2010年には90%前後の作付面積を占めるまでになっている。例えば、・・・・・・」など。
 第二段落は、意見1。「遺伝子組み換え作物が栽培、流通するメリットは、第一に、農業の効率化だ。例えば病害虫に強い遺伝形質などと・・・・・・。第二のメリットは、遺伝子組み換えというバイオテクノロジーの技術が進歩することだ。遺伝子組み換えにはまだ未知の要素も多い。それを広く実験することができる。・・・・・・」など。
 第三段落は、意見2。「遺伝子組み換え作物が普及することのデメリットもある。第一は、在来種が消滅してしまう危険性だ。自然の作物には多様な性質がある。遺伝子組み換えの単一の品種が広がることで多様な遺伝情報が失われてしまう可能性が高い。第二は、遺伝子組み換えが商業的に利用される危険性だ。例えば、特定の農薬や化学肥料と結びつかないと効果を発揮しない作物なども今後考えられる。第三に、最も大きい問題は遺伝子組み換え作物を摂取することによる長期的な副作用の危険性だ。・・・・・・」など。
 第四段落は、まとめ。「このように考えると、遺伝子組み換え作物の是非を論じるよりも更に重要なことがある。それは、遺伝子組み換えに限らず、科学技術を、国民に公開された形で発展させる必要があるということだ。・・・・・・」など。


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