国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。



高校受験作文の解説集(人生)




 象徴的な課題と考え、生き方に結びつけて書くとよい。
 第一段落は、実例と説明。「私たちの生活には、多くの無駄がある。しかし、その中にいると、無駄に気づかないことも多い。例えば、毎年のようにモデルチェンジする携帯電話などがその例だ。……。私たちは、もっと無駄を省いた生き方をしていく必要がある。」など。
 第二段落は、方法1。「そのために第一に大事なことは、自分の生活にとって最も大切なものは何かということをいつも自覚していることだ。例えば、私は、問題集などを1冊を何度も繰り返し解くようにしている。新しいものに次々と手を出すと、結局、自分の身につけるという肝心なことを忘れてしまうからだ。……」など。
 第三段落は、方法2。「第二には、社会全体が、利益中心の考え方ではなく、人間本位の考え方をするように変わっていくことだ。商品の中には、付加価値を高めるということで、不要な飾りをつけて売られているものも多い。それは、……」など。
 第四段落は、反対理解と結び。「確かに、無駄と思われるものの中には、人間の心の豊かさを支えているものもある。例えば、公園の噴水などは、無駄と思われるかもしれないが、そこに集う人たちの心を潤す役割がある。しかし、今私たちの周囲にある無駄の多くは、省いた方がより人間的な生き方になると思われるものが多い。私はこれから……」など。



 第一段落は、実例と意見。「私が初めて、自分というものを考えたのは、○○に失敗したときのことだ。私は、その○○にはほぼ完全とも言えるほどの自信があったが、結果は……だった。私は、そのとき、自分と向き合うことによって、多くのものを学んだ。……」など。
 第二段落は、方法1。「このように、自分に向き合うために大事なことは、第一に、真剣に何かに取り組むことだ。自分が全力で取り組んだものであれば、そこから必ず得るものがある。私の父は、若いころ……(などと実例)」。
 第三段落は、方法2。「また、第二は、社会全体が、自分をふりかえることのできる余裕のある環境を提供することだ。今の社会では、次々と刺激になるものが現れ、私たちはその変化に目を奪われがちだ。外側に関心が向くとき、内側への関心はどうしてもおろそかになる。例えば……」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、世界には、外に向かって行動を必要とするものも多い。例えば、世の中の改革などは、社会に対する問題意識を持たなければ生まれない。しかし、私たちは……」など。



 第一段落は、授業の実例。「私が最も印象に残った授業は、○年生のときに教わった○○の教科の授業だ。その授業は、教科書に沿った知識を学ぶだけでなく、それを実際の社会の現実にあてはめるという形の授業だった。私はそこで……」など。
 第二段落は、論点1。「私が、この授業を通して学んだことは、知識は現実と結びつけて初めて生きたものになるということだった。例えば、世の中には恵まれない人がいるということを頭でわかっていても、その人たちに実際に接してみなければ本当の実感はわかないはずだ。……」など。
 第三段落は、論点2。「私は、この授業で学んだことを、自分の生活でも生かすようにした。つまり、何かを学んだら、できるだけ自分で現実の経験と結びつけるようにすることだ。例えば、私は国語の教科書で○○○○の文章を読んで感銘を受けたことがあった。そこで、早速図書館に行き、その著者の本を何冊か借りて読んでみた。こういう現実の経験によって、自分の世界がより広がった気がする。……」など。
 第四段落は、まとめ(自作名言も)。「授業とは、ただ受け身で聞くものではなく、自分から進んで学び取るものだ。私はこれから……」など。



 第一段落は、説明。「物事の学び方には、いろいろな方法がある。大きく分ければ、その方法には、知識や理論を通して学ぶやり方と、体験と通して学ぶやり方とがあるのではないだろうか。例えば、数学の問題の多くは、公式をあてはめて、公式の組み合わせで解くものだ。一方、理科や社会の教科の中には、実験や調査などで自分の体験の裏付けを持つことによってより理解が深まるものもある。……」など。
 第二段落は、意見A。「体験を通して学ぶことの長所は、実感がわくために、その学んだ結果が確実に自分の身につくことだ。例えば、私は、小学生のころ面積の勉強をするときに、実際に校庭の広さを測るような授業を受けた。この経験によって、アールとかヘクタールという普段使わない単位が、自分の身近なものに感じられるようになった。同様に、物の体積や重量に関しても……」など。
 第三段落は、意見B。「しかし、体験を通して学ぶという方法には短所もある。それは、問題が高度になったときは、体験を生かせないこともあるからだ。例えば、小惑星探査機「はやぶさ」の軌道の計算などは、試しにやってみて試行錯誤で修正するというわけにはいかないから、事前の緻密な計算が必要だったはずだ。また、体験による学び方は、ひとつの体験だけを一般化してしまう危険性もある。『群盲象を撫でる』という言葉には、特殊な体験を一般化することへの警鐘が含まれている。……」など。
 第四段落は、総合化のまとめ。「このように考えると、体験による学び方そのものに、長所や短所があるのではないことがわかる。勉強の目的は、結果を出すことだ。正しい結果に到達するための方法の一つとして体験があると考えるならば、大事なことは、体験を生かすことだ。その体験を生かすことの中には、体験を過大評価しないということも含まれる。私はこれから……」など。


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