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中学受験作文の解説集(人生)




 異なる意味を複数考えて、一般化でまとめるとよい。

 第一段落は、説明。「人間は、それぞれの辞書を持っている。『明日』という言葉の意味も、私には二つの異なる意味がある。」など。
 第二段落は、意味1。「第一は、まだ来ない未来としての明日だ。私の母はよく、過去を悔やんだり未来を不安に思ったりするのではなく、今日を精一杯生きることが大事だと言っている。私も、この母の影響で、今日できることはできるだけ今日のうちに済ませることにしている。例えば、夏休みの宿題なども、いつかやろうなどとは言わずに、思いついたその日にすぐ着手するようにしている。……」など。
 第三段落は、意味2。「しかし、第二の『明日』の意味は、明るい未来としての明日だ。今日を充実して生きることも大切だが、人間には未来を想像する力がある。私の未来の夢は、途上国の医者になることだ。世界には、まだ多くの貧しい国がある。そういうところで、困っている人を助ける仕事がしたい。こういう未来の明日を考えると、私はいつも元気になってくる。……」など。
 第四段落は、まとめ。「人は、言葉に対してそれぞれの辞書を持っている。そして、その辞書は決まったものではなく、これからの経験によってだんだん豊かになっていくものだ。私は、これから中学生になるが、この私の辞書を……」など。



 第一段落は、説明と意見。「植物が、同じ時間に花を咲かせることによって、同種の植物や昆虫との交流を行っているように、私たちもできるだけ多くの人と交流して、生涯を豊かなものにしていくべきだ。」
 第二段落は、方法1。「そのためには、第一に、他の人と密度の濃い時間を共有することだ。私は、よくいろいろな団体で行うサマーキャンプに参加している。サマーキャンプでは、協力して食事を作ったり、夜中までお喋りを楽しんだり、さまざまな交流がある。この交流によって、新しい発見をすることも多い。今までで最も印象に残っているのは……」など。
 第三段落は、方法2。「第二には、ただ同じ時間を共有するだけでなく、自分から積極的に働きかけることだ。例えば、いろいろな話し合いで、自分の意見を積極的に言えば、多くの人との理解が深まる。例えば、先日……」など。
 第四段落は、まとめ。「確かに、人間にはひとりで孤独に考える時間も必要だ。しかし、世の中の仕事の多くは、人間どうしの協力によって成り立っている。私はこれから中学生になるが……」など。
 結びの5行に、「花時計」「実り多き」などの課題文のキーワードを入れるとよい。



 生き方の主題と複数の方法で考える。

 第一段落は、説明。キーワードを入れる。「植物が大輪の花を咲かせないと思っているように、私たちもともすれば、大きな成功を夢見る。しかし、大きな夢だけ考えて何も行動しないよりも、小さく実行できるところからまず行動することが大事なのではないか。」など。(実例を入れてもよい。例えば、七夕で「お姫様になりたい」などの空想的な夢など。)
 第二段落は、方法1。「そのためには第一に、まずすぐできることから着手することだ。例えば、私は、将来科学者になりたいと思っている。特に、実験で新しい物質を作ることができたらいいと思っている。しかし、その夢だけを考えていても、何も実現しない。そこで、身近なところから実行することにした。まず、父に子供実験道具セットを買ってもらった。そして……」など。
 第三段落は、方法2。「また第二には、小さな夢をたくさん持ち、一つがうまくいかないときでもすぐに新しい夢を実行できるようにすることだ。母に聞いた話だが、母は小さいころ、花屋さんになりたいと思っていたそうだ。しかし、自分ひとりで花屋を始めるのは難しいとわかり、好きな花を描く仕事を始めた。今では、母の描く花の絵は多くの人に人気があり……」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。結びに課題文のキーワードを入れる。「確かに、大きな夢を持ち続けることは大事だ。世の中には、大輪の花を咲かせる植物もある。しかし、小さな花を集めて大輪と同じ大きさにするという考えもある。私は、これから中学生になるが……」など。



 一般化の主題と複数の実例で考えるとよい。

 第一段落は、説明。「職業・仕事というのは、自分が社会とどうつながるのかということだと思う。」など。
 第二段落は、実例1。「私は、職業というのではないが、家で家事の仕事の一部を受け持っている。それは、ペットの小屋の掃除と散歩、そして自分の洗濯物をたたむことだ。私の仕事は、まだほんの少しだが、もし私がその仕事をさぼったら、その分周囲の人に迷惑がかかる。逆に言えば、私がきちんと仕事をすることがみんなから期待されているということだ。だから、私は、くたびれているときでも……」など。
 第三段落は、実例2。「私の父の仕事は、コンピュータープログラミングだ。たまに、日曜日なのに急な仕事ができたと言って出かけていくことがある。父がいなければできないことがあるのだろう。昔、父は、『かごに乗る人、かつぐ人、そのまたわらじをつくる人』という話をしてくれたことがある。世の中にはいろいろな仕事があるが、それぞれに重要な役割を果たしているということだ。……」など。
 第四段落は、まとめ。「人間は、職業・仕事によって社会の中での役割を果たす。これから私は中学生になるが、私の仕事のひとつは勉強をすることだ。そして、その勉強を生かして、私は将来の仕事を……」など。


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