0エニシダ の山 3 月 1 週
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★じゆうなだいめい
○ひなまつり
○こまったこと

スケート
 【1】先週の日曜日に、お父さんと神奈川スケートリンクへ行きました。私はこの日をとても楽しみにしていました。テレビでフィギュアスケートを見て、すっかりスケートのファンになりました。フィギュアスケートは絶対に見逃しません。【2】お母さんは、
「どうしてあんなことができるのだろうね。」
と不思議そうです。私も不思議に思うけれど、練習したらできるかも知れないと思っています。だから、一度でいいからスケートをやってみたかったのです。
 【3】お父さんは、学生のころにアイスホッケーをしていたそうです。私がスケートに行きたいと言ったら、
「お父さんが教えてあげるよ。」
と、得意そうに言いました。そして、来月の日曜に行こうと約束してくれました。
 【4】スケート場に着くと、すぐにスケート靴(ぐつ)を借りました。白い靴です。わくわくしながら履いてみると、思っていたよりも重くて窮屈でした。まるでペンギンのような歩き方でスケートリンクまで歩きました。
【5】「よし、滑ってみようか。ゆっくりおいで。」
と、お父さんが氷の上で待っています。おそるおそる氷の上に乗ってみました。お父さんの手を握るよりも先につるんと尻もちをついてしまいました。ほんの一瞬の出来事です。
【6】「こんなに滑るんだ。ああ、びっくりした。」
と、照れながら言うと、お父さんは、
「すぐに慣れるさ。お父さんと手をつないで練習だ。」
と、私を起こしてくれました。お父さんに引っ張られながらなんとか一周しました。【7】何度も転びそうになってドキッとしました。二周目では、少し余裕が出てきました。右、左、右、左と∵順番に足を出すことも覚えました。三周目になると、ちょっと楽しくなってきました。
「うまい、うまい。コツがわかってきたみたいだね。」
と、お父さんも褒めてくれました。【8】お父さんと手をつないで何周か滑ったあとで、思い切って一人(ひとり)だけで滑ってみることにしました。深呼吸をして、
「できる、できる、絶対できる。」
と、自分に言い聞かせました。スーッと右足を出して、次はスーッと左足。とてもゆっくりだけど、私の体は進みました。
【9】「すごいぞう。やったな。」
お父さんの声が聞こえます。お父さんの顔を見ようと顔を上げた瞬間、また尻もちをついてしまいました。でも、痛くありません。どうしてかというと滑れたことが嬉しくて痛さも吹っ飛んでしまったからです。【0】その後も、何度も転びながら練習しました。時々お父さんがひとりで滑りに行くこともあります。お父さんはまるでスケート選手のようです。私は、うっとりしながら眺めました。私も早くあんなふうに滑れるようになりたいです。

(言葉の森長文(ちょうぶん)作成委員会 ω)