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■「小学校最後の3年間で本当に教えたいこと、させておきたいこと」出版記念

「小学校最後の3年間で本当に教えたいこと、させておきたいこと」(中根克明著 すばる舎)

 3月までに、本の予約又は注文をされた方には、「小冊子『暗唱の効果と方法』」「暗唱検定用の暗唱文集(初段)」などをお送りさせていただきます。
(海外の方には、PDFなどそれらに相当するものをメールでお送りさせていただきます。)
(良書の推薦にご協力いただいた方には、併せて別途お礼をお送りさせていただきます。)


本をお読みくださった方は、アマゾンのレビューも書いていただけるとありがたいです。

3月までに、本の予約又は注文をされた方は、 小冊子郵送のページからお知らせください。
 →これまでにご注文いただいた方のコメントを見る


【本の前書き】

 前著、「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」は、おかげさまで多くの方にお読みいただき、子育ての基本を考える際の参考になったとの声をいただきました。
 小学1、2、3年生は、読書、対話、遊び、自主的な生活が中心で、詰め込みの勉強は必要ないと書きました。その考えは今も変わりません。
 しかし、小学4、5、6年生になると、嫌でも子供の勉強面でのさまざまな問題に気がつくようになり、それに合わせて子供の将来の進路も考えなければならなくなります。
 ところが、小学4年生からのころから、子供は急に親から自立する気持ちを持つようになり、小学3年生のころまでの素直に言うことを聞いていた時期とは違って、親の言うことを素直に聞かなかったり反発したりするようになります。

 私は、これまで30数年間、主に作文の学習を通して子供たちの成長の様子を見てきました。小学4年生のころのミニ反抗期、小学5年生から急に難しくなる勉強、」小学6年生で直面する今後の進路など、多くの事例に接して、自分なりにいろいろな対策を考え提案してきました。
 この本には、この小学4、5、6年生の子供たちが共通して遭遇する問題を、ほぼすべての分野にわたって取り上げています。
 私の考えが、必ずしも最善のものとは言えませんし、中には、かなり私の主観が入っている話もあると思います。
 しかしそれでも、この本は、小学4、5、6年生の子供たちの勉強や生活で悩むお母さんやお父さんの助けになるのではないかと思います。

 私の考え方の基本は、子供の成長はできるだけ遠くまで見て考えようということです。
 そして、遠くまで見て考えると、今問題と思われているほとんどのことは「大丈夫」なのです。
 いろいろ問題があっても結局は大丈夫という考え方に立てば、子育てはずっと楽で、むしろ親自身も成長できるもっと楽しいものになるはずです。
 そして、子供が成長すると同時に、親もまた子育てのさまざまな問題を乗り越えるたびに成長していくのです。

 これから、世の中は大きく変わります。
 どこの学校に進学しようが、どこの会社に就職しようが、あるいはどのような資格を取ろうが、子供が社会に出て活躍する十年後二十年後にも確実だと言えるものは何もありません。
 「少なくとも○○だけは安心だろう」と言う人がいるかもしれませんが、十年後、二十後は、その○○さえも危ういのです。(○○には、何を入れてもいいと思います。)
 しかし、ひとつだけ確実なものがあります。それは、子供の自主性、創造力、思考力、共感力を育てておくことです。
 どのような社会になっても明るくたくましく生きていく力をつけておくということがこれからの教育の目的です。
 そのためには、外見の明るさやたくましさだけではなく、世の中に新しいものを創造し、世の中に貢献し、自分自身も常に新しいものを工夫して生きていく力をつけることです。

 このような未来を見据えた子育てのできる場所は、学校でも、塾でも、他の何らかの教育機関でもなく、家庭です。
 この本が、そういう家庭におけるお父さんお母さんの子育てにの助けになるだろうことを心から期待しています。

 この本をまとめるにあたり、ホームページやFacebookページをご覧いただいている方、言葉の森の保護者の方、言葉の森の講師、そして、私の知人や家族などに、図書のリストをはじめとして多くの参考になる意見を聞かせていただきました。
 また、すばる舎の水沼様には、多忙な中、言葉の森のサマーキャンプにも参加していただき、本の内容について多くのアドバイスをいただきました。
 心よりお礼申し上げます。

【本の目次】

■小4・小5・小6の過ごし方が未来を決める

「小学校最後の3年間」は人生でにとても重要なとき
「10歳からは親の言うことを聞かなくなる」は本当?
4年生は小学校生活の大きな転換期
5、6年生は精神的に一気に大人に近づく時期
一方的な「ダメ」「こうしなさい」は効かない。接し方を変える
勉強はほどほどがいい
「本さえ読んでいれば大丈夫」という思いがある
親の人生観を伝えていく絶好の時期

■高学年も家庭学習で学力を伸ばす

勉強が難しくなる高学年も家庭学習で十分間に合う
国語の勉強法
【オススメ本】「物語」の本
【オススメ本】「説明文」の本
算数の勉強法
理科・社会の勉強法
中学受験するなら「ダメ元で公立中高一貫校」
塾に行かずに公立中高一貫校を目指す場合の勉強法
「考える力」を育てるには読書と作文

■10歳からさせたいこと、教えたいこと

親のいない放課後の時間、どう過ごさせる?
ゲームは禁止しなくていい
お小遣いで「お金の使い方」を覚えさせる
家族の中での「自分の仕事」を与える
キャンプや合宿で「他の子との共同生活」の経験を
いよいよ「自然あそび」を豊かに楽しめる年齢
ペットの存在が心のよりどころに
家庭内で守るルールを決めたら、あとは自由にさせる
「いざとなればガツンと叱る」のが父親の役割
子供の心配事は「時がきたら解決する」ことばかり

■友達関係と学校のこと

「良い友だちをつくる」ことより大切なこと
この時期の男子の友達関係
この時期の女子の友達関係
いじめにあったら「早めの対処」が重要
いじめる側にしないための「あらかじめの教育」
不登校は無理に学校に行かせようとしない

■中学校以降は自立めざして

中学生はどうなる?
反抗期も叱るべきときはきちんと叱る
「個性を生かして仕事をする」大人に育てるのが目標
親が生き生きと働く姿を見せる
子離れしていくための考え方
「将来、親の面倒をみる」自覚が自立をうながす
親離れさせるために、何に気をつければ良い?


【言葉の森ホームページの記事より】(2020/3/8)

 小学4・5・6年生の勉強と生活について、言葉の森の約40年間の経験の中から大事だと思ったことを書きました。

 小学4・5・6年生の土台は、小学1・2・3年生で、また、小学4・5・6年生は、次の中学生・高校生の土台になります。
 この長い子育ての期間をどう過ごすかということで大事なのは、親の人生観です。
 今の目の前にいる子供を見るだけでなく、その子が10年後、20年後に、どういう人生を送るかということを考えて子育てをしていくことが大切です。

 そして、今の世の中は、人間が幸福に生きることに対するさまざまな障害や困難があるように見えますが、未来の世の中は、誰もがもっと自由に生きられる社会になっているはずです。
 その新しい世の中に生きる上で大事なことは、長所をたっぷり伸ばして生きていくことです。
 この基本路線さえ忘れなければ、子育ては苦しい中にも楽しいものになります。

 逆に言えば、今の世の中のニーズに合わせるために短所を直すことを中心に子育てをしていくと、それは親にとっても子供にとっても苦しいものになるのです。

 ぜひ、この本を参考に、楽しい子育てを目指していってください。