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ひとこと(8月4週)
人と旅
アジサイの広場
風間こと大2
旅とは未知との遭遇である。旅は日常の惰性的な生活の中で閉ざされ疲れ果て
た私たちの心を潤してくれる。そして旅は普段の何事もない安穏無事な生活の
中の自分を見つめ直す時間を与えてくれる。それは生きていることを実感でき
る時間かもしれない。旅先で見たり聞いたりしたものは、しばしば私たちに強
い新鮮な驚きを与え、私たちを少しの間「詩人」や「芸術家」にしてくる。旅
は私たちに文化や学問を切り開く原動力を与える。
 
  旅とは言えないかもしれないが私は見ず知らずの町を探索するのが好きだ
。少し前に友人から「横須賀は面白いよ」と言われたので私は横須賀に行って
みた。駅を出ると海が一面に広がっていて遠くのほうには黒い潜水艦が見えた
。駅を出て歩いていると米軍基地があるので何人もの外国人とすれ違う。横浜
からほんの一時間足らずで私は別世界に来てしまった。これといって出会いは
なかったが新しい空間に触れることができたことが嬉しかった。
 
 旅を題材とした物語の一つに西遊記がある。三蔵法師をはじめ孫悟空、猪八
戒、沙悟浄の四人が遥かかなたにある天竺に向けて旅をする物語である。この
物語は今でも多くの人たちの読まれているのは、その摩訶不思議な旅が私たち
に様々な好奇心を与えてくれるからだ。もちろん実際には西遊記に出てくるよ
うな怪物は存在しない。だが、そもそも、その怪物も私たちが旅をする時に遭
遇する「未知」を擬人化したものかもしれない。
 
  旅は私たちに様々な原動力を与えてくれるエネルギーになる。しかし、そ
のエネルギーを手にするために外国に行って命を落とす結果になってしまうこ
とも少なくない。だが旅には、そんな危険を覆い隠すほどの価値があると思う
。そして旅は、なにも遠くへ行くことだけではない。ごく身近な場所でも私た
ちを新鮮な気持ちにしてくれる場所がたくさんある。煩雑な日常生活の中で短
い間でも、このような場所に触れることができれば、無味乾燥な生活にも潤い
が生まれる。人生は旅だ、という人がいる。普段の生活の中で「未知」をみつ
けることも立派な旅である。