ひとこと
国際感覚
アジサイの広場
武照あよ中3
 
 現代はあらゆる面で国際的な関わり合いを持っている。そのため自分の国の
国益だけにとらわれず、より普遍的な視点から発想できることが大切である。
全世界が国境を越えて地球規模で協力し合うことが必要な時代になるに伴って
すべての人間が人間らしく生きることをお互いに保証しあうという理念によっ
て結びついた「地球市民」としての意識が求められている。
 
 「アポロ宇宙船の飛行士達は一日目、自分の住む場所を指差した。二日目は
みな自分の住む国を指差した。三日目には自分の住む大陸を指差した。そして
四日目には地球を指差した。」長野オリンピックの閉会式でこのようなエピソ
ードが紹介されていた。「故郷は地球」良い言葉であると思う。我々は国境を
越えた「地球市民」としての意識を持つことが大切であろう。
 
 今世の中では地球規模の問題がおきている。一番分かりやすい例は環境問題
であろう。ブラジルで森林の伐採が急速に進んでいるがそれはブラジルが世界
一の借金国であり、国民が食べていくには熱帯雨林の輸出がもっとも手っ取り
早いのだ。そしてその森林の多くは日本によって引き取られているのである。
そのような地球規模の問題は各国のエゴイズムではなく地球全体を見渡す広い
視野「地球市民」としての意識が必要であろう。
 
 ではどうすれば「地球市民」としての意識を持つことが出来るのか。それは
戦争、地球環境の問題など地球規模の問題を知り、働きかけていくことであろ
う。世界で取り組まなければならない問題を知れば「地球市民」への方向が自
ずから出来てくるであろう。長野オリンピックで一つの目標として子供たちの
参加というのがあった。子供たちが自分でも世界に働きかけることが出来ると
いうことを知るという意味で大切な試みであったと思う。
 
 確かに国や地域同士の競争によって軍事、思想、経済などの進歩があるのも
事実である。日本なども貿易差額主義によって多額の利益を得ている。だが地
球規模の問題を見据えたとき「地球市民」としての意識は次世紀を生きる上で
中心となっていくであろう。我々は地球で生まれ地球で育った以上「地球が故
郷」なのである。