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シンプル イズ ザ ベスト
アジサイの広場
馬のしっぽはり中3
 現代技術を特徴づけるのは工業製品を容易に入手出来るために起こる氾濫で
あろう。自然資源を有用な人工物に変換することによって豊かさを達成すると
いう命題は、人工化環境における人工物充填率・資源エネルギー・廃棄物処理
法の限界であり、この限界は、局所的現象にとどまらず地球的規模となってい
る。過剰な製品が増えているが考えてみると製品を所有することは機能享受の
目的達成を可能にする一手段に過ぎない。飾り立てずに中身がしっかりとした
人間になりたい。
 
 小学校の頃の私の部屋は物がいっぱいあった。おもちゃもかごに2杯位隅の
方に置いてあってマンガも本棚に30冊位あった。物がたくさんあって優越感
に浸り、満足満足!!と感じていた。毎日部屋にこもっていても、リカちゃんと
かジェニーちゃんとかで「ちょっと出掛けてくるわ。」「あらそう、行ってら
っしゃーい。」と一人二役なんかしちゃったりして遊んでいた(笑)。そして
、現実の世界が御飯になったりすると、「じゃあ、おやすみなさい。」とか言
ったりしていた。しかし、年が重なるにつれて広くてゆったりと出来る部屋が
欲しくなって、いつかは忘れたがある年の年末の大掃除の時に、一挙におもち
ゃやマンガをたくさん捨てた。マンガは自分が本当に読みたいと思うのだけ残
した。そうすると、半分以下に減って本棚がすっきりした。おもちゃのかごも
なくなったから、部屋もすっきりとした。暇があると要らないと思うものを捨
てて少しでも部屋を広くしようと努力していた。本当に必要なものは外見では
なくて中身であって機能であると気が付いたのか、似ているものは削除してい
った。
 
 きのこ類は地表下に菌根と呼ばれる根を持っている。これはいい条件が与え
られると次第に円形に広がりながら発達していく。しかし、好条件がいつまで
も続くと根だけが発達しきのこを作らなくなってしまう。障害があって次々と
円形を広げながら立派に育ったきのこも、好条件が続いたために根だけが発達
して円形が小さいものでも、きのことして変わりはない。味もきっと同じだろ
う。ただどこで取ったかが違うかもしれないけれど。
 
 確かに、物が豊富で選ぶことが出来るということも良いことかもしれないけ
れども、あまり物が沢山あり過ぎると、その物を中身ではなく外見で判断して
しまい、「私は何がしたいんだろう」ということになってしまうのではないだ
ろうか。『家とは外から見るためのものではなくて中で住むためのものである
』という言葉があるように、さまざまな物があるけれど、大切なのは中身の充
填率であって外見ではないはずだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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