先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
講評 題名:本当の豊かさ 名前:潤之介さん(かな中2ウグイスの広場
内容字数1027構成題材表現:主題:表記:

 いつ送られてくるかと首を長くして待っていた第一作目。新学期早々力作ですね。問題提起の第一段落、それに
続く複数の意見、総合化の主題を示しての結びという構成もしっかりできています。物質的な豊かさと精神的な豊 かさは、相反することのように思われがちですが、実はそれほどかけ離れたものではないのかもしれません。潤之 介君が指摘する、物の豊かさがあった上で初めて心も豊かになれるという点は確かにその通り。「私も、お金がた くさんある時はとても満足した気分で、人にも明るく接したりする。」というところは潤之介君らしい。(笑)先 生も懐があたたかいときは、誰にでもおごってあげたくなります。(本当かなあ?)    "☆"  昔のテレビ ドラマなどでは、お金持ちだけれど愛のない家庭に育ち、いつも寂しい思いをしている女の子と貧しいけれど愛情 あふれる家庭に育ち、明るく健気にがんばる女の子が対照的な登場人物として出てきたものです。でも、実際には そんなふうに割り切れるものではありませんね。「事実はテレビドラマより奇なり。」です。(笑) ただ、物質 的な豊かさを求めるが余りに、人との心の交流がなくなってしまうとしたらそれは本末転倒と言うべきでしょう。 王様の話はそのことを如実に表しているね。これはかなり象徴的な例(作り話だから当然ですが)だけれど、これ に似た話は、確かにどこにでもありそう。物質的な豊かさを求めること自体が問題なのではなく、その行き過ぎ、 つまり、物質的な豊かさしか見えなくなってしまうことが問題となるのです。 結びは、物の豊かさと心の豊かさ 、どちらを選ぶかが問題なのではなく、私達の本当の目標は何かを示してしめくくることができました。気になっ たのは、「使い分ける」という表現。豊かさを使い分けるというのは、ちょっと苦しい表現ですね。この部分は、

「私達の本当の目標は、心の豊かさを求めるか、それとも物の豊かさを求めるかということではなく、自分の満足
のいく生き方をすること、そしてそこからよりよい世界を広げていくことではないだろうか。」などとしたらどう かな?(潤之介君の文を生かしたつもりなのですが……。)★「物の豊かさは決して私達から切り離すことの出来 ない鎖のようなもの」という表現はうまい!■名言の引用がなかったのが残念。王様の話のところで、「63、人は 食べるために生きるのではなく、生きるために食べるのである。」が使えそう。また、「65、不幸な人は、どのよ うな考えの中にも不幸の理由を見出す。」なども使えるのでは?  "☆" メグ先生(じゅん
ホームページ