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家族の一員 アジサイの広場
一休さんわら小4

  家族の一員
 

 一休さん 
 

 夕日が当たっているかごの中からカラカラという音が聞こえた。
 

 僕はおととしの春に学校からハムスターを持ってきた。かごの中に布団を入れてと工夫しながら持ち帰った。持ってくるときにハムスターの名前
を友だちといっしょに決めることにした。  

 「〈ハムハム〉にしようよ。」
 

 「なんかいやだなあ。」
 

 「じゃあ、〈ハム介〉は?」
 

 「いいねえ、よし決定!!」
 

 と決めた。その間にハム介は中に入れていた布団を使ってねていた。僕と友だちは、
 

 「なんて行儀のいいやつなんだ。」
 

 「お利口だなあ。」 と感心しました。 学校から持ってきて二年目、ぼくは今年の1月14日ハム介の死んでいる姿をみることになったのだ。
その日僕が、水をハム介にあげようとハム介の家をあけたらその姿が目に入ったのだ。「なんで死んでしまったのかなあ。」と考えていたらあること に気が付いた。それは、1月2日に旅行から帰ってきたらなんだか歩きにくく歩いているハム介を見たような気がしたと感じた。留守だった間、も し見ていたとしたならばこんな仮説が立てられるだろう。  

 【僕達が旅行に出かけた時、ハム介は二階から一階へ落ちてしまい足を折った。そして上へ行けなくなりえさも寝床もなくなり(えさと寝床は2
階にある)、すっかり体が弱ってしまった。登っては滑り落ち、登っては滑り落ちを繰り返したに違いない。よっぽど疲れてしまったのだろう。】

 なにかとても大事なものをなくしてしまった気持ちだ。ハム介は家族の一員だったのだ。 僕の心の中にはまだ、かごの中からカラカラと音がす
 

 
                                 
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