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清書:絶対ナイショの物語 エンジュの広場
キティいぬこ小4 絶対ナイショの物語  

 
 

 「よーし!できたぞ!これは絶対100点だろうなー!」
 

 むずかしい星のテスト。全部書けた私は、自信満々で家に帰りました。
 

 (お母さんにはなにも言わないで、明日100点持ってきておどろかせよう!)
 

 次の日の理科の時間。緑ちゃんはしょんぼりすわっています。
 

 「どうしたの?緑ちゃん?」
 

 「私、何も勉強していなかったから絶対0点だろうな…」
 

 先生がテストを返しています。いよいよだっ!ジャ~ン!パッ!…なんと! 30点!?
 

 「ヒェー!!!!」。
 

 しょんぼりしていた緑ちゃんはニコニコしながら 「私、95点だった!」 と言いました。
 

 「すごいじゃん……」 「どうしたの?マリアちゃんは?」 「私、30点。……」
 

  学校の帰り、緑ちゃんは 「大丈夫だよ!マリアちゃんのお母さんって優しいから!」
 

 とはげましてくれました。 「…いや、緑ちゃんは知らないんだよ。私のお母さんっておこるとオニよりこわいんだから!明日生きて学校になん
て来れないよー。そうだ!ターザン森にこのテストをうめよう!」 「えー?うっそー!本当に?」  

 「うん!レッツゴー!!」  ターザン森は横浜の港南区にある自然の森です。今にも切れそうなつり橋でドロドロ川を渡り、木から木へ飛びう
つり、やっと私たちの基地につきました。そこには 太くて大きな木が何本も立っています。その中のとりわけ大きい木に、『つる』がぶらさがっていて、私たちはいつも  

 「アァァ~~!アァアァ~~~★!」 と言いながら、ターザンごっこをして遊んでいます。 「ごめんね!テストくん。…見つかるなよ!見つ
かるなよ!」  

 そう言って深―く穴を掘りました。 私はすっきりしました。緑ちゃんと少し遊んで、家へまっすぐ帰りました。 
 

 私は、あれから何度もターザン森に行っています。ある日、おそるおそるうめた場所に近づいてみると、なんと!小さな緑の葉っぱが出ていまし
いた。思わず私は 「こっ、これは、テストの木だー!」 とさけびました。  

 私は寝る前に、ターザン森のあのかわいい葉っぱのことを思い出しました。もしかしたら大きなテストの木になるかも!そして葉っぱが30点のテ
スト用紙だったりして。 うふっ♪ 私はワクワクしながら眠りました。   

 
                   
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