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年越しそばのひみつ アジサイの広場
れもんふれ小4

 (ああ、また私にとって、一番嫌な日がやってきた。)私はひそかにそんなことを思っていました。その嫌な日というのは、十二月三十一日、つ
まりおおみそかの日のこと。おおみそかは、「紅白歌合戦」、「輝く日本レコード大賞」、などなど良いことばかりです。けれど私は十二月三十一 日が大嫌いです。なぜかというと、私は、まるで、カエルの卵ようにぬるぬるしたかんしょく、全く味のないそばが大嫌いだからです。  

 お正月といえば、「おせち料理」、おおみそかといえば、「年越しそば」。十二月三十一日には必ず、「年越しそば」=「そば」を食べなければ
いけないのです。(はやく、紅白歌合戦をみたいな。)と思っても、必ずその前に「年越しそば」を食べなければいけない……。私が楽しみにして いることの前には必ず「そば」を食べなくてはいけない……。私にとっては、「十二月三十一日」=「おおみそか」=「年越しそば」というものは 、はなしたくても、はなせない関係にあるのです。  

 「今年ももう最後の日だ。」
 

 とおじいちゃんが言いました。(最後の日?=「十二月三十一日」=「おおみそか」=「年越しそば」(>_<)(>_<)(>_<)(>_<)思い出したくなく
ても、つい思い出してしまう。そうだ、今日は、悪魔の日、十二月三十一日=年越しそばの日だ!!!)  

 それから時間はどんどん過ぎて、とうとう夕食。
 

 「おばあちゃん、今日の夕ご飯なに?」
 

 分かり切ったことを聞いてみると、答えはやっぱり、
 

 「もちろん、おそばよ。」
 

 その時私の1%以下の望みは消えてしまいました。
 

 「いただきます。」
 

 しぶしぶ一口食べてみると、(あれ?)びっくりしてもう一口食べてみると、(あれ??お、おいしい!?)生まれて初めてそばがおいしいと感
じました。思い切ってもう一口。(なんでだろう。)と思っていると、それは、私の大好物、「とろろ」といっしょに食べたからです。同じ食べ物 でも、組合せによって、味は微妙に変わるものです。あれほど嫌いだったおそばがこんなにたくさん食べられるなんて。十年間生きてきた今まで、 なぜこのことに気づかなかったのでしょうか。 私にとって「とろろ」というものは、まさに最高の助っ人です。「とろろ」のおかげでおおみそか の夜も楽しく更けていきました。めでたし。めでたし。   

 
                                   
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