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言葉の矛盾 ウグイスの広場
奈央いしえ中1

 方言で「つるべ」のことをツブレ、「ちゃがま」のことをチャマガ、「つごもり」をツモゴリと言う所がある。このような現象は幼児の言語に見
られるもので、恐らく起こりは幼児時代の言語に始まったものであろうが、ある地方でこのような誤りが定着したのも、本来「釣る瓶」「茶釜」「 月隠」であるという言語意識が薄れてしまったからであろう。言葉は各人の言語意識によって動いていくようある。そして、その言語意識を作り上 げるのは、主としてその人の経験、教養、学校で受けた教育である。言葉の正しさの規範意識もそこから生まれ出るようだ。  

 私は、その矛盾している言葉を直したほうが良いと思う。
 

 第1の理由は、その言葉がどこからどこまでの物を言うのかが分からないからである。例えば、机。机とは台になっているもの全てを机と言うの
である。机は、昔木で出来ていたから漢字にも木へんがついているのである。だが、今はほとんどがプラスチックでできている。これは可笑しいと 思う。プラスチックで出来ているのだからプラスチックの机といったほうが分かりやすいのだ。例えば、サンタさんを信じている女の子が、サンタ さんにプレゼントをお願いするとする。「サンタさん、私はプラスチックの机が欲しいです。」と言うのと「私は机が欲しいです。」と言うのでは 、初めのほうが言いと思う。二つ目の言葉だけではあまり良く伝わらず、もしかしたら年をとったサンタさんで本当の木で出来た机が来てしまうか もしれない。言葉はおおざっぱに分けるのではなく、細かく分けたほうが分かりやすいのである。  

 第2の理由は、言葉と言葉の意味が一致しないからである。黒板も今の黒板は黒ではなく緑なのだから録板と書いても可笑しくないのである。逆
に、よく意味がわかる。言葉を聞いただけで意味がわかるというのは、とても便利である。  

 出来上がった言葉も、覚えるのが簡単という良い点もあるが、「出来上がった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変え
ていくことが真に規則を生かす道である。」と言う名言があるように作る言葉というものがあってもいいと思う。  

 
                                               
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