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必要の2つの意味 アジサイの広場
太一あうけ中3創造には情念の力がいる。この情念は具体的にどのような情念なのか。「必要」は英語で主に2通りの表現の仕方がある。ニーズとウォントである。だが、2つの言葉の意味はかなり違う。「ニーズ」は空間的にいえば外部の状況を判断して割り出した必要性である。これに対して「ウォント」は自分の内部から出てくる必要性であり、つまり、欲望とか欠乏を内包した「必要」がウォントの由来なのだ。物を作る過程には総じて飛躍というものが必要である。創造しようとするものが、過去に類を見ない新しいものであればあるほど飛躍することが大事になる。その原動力はニーズではなくウォントなのだ。 

 僕は、普段の家に帰ってきたあとの帰宅後の勉強はかなりやる気が出ない。自分から欲を出して問題集を解いたりすることは決してない。だから、普段机
に向かっている時に眠くなってくると「寝てはいけない。今日の宿題をしなければ」というニーズが「朝早く学校に行ってやればいいや」と思い、「寝たい」というウォントに負けて、机の上に突っ伏してしまう。しかし、これが試験前だと、いくら睡眠不足で眠くても「試験前だから試験勉強に取り組まなければ」というニーズが睡眠欲というウォントにブレーキをかけ、眠気解消策を練って勉強に取り掛かるのだ。しかし、いくら勉強に取り掛かったとは言っても、所詮はニーズだ。勉強を終える時間になるや否や、机から勢い良く離れていく。このときには、「もう自由時間を取りたい」という強いウォントに支配されているのだ。また、勉強中にニーズがウォントに負けてしまうことも時々ある。だから、僕が今以上勉強をするようになるためには、ニーズからウォントに切り替えなければならないのだと思う。 

 しかし、すべてがウォントになれば良いかといえば、そういうわけでもないと思う。ウォントは自分の内から出る欲望で、そればかりを使って突っ走るの
が、すべてに対して良いわけではない。たとえば、外的なものに対して何かを行う場合、外的なものからの割り出しが必要となってくるから、ウォントのような悪く言えば自己本位的な欲望だけではうまく行うことができないと思う。 

 やはり、ニーズとウォントにそれぞれ短所や長所があるように長所だけ持っているものというものはこの世にないと思う。だからこそ、やることに応じた
ニーズそしてウォントが自分に作用され、最善を尽くせればとても良いことだと思う。                          
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