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清書:面白い皮膚タオル(清書) イチゴ の広場
有貴 いおし 小4

 僕はこの話を読んで知った事が一つある。
 

 それは犬が夏に舌を出しているのと、風呂上りのおじさんがタオルを頭にのせているのは同じ理由だという事だ。その理由というのは暑いときに体が汗を
かいて、熱をにがして体を涼しくするためにしているのだ。  

 僕の経験からいうと、風邪をひいて熱を出しているときに周りの人は「熱いでしょう」
 

 と言って冷たいタオルを額にのせてくれたりするのに、自分自身はどんどん体から熱がにげていき背中がゾクゾクしてしまう事があった。それが汗をかく
とからだの中の水分が蒸発するときに温度が下げられる一つの例だ。  

 お母さんがこんな事を言っていた。「生まれたての赤ちゃんはまだうまく体温が調節できないの。まして未熟児で生まれたら、体温調節ができるようにな
るまでにもっと時間がかかるでしょ。だからかっちゃんは三日ほど余分に保育器の中にいたでしょ。」かっちゃんというのは僕の六歳下の妹の薫子の事だ。  

 僕が覚えているのは、かっちゃんが保育器の中でオムツ一枚のはだかんぼうで、のんきな顔をして指をすっていたすがただ。のんきそうだった理由は、保
育器の中がお母さんのおなかの中と似た温度なので、自分で温度調節をしなくていいからだ。とはいってもそれは僕から見るとそう見えただけで、かっちゃ  

 本人にとってはこれから保育器の中から出たときのために、必死で温度調節の練習をしていたというのが事実だろう。
 

 誰もが初めは赤ちゃんだった。ということは皆温度調節が下手だったはずなのに、大人になると温度調節がうまくなる。だからおじさんになると誰に習っ
たわけでもないのに、風呂上りに頭にねれタオルをおいたりするのだろうか。湯上りのおじさんのタオルにそんなに深いわけがあったなんて、考えてみると 意外と面白い。                                             
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