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土の中の可能性 オナガ の広場
はるる くあ 中1 分化の低い動物でこのように重要な役割を演じてきた動物が、ミミズ以外にいようか。ふつうのミミズは、土を豊かにするために決定的に常用な動物である 。イギリスでは毎年一エーカー当たり、乾燥重量で一○トン以上の土がミミズのからだを通じ排山され、その働きゆえに、古い歴史上の遺物も保存せれてき たというのである。「進化論」で有名なダーウィンは、自然の中でミミズが受けもつ役割について詳述し、もしミミズがこの世にういなくなったら植物は滅 亡に瀕するだろうと結論している。  

 私の通っていた小学校では、畑でさつまいもを育てるというイベントがあった。だから当然土も耕す。これはその時の体験である。畑を耕す作業は、学年
で分かれ、さらにクラスで分かれて行っていた。私は二組だったので、隣の畑は一組のものだった。そして耕す作業が始まった。そうしたら、なんと二組の 畑からたくさんのミミズが出できたのである。女の子達は、きゃあきゃあ叫びまわっていた。そして、口々に、  

 「嫌な畑を使うことになっちゃったね、、、、、、。」
 

 と言い合った。しかし、当時の担任の先生は、
 

 「ミミズがいるということは、それだけ多くのおいもが採れるかも知れないということなんだよ。」
 

 と説明してくれた。皆は、不服そうな顔で一組を羨ましがった。けれども、先生の証言が秋に正確だったことが秋に分かった。一組では細いいもばかりだ
ったのに、二組は多く、しかも太いいもがとれたのである。  

 このように、元来ミミズは土の神様みたいに思われてきた。ミミズが土から顔を出せば、昔の農家はさぞ喜ばしかったことだろう。しかし今は何かという
と、安全よりも清潔が重視されているように感じる。その理由は、現代人の清潔好きからきていると私は考える。虫はきたないものだと思われているらしい 。確かに、ムカデやくもなどの虫は私も嫌いだ。と言うよりも昆虫に触るのもできないぐらい嫌いだ。だから私だって、りんごから虫が出できたらいくらそ れが安全の証拠だといえ、そのりんごを食べるのがイヤになる。でも多分虫をきたないと感じてしまう時点から虫にしつれいだと思う。  

 ここまでで、土の中にはミミズさえいれば良いと考えがちだが、土の中はかなり複雑な作りなのでその他の生物も欠かせない。ミミズに代わる化学物質を
いれたからといってそれで解決する程単純ではないのだ。これは人間にもいえる。今の両親というのは、何かと勉強をしろと言いたがる。しかし、その時、 その子供は人生の中で体験して学ぶ、大切なことをしているかも知れないではないか。英語さえできれば、数学さえできればという考えは古いと思う。名言 からは、「辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である。」を引用する。知識も必要だが、それをど う使うかも体験で学ばなければ、結局は意味がないことと等しいのである。だから、それと同じように、土の中の可能性を探し出していきたいと思う。  

 
                                         
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