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信念を貫け!! アジサイ の広場
エガ てせ 中1 冬に例年にない走り込みをして、今年こそは優勝を、と団結を強めていたのだが、三年の夏休みを前にした暑い午後、宗介はコーチの浅野に退部を申し出た 。宗介の学業成績は、もう少し頑張れば進学校といわれる都立高校に手が届く程度のものだった。ドリブルしながらフェイントをかけるとき、どうにもなら ない生来の体の硬さをよく知っていたので、サッカープレイヤーとして一人前になれないことは分かっていた。  

 「冗談はよせ」
 

 「本気です。辞めさせて下さい」
 

 「ああやって懸命に練習している仲間を裏切るのか」
 

 浅野は花壇のひまわりの茎をつかんだが、語尾の震えとともに折りとってしまった。
 

 「自分の生き方を自分で決めただけです」
 

 私は、みんなに合わせるより、自分の信念を貫く方がいいと思う。第一の理由に、自分の信念を貫くことにより後悔しなくなるからだ。先ほどのべた話で
宗介が、浅井コーチの話を受け入れたとしよう。そのため宗介は、受験を受からなかった。人の言うことで未来が代わってしまう。宗介は後悔しないだろう か。  

 第二の理由に、みんなあわせると自分がなくなるからである。宗介は勉強が得意である。(確実じゃないけど)だが、サッカーをすることによって、勉強が
得意という自分を無くしてしまう。もっと身近な例を挙げてみよう。ここに真面目なA君と、不良のB、C君がいる。B君とC君は、  

 「へへ・・・これ欲しいから引き(万引き)ろうぜ・・・」
 

 と誘う。真面目なA君はもちろん断る。断らなかったらそれは困る。(笑)
 

 「いいじゃねーかよ。誰も見てねーし・・・」
 

 そこで、A君は、B君とC君は怒ると恐いからうなずく。こうなると大変だ。今までまじめだったA君は、もう真面目じゃないのだ。真面目な自分は死ん
でしまったのだ。  

 確かに、人に会わせてチームワークを守るのは大切だ。チームワークとは、一人の人間が気を抜いたらおしまいだ。しかし、わざわざ自分の信念まで捨て
てチームワークを守る必要はない。信念は、自分が追いかけてこそあるものなのだ。  

 
                               
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