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躾は心の面で
イチゴ の広場
あやの あしわ
 最近の日本で自律心の欠けた子どもが目立つのはなぜだろうか。いわゆるキ
レる子どもが急増し、自分の感情をコントロールできず人に危害を与える等、
深刻な事件も起こっている。昔から不良少年少女達というのは居たそうだが、
このようなキレる子というのに限っては今までは普通の静かな子であったケー
スがほとんどのようだ。このような事件は極端な例ではあるが、確かに欲求や
感情を自分自身で規制できない子どもが幅広い年齢層で増えていると思う。
 
 ところでなぜこのような社会問題が急速に浮き彫りになり出したのか。
 
 戦前のまだ家父長制度の根強かった世の中にはこのような問題は少なかった
のではないか。現代の自律心の薄れた子どもの出現は、戦後の放任主義の教育
が良しとされた故の結果の一つではないか。子ども達は親や近所の大人達から
注意されたり叱られたりすることが少なくなった。そのため苦痛や不安、不快
などを大人から与えられることも少なくなった。それと同時に親と子、大人と
子どもの間の信頼関係までも薄れてしまった。言ってみれば、放任主義が大人
と子どもの壁を更に高くしてしまったのではないか。と、色々勝手に原因を推
測することはできるが、どれも確信できるものではない。
 
 これからは、年齢、性別、家族構成別等で分類した、子どもへの規制、躾に
ついて具体的にどの程度の親による規制が必要なのか詳しい調査を実施して、
それらの統計や科学的根拠に元図居た解決策を見出して行く必要があると思う
。そのような統計が作られれば、親たちも自分達自身を判断することができ、
子どもに甘すぎるのか、辛すぎるのか、わかりやすくなるのではないか。
 
 人をデータで計ることはできない。子どもはのびのびとしているのが一番だ
。経験を積めばそのうち解って来る。など、躾に関しての考え方は人それぞれ
違う。しかし、ただ放って置いてそれが子どもを育てることになるとは思えな
い。
 
 近所同士での付き合い、人と人とのコミュニケーションが薄れているこの現
代社会の中で、子どもが育って行くのはなかなか難しいだろう。「キレる子」
達もこの時代の申し子として、社会に何か問題提起をしているかのようにも思
える。子どもに自律心を取り戻すためにも、今一度、大人達が自分の態度を厳
しく見つめ直し、子ども達からの信頼を取り戻せるよう努力してみてはどうか
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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