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読解マラソン集 5番 学生さんが引き取ってほしい、と he3
学生さんが引き取ってほしい、と小説を二十冊ほど運んできた。全部、一人の作家の著作。現在活躍中の若い著者で、残念ながら古書価はつかない。大事にしなさい、とおひきとり願った。大事にせよ、は古本屋のお断り辞令である。だが学生には通用しない。若者に人気のある作家だから確実に売れる、と演説を始めた。ひいきにする著者ゆえ無理もない。しかし商売は別だ。
何度も固辞したが、無料でよいから棚に並べてほしい、と哀願する。敬愛する作家がかわいそうだ、と泣き言を言い出した。まさかタダでもらうわけにはいかない、なにがしを払って引き取った。わずらわしくなったのである。こっそり捨てればよい、という腹だった。
ところが翌日やってきて、売れましたか? と聞く。彼は自分の旧蔵書が棚に並べられていない不当をなじりだした。買えば当方の勝手だ、と私は抗弁した。いや本の場合は別だ、客がゆだねたのであって、古本屋は売らねばならぬ使命がある、とご託を並べ始めた。
古本屋に作家の作品を殺す権利はない、と気色ばんだ。うるさくてかなわないので、棚の一隅に全部陳列した。学生はこれを見て満足して帰った。
どうせ売れるわけがないのである。古本屋の評価は根拠があいまいとは言うものの、食いぶちに即はね返るので勘の働きは鋭いのだ。
一カ月たった。案の定、一冊も売れない。手に取る客もいない。ほおれ見たことか、と私は思わず手を打ったが、喜んでいる場合じゃない。勤労奉仕ではないのである。学生がやってきて、まだ売れませんか、とあきれている。ご主人が販売に不熱心だからだ、と八つ当たりするので一喝した。あやうく作家の悪口を言いそうになった。そんなに気がもめるなら、いっそ君が引き取れ、とふてくされると、そうしますと素直に応じた。
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こちらの買い入れ値の五割増しで買い戻してくれればよい、と機嫌を直すと、そんな馬鹿な、一、二割の手数料がいいとこでしょう、と言う。なら売らぬ、と私はつむじを曲げた。
君は自分の尊敬する作家を値ぎるのか、となじると、学生はひるんだ。理屈はそうなる、と畳みかけると、撤回します、と頭をさげた。多少こましゃくれていても、彼は案外気のいい奴かもしれなかった。自分の旧蔵書をバッグにつめながら、結局自分は何をしていたんだろう、とつぶやいた。そして顔をあげて真剣に訴えた。
「本屋さん、ぼくの読書はまちがっているんでしょうか。だってぼくの読んでいる本の古本価値がこんなに安いなんて、なんだか情けなくなりました。読書の値うちがまるでない」
そこで古書価というものは当てにならぬものなのだ、と冒頭の話をした。
(出久根達郎『読書の値うち』)
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読解マラソン集 6番 校庭の隅の水道場で he3
校庭の隅の水道場で、蛇口に口をつけて水を飲んでいる竜夫の頭上で、あっという声が聞こえた。竜夫が顔をあげると、同じクラスの女生徒が薄笑いを浮かべて立っていた。
「いまそこで英子ちゃんも水を飲んだがや。英子ちゃん、きっと喜ぶわァ……」
「だら、変なこというな」
竜夫は口や顎を濡らしたまま、校庭を走っていった。どこをめざして走っているのか判らなかった。その女生徒の思いがけない言葉で顔を火照らしていた。
授業が始まると、竜夫は窓ぎわの席に座っている英子を何度も盗み見た。
竜夫は授業が済み教室を出て廊下を歩いていく英子をうしろから呼び止めた。
「銀爺ちゃんが蛍狩りに行こうって。英子ちゃんも一緒に行かんけ?」
「……あの螢のこと?」
英子は銀蔵の話を覚えていた。
「うん、今年はきっと出よるって。ことしを外したら、もういつ出よるか判らんて銀爺ちゃんが言うとるがや」
英子はもともと無口な娘であった。竜夫の肩のあたりに目をやりながら、黙って考えこんでいた。中学に入って、こうやって二人きりで言葉を交わすのは初めてのことだった。
「いつ行くがや」
「……まだ判らん、田植の始める頃が、螢の時期やと」
「母さんに聞いてみる」
「おばさん、きっと駄目やって言うに決まっとる」
「……なァん。そんなこと言わんよ」
「英子ちゃんは行きたいがか?」
「うん……行きたい」
同じ年頃の娘たちと比べると、英子はそんなに背の高いほうではなかったが、それでも一時期竜夫よりも大きかった時がある。
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竜夫が晩生だったからだが、いまこうして並んでみると、いつのまにかはるかに竜夫の方が大きくなっていた。
竜夫はふと英子に関根のことを話したい衝動にかられた。自分の前から永久に姿を消してしまった友もまた、自分と同じように、いやひょっとしたら自分よりももっとひたむきに、英子に魅かれていたのであった。
「関根が英子ちゃんの写真を持っとったがや」
と竜夫は言った。英子は決して関根のことを悪く思わないだろうという確信があった。
「……写真?」
「うん。英子ちゃんの机から盗んだがや」
思い当たるように、英子は目を見瞠いて、遠くに視線をそらした。日ざかりの道を自転車に乗って遠ざかっていく関根圭太の最後の姿を思い出すと、竜夫は突然英子に対して無防備になっていった。
「その写真を、俺、関根からもろたがや。友情のしるしやと言うて、関根がくれたがや」
その時、級友たちが廊下の向こうからやってくるのが見えた。竜夫は慌てて、英子に言った。
「蛍狩り、行く?」
「うん、行く。母さんに頼んでみる」
竜夫は教室に駈けもどった。誰かに話しかけられて、それに答え返す竜夫の声が、いつまでも上ずっていた。
次の授業が始まってすぐ、用務員が教室に入ってきて、教師に何やら耳打ちした。教師は竜夫の席まで来ると、
「校門のところでお母さんが待っとられるから帰れ……」
と囁いた。竜夫は、父が死ぬのだとその瞬間思った。教室を出ていく竜夫を級友たちは一斉に見つめていた。窓ぎわの英子の顔がぼっと白くかすんで見えた。 (宮本輝『螢川』)
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読解マラソン集 7番 うるせえんだよ、あいつ he3
「うるせえんだよ、あいつ」「ったく、ちょームカつくよな」――少年ではない。少女たちの会話である。電車のなかや街で、こういった言葉づかいを耳にすることは、珍しくない。
「最近の女の子ときたら、まったく嘆かわしい」と嘆息されるかたも多いだろう。身内にそういう女の子がいれば「なんて言葉をつかうんだ。はしたない」と叱る人も多いと思う。
なぜ、彼女たちは、このような乱暴な言葉づかいをするのだろうか。ひとつは、「女らしさ」という社会通念を破ることへの、爽快感ではないかと思う。「女の子は女の子らしく」という、ある意味では大人からの押しつけの価値観がある。それへの反発ではないだろうか。
乱暴な言い方を初めて試してみたとき、やはり彼女たちには彼女たちなりの、抵抗感があったことだろう。が、ひとたび垣根を越えてしまうと、意外なほど、らくちんでさっぱりした世界が広がっていた。
今ほど極端ではないけれど、私が高校生のころは、女子生徒のあいだで、自分のことを「ぼく」と呼ぶのが流行っていた。私自身、初めて自分のことを「ぼく」と言ってみたとき、なんともいえない不思議な気分になった。その不思議さは、やがて気持ちよさに変化する。つながれていた紐がぱっと消えたような解放感だった。母親はとても嫌がったけれど、結局卒業するまで、私は「ぼく」だった。
たぶん同じような解放感を、味わっているのだろうなと思いつつ、今の少女らを観察している。が、ときには、これはもっと根深いものをはらんでいるのかもしれない、と思うこともある。男言葉以上に乱暴な表現を耳にしたりすると、なんだか痛々しい、とさえ思えてくる。無理にそこまで自分をもっていかなくてもいいんじゃない? もっと肩の力を抜いたら? と話しかけたくなる。
乱暴な言葉で自分のまわりを固めることによって、傷つきやすい心を、彼女らは守っているのかもしれない。
「ざけんじゃねえよ」「おまえにガタガタいわれたくねえな」――ごつごつしてとんがった言葉を、鎧のように身につける少女た
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ち。彼女らは、何をそんなに警戒しているのだろうか。
「女の子らしい言葉をつかいなさい」と叱ることは簡単だ。が、汚れたTシャツを脱ぐのとはわけが違う。言葉は、心を映すものだから。
(俵万智『かすみ草のおねえさん』)
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読解マラソン集 8番 保吉の海を知ったのは he3
保吉の海を知ったのは五歳か六歳の頃である。もっとも海とはいうものの、万里の大洋を知ったのではない。ただ大森の海岸に狭苦しい東京湾を知ったのである。しかし狭苦しい東京湾も当時の保吉には驚異だった。奈良朝の歌人は海に寄せる恋を「大船の香取の海に碇おろしいかなる人かもの思わざらん」と歌った。保吉はもちろん恋も知らず、万葉集の歌などというものはなおさら一つも知らなかった。が、日の光に煙った海の何か妙にもの悲しい神秘を感じさせたのは事実である。彼は海へ張り出した葭簾張りの茶屋の手すりにいつまでも海を眺めつづけた。海は白じろと赫いた帆かけ船を何艘も浮かべている。長い煙を空へ引いた二本のマストの汽船も浮かべている。翼の長い一群の鴎はちょうど猫のように啼きかわしながら、海面を斜めに飛んで行った。あの船や鴎はどこから来、どこへ行ってしまうのであろう? 海はただ幾重かの海苔粗朶の向こうに青あおと煙っているばかりである。……
けれども海の不可思議をいっそう鮮やかに感じたのは裸になった父や叔父と遠浅の渚へ下りた時である。保吉は初め砂の上へ静かに寄せてくるさざ波を怖れた。が、それは父や叔父と海の中へはいりかけたほんの二、三分の感情だった。その後の彼はさざ波はもちろん、あらゆる海の幸を享楽した。茶屋の手すりに眺めていた海はどこか見知らぬ顔のように、珍しいと同時に無気味だった。――しかし干潟に立って見る海は大きい玩具箱と同じことである。玩具箱! 彼は実際神のように海という世界を玩具にした。蟹や寄生貝は眩い干潟を右往左往に歩いている。浪は今彼の前へ一ふさの海草を運んできた。あの喇叭に似ているのもやはり法螺貝というのであろうか? この砂の中に隠れているのは浅蜊という貝に違いない。……
保吉の享楽は壮大だった。けれどもこういう享楽の中にも多少
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の寂しさのなかった訳ではない。彼は従来海の色を青いものと信じていた。両国の「大平」に売っている月耕や年方の錦絵をはじめ、当時流行の石版画の海はいずれも同じようにまっ青だった。殊に縁日の「からくり」の見せる黄海の海戦の光景などは黄海というのにも関わらず、毒々しいほど青い浪に白い浪がしらを躍らせていた。しかし目前の海の色は――なるほど目前の海の色も沖だけは青あおと煙っている。が、渚に近い海は少しも青い色を帯びていない。正にぬかるみのたまり水と選ぶところのない泥色をしている。いや、ぬかるみのたまり水よりもいっそう鮮やかな代赭色をしている。彼はこの代赭色の海に予期を裏切られた寂しさを感じた。しかしまた同時に勇敢にも残酷な現実を承認した。海を青いと考えるのは沖だけ見た大人の誤りである。これは誰でも彼のように海水浴をしさえすれば、異存のない真理に違いない。海は実は代赭色をしている。バケツの錆に似た代赭色をしている。
三十年前の保吉の態度は三十年後の保吉にもそのまま当て嵌まる態度である。代赭色の海を承認するのは一刻も早いのに越したことはない。かつまたこの代赭色の海を青い海に変えようとするのは所詮徒労に畢るだけである。それよりも代赭色の海の渚に美しい貝を発見しよう。海もそのうちには沖のように一面に青あおとなるかも知れない。が、将来に憧れるよりもむしろ現在に安住しよう。――保吉は預言者的精神に富んだ二、三の友人を尊敬しながら、しかもなお心の一番底にはあいかわらずひとりこう思っている。
大森の海から帰った後、母はどこかへ行った帰りに「日本昔噺」の中にある「浦島太郎」を買ってきてくれた。こういうお伽噺を読んで貰うことの楽しみだったのはもちろんである。が、彼はその外にももう一つ楽しみを持ち合わせていた。それはあり合わせの水絵の具に一々挿絵を彩ることだった。彼はこの「浦島
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読解マラソン集 8番 保吉の海を知ったのは のつづき
太郎」にもさっそく彩色を加えることにした。「浦島太郎」は一冊の中に十ばかりの挿絵を含んでいる。彼はまず浦島太郎の籠宮を去るの図を彩りはじめた。籠宮は緑の屋根亙に赤い柱のある宮殿である。乙姫は――彼はちょっと考えた後、乙姫もやはり衣裳だけは一面に赤い色を塗ることにした。浦島太郎は考えずとも好い。漁夫の着物は濃い藍色、腰蓑は薄い黄色である。ただ細い釣り竿にずっと黄色をなするのは存外彼にはむずかしかった。蓑亀も毛だけを緑に塗るのはなかなかなまやさしい仕事ではない。最後に海は代赭色である。バケツの錆に似た代赭色である。――保吉はこういう色彩の調和に芸術家らしい満足を感じた。殊に乙姫や浦島太郎の顔へ薄赤い色を加えたのは頗る生動の趣でも伝えたもののように信じていた。
保吉はそうそう母のところへ彼の作品を見せに行った。何か縫いものをしていた母は老眼鏡の額越しに挿絵の彩色へ目を移した。彼は当然母の口から褒め言葉の出るのを予期していた。しかし母はこの彩色にも彼ほど感心しないらしかった。
「海の色はおかしいねえ。なぜ青い色に塗らなかったの?」
「だって海はこういう色なんだもの。」
「代赭色の海なんぞあるものかね。」
「大森の海は代赭色じゃないの?」
「大森の海だってまっ青だあね。」
「ううん、ちょうどこんな色をしていた。」
母は彼の強情さ加減に驚嘆を交えた微笑を洩らした。が、どんなに説明しても、――いや、癇癪を起こして彼の「浦島太郎」を引き裂いた後でさえ、この疑う余地のない代赭色の海だけは信じなかった。……
(芥川龍之介「少年」)
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問題
he-02-4 問題1
問1 読解マラソン集5番「学生さんが引き取ってほしい、と」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 私は、古本屋は本を売らねばならぬ使命があると思っている。
B 古本屋は、学生の熱心さに負けて、もしかしたらその本が売れるかもしれないと思った。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答1
he-02-4 問題2
問2 読解マラソン集5番「学生さんが引き取ってほしい、と」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 学生は、言われたとおり、買い入れ値の五割増しでその本を買い戻した。
B 学生は自分の持ってきた本が、古本屋に並んだら、きっとよく売れるだろうと思っていた。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答2
he-02-4 問題3
問3 読解マラソン集6番「校庭の隅の水道場で」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 竜夫と英子は小学校時代からの友達であった。
B この物語の描いている季節は、ちょうど夏休み明けのころである。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答3
he-02-4 問題4
問4 読解マラソン集6番「校庭の隅の水道場で」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 千代は、竜夫の家にいるお手伝いさんである。
B 竜夫は、英子の写真をもらったことを通して、自分の英子に対する気持ちを伝えようとした。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答4
he-02-4 問題5
問5 読解マラソン集7番「うるせえんだよ、あいつ」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 女の子が使う「ぼく」には、社会が押しつける女の子らしさへの反発があった。
B 現代の少女は、乱暴な言葉を使うことに最初から抵抗がない。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答5
he-02-4 問題6
問6 読解マラソン集7番「うるせえんだよ、あいつ」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 乱暴な言葉をつかうことによって、少女たちは自分を守ろうとしている。
B 言葉づかいだけよくしても、心は自然には変わらない。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答6
he-02-4 問題7
問7 読解マラソン集8番「保吉の海を知ったのは」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 保吉が初めて間近に見た海は、青い色ではなかった。
B 母親は、海の色は青く塗るものだと思っていた。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答7
he-02-4 問題8
問8 読解マラソン集8番「保吉の海を知ったのは」を読んで次の問題に答えましょう。
○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 保吉は、海が青くないことをいつまでも否定しようとしていた。
B 保吉は、初めての海が怖くて、なかなか海に入れなかった。
1 A○ B○ 2 A○ B× 3 A× B○ 4 A× B×
解答8