国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。
          国語の成績を上げるコツ  

  まず、点数に一喜一憂しないことが第一です。(笑)

 これまで成績のことで相談を受けるたびに、確認することは、「それで、お母さんは、その問題を実際に解いてみましたか」ということです。ほとんどのお母さん(お父さん)が、実際の問題に当たらずに、結果として出てきた点数だけを問題にしています。更に極端な場合には、平均点が何点かもわからないのに点数を問題にしている場合もあります。

 お母さんが実際に問題を解きながら、子供がどこで間違えたかを確かめると、おのずから原因がわかってきます。原因がわかれば、対策は自然に出てきます。中には、「これは問題が悪いから、間違えてもいい」ということもあります。実際に問題に当たってみると、不安はなくなります。

 国語の成績が悪かったという場合、大きく分けて三つの原因が考えられます。

 第一は、速読力がないことです。これは、それまでの読書量に既定されている力ですので、本を読まない子は、どうしても読むスピードが落ちます。設問を見て問題文を読み返すときに、問題文の該当箇所を探す段階ですでに時間がかかってしまいます。ぱっと見てさっと見つけるということができないのです。これは短期間で力をつけることができない能力です。しかし、年齢が上がれば自然にスピードはついてきます。

 第二は、難読力がないことです。読む力のある生徒は、難しい語彙がいくつか出てきても、その語彙を保留にしたまま先を読み進めることができます。読む力のない生徒は、難しい語彙がいくつか出てくると、それに影響されて文章全体が霞がかかったようになってしまうのです。この力をつけるには、難しい語彙のある文章を読みなれておくしかありません。長文音読や問題集読書のように、入試問題のレベルの文章を繰り返し読めば力はついてきます。ある意味で、この難読力は速読力よりも早く身につけることができます。

 第三は、解き方のコツがわからないということです。国語の問題の第一の特徴は、正しい答えを見つける問題ではなく、間違った答えを消していく問題だということです。第二の特徴は、答えは一般的な常識の中にではなくその文章の中(特に前後5行の中)に書いてあるということです。ほとんど生徒が、この国語問題の特徴を知りません。設問を見て、合っていそうな答えに○をつけ、常識で考えて妥当そうな答えに○をつけています。

 この国語問題の特徴を知るためには、お母さんが子供と一緒に問題を解いてみることがいちばんです。テストというと、お母さんの多くは、「私はもう現役でないから(子供よりもできないかも)」という姿勢になります。しかし、国語に関しては、英語や数学と違い、年をとるにつれて自然に学力が向上しています。そして、お母さんができない問題は、実は答えが間違っているか、又はできなくてもかまわない問題であるということが多いのです。

 先日、中学3年生の生徒が国語の模試の問題を持ってきました。難しい模試という触れ込みだけあって、確かに難しい問題でした。しかし、私がやってみて、「これは答えがおかしい(笑)」「これは難しいからできなくてもかまわない」という問題がいくつかありました。

 普通の生徒は、こういう難問(というか悪問)がいくつか続くと、それだけで自信を失い、投げやりになってきます。その生徒も、後半はかなり当てずっぽうで、記述の問題なども空欄のままでした。記述の問題が空欄だというのは、もうやる気がなくなっていたということです。

 その生徒と一緒に、いくつかの問題について、なぜこの選択肢が○でこちらが×なのかということを一つひとつ理屈で説明していきました。中学生・高校生になっても、そして優秀な生徒の中にも、国語の問題について理詰めで解くというやり方を知らない生徒がかなりいます。理詰めの中身は、「合っていないことが書いてあるものを除く消去法」「前後の問題文の中から答えを見つける方法」、そして「理屈で説明できないものは答えがおかしいのだからこだわらなくてもよい」の三つです。この理詰めで解く方法を理解すると、国語の成績は急速に安定してきます。

 国語の成績がよくなかったというときは、その点数だけを問題にするのではなく、実際にお父さんやお母さんがその問題を子供と一緒に解いてみて、できなかった問題についてその理由を探してみてください。



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