題名 | 指導の改善 92 |
名前 | 森川林 |
時刻 | 2005-11-12 12:45:24 |
言葉の森では、作文の指導を充実させるために、次のような改善をしていきたいと思っています。
まだ具体的な実施日は未定ですが、今後の方向ということでお読みください。 まず、この指導改善の目的は、作文指導を更に充実させ、生徒に真の実力をつけることです。 真の実力をつける方法は、二つの方向で考えています。 第一は、読む力をつけることです。 作文指導は、実は週1回作文を書くだけでは、早く上達する子もなかなか上達しない子もいます。 上達の進度の速い生徒は、必ず長文を読んだり読書をしたりという、読む時間を十分に確保しています。文章を読むという蓄積があるから、先生の一言のアドバイスでも、すぐにそれを生かすことができます。逆に、文章を読んでいない生徒は、アドバイスを形の上で出すだけで精一杯ということがあります。 例えば、「書き出しの工夫」でも、本を読んでいないと、簡単な会話の書き出しが中心になりますが、本をたくさん読んでいる生徒は、情景の書き出しなどを多様に工夫することができます。これを、週1回の指導の中で、「もっと面白い書き出しを工夫しよう」と要求することはできません。「もっと面白く」などという言葉の上だけの要求をせずに、読む力をつけることでおのずから面白く書けるようにすることが真の指導です。 読む力をつけるためには、いくつかのことが考えられます。 一つは、長文を読むことです。ただし、目標もなしに長文音読を毎日続けることは難しいのも事実です。そこで、先生が簡単な問題を出して、長文音読をチェックできるような仕組みを考えていきたいと思っています。 また、言葉の森のホームページでは、長文の速読のページがあります。このページを利用することによって、毎週長文を読む練習をするということも考えています。 もう一つは、おすすめの図書の紹介をすることです。現在、言葉の森には、図書の広場という書き込み可能な掲示板がありますが、まだ十分に活用されていません。これを、父母、講師、生徒の手によって、もっと充実させていきたいと考えています。 真の実力をつけるための第二の方法は、意欲を高めることです。 作文というものは、出来不出来がそのときの精神状態に大きく左右されます。意欲的に書いた作文と、やる気のない状態で書いた作文とでは、同じ生徒でも全く違います。 意欲的に作文を書く状態を作るためには、いくつかのことが考えられます。 一つは、進歩の度合いがグラフや数値で客観的にわかるようにすることです。今、森リンの評価や速読の評価は、グラフとなって表示されるので、自分の進歩がわかるようになっています。これを、もっと多くの生徒に利用できるものにすることを考えています。 もう一つは、保護者とのコミュニケーションを活発にし、保護者の細かな相談ごとにも機敏に対応していくことです。現在、父母の広場のような掲示板がインターネットにあり、mori-mlというメーリングリストが用意されていますが、まだ十分に活用されているとは言えません。これをもっと生かしていきたいと思っています。 |