そのとき僕は、自分の心に 「すごい思い出になりそうだね」 と、ささやきました。 （39字）

　

「あともう少しで日光東照宮だぁ」
と、にこにこしながら車に乗り込みました。ブルルンと、エンジン
がががりました。ずっと走っていくと東照宮に着きました。
　僕たち家族は家康のお墓を目ざしました。初めて山のような長い階段を歩きました。そしてぼくが一番びっくりしたことは、大きな木がいっぱいあることです。
「うわぁすごいや。すごく大きいし幅も広いね。」
ぼくは驚いたように大きな声で言いました。その土地の広さはゾウが五頭入れるくらいでした。ぼくは素晴らしいなと思いました。あまりの素晴らしさに僕の心が太陽のように明るくなりました。歩いていると「ガチャン」と音がしました。僕が振り返ると誰かが石を踏んだ音でした。僕は石の音を聞いて、この石は昔の石だから音が違うのだろうと思いました。
　境内地を歩いているとさらにワクワクしてきました。僕は見ざる、言わざる、聞かざるを見ました。他にも座ってるサルや遠くを見ているさるなどがいました。そして僕たちはグングン進んで行きました。すると眠り猫の行列がありました。行列に並んでやっと順番になりました。ねむり猫は小さかったです。お姉ちゃんも小さいと思ったそうです。もし僕がねむり猫だったらガサゴソ動いてみんなを脅かすでしょう。ぼくはいたずら心であふれそうです。悪巧みだけはいつも働きます。僕は猫の目が怖そうに思いました。獏たちは帰りにおまんじゅうを食べました。おまんじゅうはほっぺたが落ちるくらい美味しかったです。そのとき僕は、自分の心に
「すごい思い出になりそうだね」
と、ささやきました。
　ぼくは日光東照宮にきてよかったなと思いました。