しかし、「人類の間に秩序が支配しているのは、理性と徳がいちばん強いものであるという証拠である。」という名言があるように自己家畜することで人類の弱みを克服できると思う。 （83字）

　

　私は二十年ほど前から、人間は自らを飼育し家畜化＿＿＿自己家畜化していると述べ続けている。人間というもののあり方が自ら飼育していくという意味である。放飼場のついた飼育場で飼われている牛たちと同じような状態だ。食料生産の仕組みも人間がつくっているので、自己飼育・自己馴化である。現在多くの人々は、若い人々や子供を見ていて、なにか大きな変化が人間の精神や行動に現れていると、漠然と感じているだろう。自己ペット化は、その自己家畜化の管理・保護と人工化がより進んだ現代的な先進国での特殊な状態だとみなせる。私はこれからも自己家畜化は必要だと思う。その理由は二つある。
　一つ目の理由は社会システムに全員が参加しなければ、世界が崩壊してしまうからだ。もし誰も社会システムに従わずに勝手に物事を進めていたら誰も会社に行かなくなり食べるものがなくなり、便利なものができなくなってしまう。今コロナウイルスというものがある中で社会システムに背いて皆が好き勝手に外に出ていたら、たちまちウイルスは広がり、人類だって滅亡しかねない。私も小学校を卒業したばかりで友達と遊ぼうと思っていたが、緊急事態宣言という国、社会から出た決まりには逆らえず遊ぶことができなかった。自分のやりたいこともあるが、社会システムに日本人として参加して日本を成り立たせることも大切だと思う。
　二つ目の理由は自分を制御することができるからだ。自由にやっていれば何もしないでだらけてばかりで成長できなくなるが自己家畜化することによって、自分のやらなければいけないことができ成長することができる。私の場合も何もすることがなければ休日だってずっと寝ているか娯楽を楽しんでいると思う。自己家畜化のシステムは自分を成長させて、その成長させてくれた社会システムを良くしていく永久機関だと私は思う。この先も世の中はうまく回り続け、より便利な世界になっていくと思う。
　確かに、何にも束縛されずに自由に日々を平和に過ごすのも良いと思う。しかし、「人類の間に秩序が支配しているのは、理性と徳がいちばん強いものであるという証拠である。」という名言があるように自己家畜することで人類の弱みを克服できると思う。自己家畜化はこれからも必要だと思う。